第30話 新たなる伝説
「叩きのめせ!! アイスロックゴーレム!!」
コオオオオオオ!!!!
『
グォワアアアアア!!!!
堪らずのけ反る
人型の
そのせいで肉弾戦には全く不向きと言える。
「…アイツ…こんな隠し玉があったなんて…おおっ?」
地面に横たわり足の痛みに耐えながら戦況を見守る『
彼女を持ち上げたのは『
「ここは危ない…あとはオイラのマスターに任せて離れましょう!!」
ペンタスは『
「済まない…!!」
タカハシもそれに続く。
ペンタスは他のマスコットより大きめなお蔭でこういう事が出来るのが強みである。
「あっ…戦ちゃん!!」
「エターナルさん…丁度良かった!! 助けてください!!」
偶然にも『
「うわっ!! どうしたのその足の火傷…!? 待ってて今『ヒール』を掛けるから…!!」
癒しの水が『
「…ありがとう、助かった…立てるようになっただけでも十分だ…」
まだよたよたしているが、立ち上がって巨人と龍の戦況を見つめる。
「あれは一体どうなってるの?」
「我々が『
心配そうな眼差しを戦場に向ける『
ピロロロロロロロロ!!!!
不意にカードリーダーのコール音が鳴った、しかも二人同時に…。
「ごめんなさい、緊急の重要情報だから一方通行のスピーカーモードで失礼しますわ!! 『
『
「えっ…どうしたらいいの…? 龍に変身した状態で仮面の破壊なんて…」
「いや…諦めるのは早いぞ!! 今のは『
『
「おい聞こえているか『
そう言って通話を切った。
「そんな無茶な…!! 仮に『
ユッキーが興奮して疑問をぶつける。
どう考えても無謀な作戦だからだ。
「…普通の砲弾だったら無理だろうな…」
あっさりと無理だと認めてしまう『
「だったら『
「えっ…私?」
ちょっと何を言っているのか分からない『
「そうか…!!アンタの企み…何となく分かったぜ!!」
「そうか…?」
ユッキーと『
「まったく…勝手なこと言ってくれちゃって!!」
今はまさに
いくらこちらが押しているとは言え
溜めが無い状態の小規模のものだがファイアーブレスを受けてしまって体表が解け水が垂れていたり、鞭の様に振り回された尻尾の打撃で身体のあちこちにひびが無数に入っているのだ。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
彼女の息もあがって来ている…実はこの『アイスロックゴーレム』の魔法は術者から膨大な魔力と体力を容赦なく奪う。
「早く決めないと…!!」
焦ったせいか大振りのパンチを空振ってしまった。
「ああっ…しまった!!」
ギリギリギリ…。
コッ…コワアアアア…
下の方から徐々に登って来る
グォワアアアアア!!!
「………くっ!!」
対峙する『
今まさに
口を開けられない様に上下の顎を丸ごと握りしめている。
「…こちらはもう限界だわ…せめて最後に一撃を…!!」
コオオオオオオ…!!
メキメキメキ…。
眉間の鱗も同調して剥がれ落ちるとそこには『
「あっ…あんな所にいた…!!」
巨大な筒の先端から顔を出した『
「よし!! でかした『
では『
「うん!!」
『
『
『
「標準セット!! 後は貴様に任せたぞ!! 行ってこーーーーーーい!!」
耳をつんざく爆音と共に『
一気に『
「これで終わりよ!!いっけえええええ!!!!『アルティメットカッターーーーーー!!』」
『
『アルティメットカッター』は彼女の使う『カマイタチ』の魔法の最上位版で切れ味もスピードも段違いなのだ。
「………!!」
たじろぐ『
ギャリイイイイン!!!
研ぎ澄ませれた風の刃が『
仮面に隠れていた少女の顔が露出する。
どうやら意識を失ってしまった様だ、ガクリと頭が下がる。
それを切っ掛けに
「…これで…あの子も許してくれるかな?…」
氷の破片と共に真っ逆さまに落下していく『
全ての力を使い果たしもう指先一本動かす余力も無い…。
「…ブリブリさん!!」
両手を広げ『
「…ありがとう…ブリブリさん…あなたがいてくれなかったら私達負けてたかも…」
涙を流しながら感謝を伝える。
「それはいいけど…そのブリブリさんって呼び方…なんとかならない? …ガクッ」
『
「ちょっと!!ブリブリさん…!!ブリブリさん…!!大丈夫!?ブリブリさ~~~~~ん!!」
…彼女のお願いは聞き入れてもらえなかった様だ。
そうこうしているともう一人空から落下してくる人物がいた。
先程まで敵であった『
「あっ…!! いっけない…!!」
慌ててそちらの子も受け止めに行ったが既に両腕には先客が居る。
「え~と!! 『エターナルエアライン』!!」
苦し紛れに魔法を唱えると少女が空中に停止した。
咄嗟とは言えファインプレーである。
「ふぅ…さてと、地面に降りようね…」
『
「おお~~!! ワシはまた伝説の誕生に立ち会えた…長生きはするもんじゃの~~!!」
激闘を見守っていたカメキチは涙を流して感激していた。
救援隊はつい今しがた現場に着いた所なのだ。
「流石ですわね皆さん…本当に頑張りましたわ…わたくしの出る幕はありませんでしたわね…」
そう言いながらも『
「さあ皆さんを迎えに行きましょうか…」
毛布や医療品を持って人々は我先にと救国の魔法少女たちの所へ走っていく。
普段は静寂に包まれている森に歓声がいつまでも響き渡っていた。
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