十五夜

おはようございます。今日の月の出は十七時九分。


今宵は満月。真ん丸の月は煌々と輝き、いつもよりも頼もしい光で地上を照らしています。今夜はささやかながら、お団子と薄、そして御神酒を用意いたしました。いつも夜を優しく照らしてくれてありがとうございます。昨年は無月でしたが、今年はとてもよく晴れてくれました。


縁側に腰掛けると、夜風がどこまでも優しく涼やかに、私の頬を撫でてゆきます。小さな盃に月を浮かべて、少しだけ飲んだお酒がふわふわして、なんだか気分がとても軽くなったようです。風にそよぐ草木の音を聴きながら食べるお団子は、真ん丸な月を食べている気分。ひとくち食べると、あら、三日月になってしまいました。


南の空高くに月が届く頃、今日は昨日になり、明日が今日になります。過去と今、そして未来が混ざり合って迷子になりそうな時間。私はいつものように当てのない散歩へ出掛けます。満ちた月に照らされる夜道を歩けば、どこへだって行けそうです。


今日の月の入りは五時二十七分。月が沈むまで散歩をしましょう。

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