金曜日~date~



※男性同士の性的表現を含みます。誤って訪れてしまった方は、画面をそっととじてください。


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 準備ってなんだろう。そう思いながらいつものように山に入る支度をする。僕はいったい何を準備すればいいんだ? 水? レジャーシート? それはいつも持っている。結局何も思い浮かばず、いつものように居間に降りた。先生はすでに居間にいて、僕の顔を見るとにっこりと微笑んで挨拶をした。

「おはよう、勇気くん」

「おはよう……ございます」

 なんだか僕一人が緊張していた。先生には余裕がみてとれて、つくづく自分はガキなんだって思った。

「じゃぁ、行きましょうか」

「は、はいっ」

 右手と右足が同時に出てしまいそうなほど緊張しながら、僕は先生の後をついて玄関へと向かった。


 山に入っても悶々と考え続ける。どこでするんだろう。どうやってするんだろう。そんなことを考えてばかりいたら、木の根っこに足を取られて転んでしまった。

「大丈夫かい?」

 そう言って先生が僕に手を差し伸べながら微笑みかける。このままキスを────と思っていたら、僕を立ち上がらせると先生はスタスタと先に歩いて行ってしまった。

 なんで? 昨日の約束、おぼえてない? いや、あれはあの場を逃げるための方便?

「……ひどい」

 僕の言葉に、先生の足がピタリと止まる。

「からかったんですか?」

 先生がゆっくりと振り返った。その顔にいつもの笑みはなかった。

「本気なのかい?」

 先生の言葉にこくんと頷く。

「一晩頭を冷やしてみたら、後悔しているかと思った」

「そんなこと……」

「勇気くん……。おいで」

 そう言って先生が手を差し伸べた。

「男相手でもそう言ってもいいのかわからないけど……君の童貞を貰ってあげる」

 先生が妖しく笑い、それだけでズクンと血が一か所に集まったような気がする。先生の差し出した手をとりしばらく無言で歩くと、山の頂上に近い平らな部分で荷物を下ろした。手早く草を刈り、刈り取った草を平らにならしてレジャーシートをかぶせる。

「意外と柔らかい……」

 先生がその上に腰を下ろし、座り心地を楽しんでいた。

「先生……」

 僕は先生の横に手を突き、先生にキスをする。

「がっつかない……」

「無理です……。もう……がまんできない……」

 先生の舌をぺろぺろと舐め、頬に手を添える。

「かわいいおねだり……。いいよ。がまんしなくても」

「先生っ」

 ガバッと先生を押し倒し、唇を押しつけた。

「勇気くん……。押し付けるだけのキスじゃなくて……もっと蕩けるようなキスが欲しい」

 先生がしてくれたキスを思い出し、同じように舌を挿し込んでみる。すると先生が僕の舌を、先生の舌で押し返した。

 え? まさかの拒否? と、そう思ったのは間違いで。舌を外に出したまま絡め始めた。

 必死で先生の舌に応える。薄目をあけて先生を見ると、目があった。先生は僕の目を見ながら、舌を動かす。その表情があまりにもエロくて、それだけで僕のモノが反応してしまった。

「はぁっ。んっ。んくぅっ」

 自分でも興奮しているのがわかる。息をすることさえもどかしい。

「せんせ……」

「脱がせて……」

 先生が僕の髪をすきながらそう囁いた。キスをした後の、艶めかしくひかる唇。しどけなく開かれていて、目はとろんとしている。その表情の破壊力たるや、モノが反応するなんてレベルじゃない。もう、ズボンに抑え込まれているそれは、痛いぐらいだった。

「はぁっ」

 先生の首筋に吸い付きながら、先生の着ている服のボタンに指をかける。一つ、また一つと上からボタンを外していき、すべてのボタンを外し終わるとその合わせ目から手を差し込み、ゆっくりと両脇に服をはだけさせた。

 白い肌がまぶしい。目を細めながら、その白い肌にある薄紅色の二つの突起に指で触れる。先生の躰がビクンと震え、触れた突起がさらにそそり勃っていく。

「先生のここ、舐めてもいい?」

 先生は真っ赤になり手のひらを上に向けて口元を隠しながら、小さく頷いた。

 舌先でその頂点に触れると、それに応えるようにひくひくと反応する。その突起をさらにそそり勃たせるように側面を一周舌でなぞった後、上下左右に舌を激しく動かした。

「んんっ」

 先生が躰を仰け反らせる。その浮いた背中に手を差し込み、爪を軽くたてるようにして背中をなぞった。

「あぁぁっ」

 さらに躰が弓なりになり、僕の舌に先生の突起が押し付けられる。僕はそれを舌全体をつかって舐めあげた。

「はぁあっ」

 背中に意識を向けると突起をいじられ、突起に意識を向けると背中を引っかかれる。表と裏からの交互に与えられる刺激に先生は「もうっ」と小さく言葉を漏らすと、僕の首に腕を回し強引にキスしてきた。

 そしてキスをしながら、僕のズボンに手を伸ばしベルトを外す。ジジジとチャックを下ろす音が聞こえて、圧迫から解放されたものを下着越しに触ってきた。

「あっ」

 僕の躰がびくんと震え、生まれた隙にくるんと上下を入れ替えられた。形勢逆転。攻守交替。先生が唇を舐めながら僕の服を脱がし始める。先生の指が肌を滑るたび、甘い声が口から洩れて恥ずかしい。

「勇気くん、かわいい……。もっと声、聞かせて」

 そう言って下着ごとズボンを下げ、僕のモノの先端を指の腹でなぞった。

「くぅっ」

 与えられた甘い刺激に、躰を震わせ声を上げる。僕のモノは涎を垂らしながらゆらゆらと上下に揺れていた。

「せ……んせっ」

「ピンク色、かわいい……。僕が勇気くんを大人の男にしてあげるね」

 そういって頭だけのぞかせているモノと皮の隙間に指先を挿し込んでくる。

「あぁぁぁっ。痛いっ。先生っ。痛ぁっ」

 ゆっくりと指を滑らせ、僕の皮を剥き続ける。僕は涙を浮かべ先生の肩を掴み、爪をたてた。でも先生はそれを気にすることもなく、剥き出しになり外気に晒されて震えているそれを、濡れタオルで包み込むように拭いてくれた。

「はぁっ。はぁっ」

 息を整えるのも束の間、先生がそれを口に含む。

「あっ。せ……んせぇ……ぁああっ」

 無防備になったモノにはものすごい刺激で、足をピンッと伸ばしてあっというまにイってしまった。先生が驚いた様子で口の端から白い液体を糸のように垂らしながら僕を見ている。

「ごめんなさい……」

 あまりの早さに申し訳なくって先生に謝ると、先生はごくんと僕の出したものを飲み込んだ後フフッと笑った。

「謝る必要なんてないよ。気持ちよかったんだよね? うれしいよ」

 濡れて淫靡に光っているモノを指で撫でながら、先生がそう言った。

「しかもまだ元気」

「あっ。そんなにしごかれると……。せんせっ。はぁっ」

 イキそうになるモノを必死で抑える。先生はそんな僕を見ながら悪戯っぽい笑顔を浮かべていた。

「じゃあ……」

 そう言って先生がおもむろに小さな袋をバッグから取り出し、ピリッと破ると中身を僕に見せた。

「コンドーム?」

「そう」

「男同士なのに?」

「そう。感染症予防っていうのもあるけど、今日は外だからね。ナカに出されると後処理が大変だから」

 感染症? 後処理? 先生が何をいっているのかわからなかったけど、すべて先生の言う通りにしようと思った。先生がするするっと僕のモノにそれを被せていく。

「準備って、これのことですか?」

 昨日先生が言っていた〝準備〟が何を指しているのかわからなかった僕は、思い切って先生に訊いてみた。

「これもそうだけど……。だいたいは僕が勇気くんを受け入れる準備、かな?」

 なんだろう。心の準備とかそういうものなのかな? そんなことを考えいたら、先生が服を脱いで僕の上に跨った。先生のモノはものすごく大人っぽくって。筋を浮き立たせながら天を向いていて、ゆらゆらと動いていた。

「いくよ、勇気くん。勇気くんのハジメテを、僕に頂戴?」

 そう言ってゆっくりと腰を下ろしていく。僕の先端が先生のお尻に触れると、そこからメリメリッと先生のナカに割って入った。

「あ……あああああ……」

「はぁっ。あ……」

 なに、この感覚。肉をこじ開けて突き進む感覚に、躰中の毛穴という毛穴が開いていく。

「せ……んせっ。せん……」

 先生のナカは熱くヌルヌルで、なんとなくこれが先生の言う〝準備〟だったんだなって、本能的に理解できた。

「勇気くんの大きい……。あちこち抉られるようで、すぐにイっちゃいそうだ……」

 僕のモノを根本まで飲み込んだ先生が、息を吐きながらそう言った。

「先生のナカ……気持ちいい……」

「僕も、気持ちいいよ。でも、もっと気持ちよくなろう?」

 そう言って先生が僕の手をとり指を交互に重ね手のひらを握り込むと、腰を上下に動かし始めた。

「これ、すごっ。あぁっ。せんせっ。あっ。はぁっ。あっあっ」

「勇気……く……。んっ。あっ。ダメ……だ。止まらな……」

 先生のナカを突き上げる感触、一気に引き抜く感触。どちらも刺激が強すぎて、僕は先生の手を握りこみながら頭を左右に振る。

「せんせっ。出ちゃうっ。出ちゃ……あぁぁぁっ」

「僕も……。あっ。はぁぁっ」

 僕の腹に先生が白い液体を飛ばし、同時に果てた。そのまま先生が僕に覆いかぶさるように倒れ込む。

「勇気くん……まだ大きい……?」

 先生が言う通り、僕のモノは先生のナカでまだ大きさも硬度も保っていた。僕はぐるんと先生と上下を入れ替え、そのまま腰を振る。

「はぁっ。あっ。勇気くっ。あっ。激しっ。あっ」

 止まらない。止めるつもりもない。僕の欲望をそのまま先生にぶつける。

「先生っ。先生っ。好きっ。大好きっ。先生っ。僕でイってっ」

「勇気くんっ。イっ。イくっ」

 きゅぅっと搾り取られるような感覚に、僕は三回目の吐精をした。


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