第18話

「あ…あの…佑樹……」


「ヒデから聞いたのか?」


「……え…?」




ど、どゆこと!?

もしや、それは佑樹は私を好きってことで…

そ、それじゃあ、あれは本当に……惚れ薬だったってこと!?



目の前が真っ暗になった気分だった。

どうしよう……私、佑樹の人生を狂わせたかもしれない。

いや、佑樹だけじゃない。

私だって……




「佑樹……」


「ま、いいや。

どうせ、そのうち告ろうと思ってたし。」


「佑樹…ごめん!!」


「そんなすぐに断ることないだろ!

……知ってるよ。おまえがヒデのこと好きなことくらい……

でも、いくらなんでも……」


「ちょ…ちょっと、待ってよ。

そうでなくて……」


「俺も認めたんだから、おまえもいいかげん認めろよ!

本当に、いい年になっても昔とちっとも変わんないな。

いつもいつも心にもないことばっかり言って…少しは正直になったらどうなんだ。」


佑樹は何か誤解したまま、私の一番言われたくないことをずばっと指摘した。




「だから、待ってって言ってんじゃない!

あんた、誤解してるんだって!

私は断ったんじゃなくて……」


「え……え……それじゃあ……」




私は泣きそうになってるっていうのに、佑樹はほんのりと頬を染め、ものすっごく嬉しそうな顔をして……

あ、やだ……私、昔からこいつのこういう顔に弱いんだ。

って、そんなこと言ってる場合じゃない。

佑樹は、ますます誤解してる!

早く解かなきゃ!




「あ、あのね…佑樹……」




言いかけて、私はそこで口をつぐんだ。




惚れ薬の効き目がいつまで続くのかわからないけど……

もしも、一生続くようなものなら、佑樹は私以外を好きになれないってことで……




だったら、私が責任を取るしかないんじゃないだろうか?

だって、これは私がやらかしたことだもん。

佑樹に恋愛感情はないとはいえ、大切な友達であることに間違いはないし。





(そうだ…私がなんとかしなきゃ……)



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