深淵の酒と刹那のジャズシンガー

作者 内村うっちー

29

11人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

読み始めた瞬間から物語の世界へずるずると引き込まれ——気づいたら、もう出られない場所にいました。

主人公の淡々とした口調が、一層その状況の恐ろしさをリアルに感じさせます。

なす術もなく、引き込まれる——そんな底なしの闇が、この物語の中にあります。
ある日ふと遭遇してしまいそうにリアルで、蟻地獄のように恐ろしい暗闇を覗き込んでみたい方、是非ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

美しい歌声に誘われ魅惑的なカクテルに陶酔したが最後、気付けばもはや、後戻りはできない…。シックな雰囲気に溢れたストーリーに酔いしれます。すべてを悟った主人公が、それでもやはり「求めてしまう」ところが、まさにホラーといえるでしょう。

★★★ Excellent!!!

うっちー様の新作だ! しかも、BARということは酒の話!
酒につられて、ひょいひょい読みに来ました。

ホラーだって書いてあるのも忘れて、この主人公が普通にタクシーに乗り込んだように、全くの無防備で読み進めていきました。

おかげで、主人公の恐怖と同調してました。

怖い!!
ちょっと待て! いつから術中にハマった!?
(マスターの? 作者の?)

すぐに、最初からもう1回、読み直してみる。
今度は、ホラー作品だと覚悟して。

すると、通常の夜よりもさらにダークな景色から始まり、バーの雰囲気も、はじめに想像していたよりも、どこか不気味な、一見照明は派手で華やかでも、光の当たらない場所は、ワインレッドと黒が基調(これは、勝手な個人的妄想です)の内装が浮かんできました。

ヴァンパイアの登場するダーク・ファンタジーを読んでいるような恐怖感にも襲われ、2回目も充分怖かったです。
そして、その後も、怖いもの見たさで、ちらちら覗きに来てしまう……

闇のカクテルには、どうぞお気を付けて!

★★★ Excellent!!!

 いやあ、渋い。渋いねえ。

 ニューオリンズでストリートジャズを聴きながら、アメリカ生まれのバーボンをやりながら、よく知っているはずなのに名前も知らない誰かに語り聞かされているような。

 短い中にも丁寧に綴られた言葉が夢見心地の僕をあっという間に悪夢が待つ眠りの底へ叩き落としてくれる。

 そのシンガーの顔、誰が思い浮かんだ? なぜか、僕はピンクレディーの一人でしたよ。