第7話 命

 9月の終わり。


 町内の総合病院の病室。

 ベッドに寝ているのはユキ。

 先日、川で溺れ運ばれた。

 意識不明で既に二日。

 医者は「危険な状態からは脱したからそろそろ目を覚ますはず。」というが、なかなか目を開けてくれない。


 ベッドの脇には桃代。

 見舞に来るたび、ユキの顔を見るたび泣きじゃくる。

 事故からずっと食事もろくに喉を通らない。

 精神的にボロボロなのが一目でわかり、大変痛々しい。


 このまま目覚めなければ…とか、

 このまま死んでしまったら…とか、

 なんかもう最悪の事態しか頭に浮かばない。

 


 せっかく再会できたのにまた別々?

 今度は永遠に?


 告白する!もう二度と離れん!


 そう心に誓った矢先の出来事。




 神様!どうかお願いします!ユキくんを助けてください!




 9月半ば。

 ユキの誕生日。

 いつものメンバーで誕生パーティー。

 散々バカ騒ぎして一段落。

 そしてプレゼント。


 桃代はモードの名作ワイルドハンチ。

 季節も場所も問わない優秀なクランクベイトで、この水系じゃかなり出番も多い。

 色は黒金とホットタイガー。2つともラトル無。

 これを機に、巻きにもハマってほしいと思った。


 千尋はワーム。

 ゲーリーヤマモトのシュリンプ4インチ、4インチフラグラブ、6.5インチカットテール。

 これらはユキの得意技で出番も多い。


 海もワーム。

 OSPドライブスティック6インチと3.5インチ、ドライブクロー4インチ。

 これもユキの得意技。


 朗はスピナーベイト。

 モードの名作Dゾーン。ワームのサオでも使えるから出番多いと読んでの選択。


 大気はラバージグ。

 他のみんながトレーラーであるワームを担当したため、それを付けるアタマにした。


 菜桜、環、千春、美咲、渓、舞、涼は全員でワーム。

 他の人とは被らないようにした。


 戦力増強はもちろんだが、こんなにもみんなから思われていると嬉しすぎて涙が出てくる。


「みんな、ありがとう!」


 毎度のことながら感動させてくれる幼馴染達。

 今年は大好きな桃代が帰ってきて久々の参加。普段にも増して心に残る誕生会となった。




 誕生日から数日後。

 それは起こった。


 9月も終わりに近づきそろそろ稲刈りも終盤。

 田んぼが終わると少し下流にある堰の水門が開けられ、家の前の川は水位が激減する。

 来年までは別の場所で釣ることになる。

 名残惜しいので、水位が高いうちは毎日通う。


 最近、遠賀川水系の釣り事情にもある変化が現れた。

 ボートである。

 本流で大規模な工事があり、今まで狙っていた障害物やカバーが軒並み潰され、ツンツルテンになったらしい。

 狙っても楽しくない本流を見捨て、支流にボートが多数浮くようになってきたのだ。

 というわけで、ユキ達のホームである支流にもボートが目立つようになってきた。

 場所によっては簡単に向こう岸にルアーが届いてしまう、規模的には決して大きくはない川。

 そんな狭い川なのに、ボートなんか出られた日にゃ、動きに制限のあるオカッパリには撃つポイントが無くなってしまう。彼らも一応は気を利かせているようで、こちらが狙っているであろうところはスルーしてくれるんだけど、それでもポイントの真上やその周辺をボートで通過されると、魚が一切口を使わなくなってしまう。オカッパリからすればホントに迷惑でしかない。

 今すぐ止めてもらいたい!

 そんな不満を抱えつつもユキは毎日川へと通う。



 その日もユキは学校から帰って即釣り場へ。


 ボチボチ水門開くよね?

 今日がここで釣られるの最後かも。

 釣れるかな?

 巻きで釣れたら嬉しいぞ。


 などと色々想像しながら現場に到着。

 早速桃代にもらったクランクベイトを使ってみる。


 障害物の周辺を狙うこと数分。

 サオ先がひったくられ、ファイトが始まる。

 横に走りエラ洗い。

 デカい!

 障害物に入られないようサオを操作。

 無事回避した。

 そのまま強引にリールを巻く。

 フックの掛かり具合を確認するとハーモニカ食いしている。

 抜き上げても大丈夫!

 強引に抜き上げた。

 上がってきたのは40cmを余裕で超える立派な魚。


 やっぱスゲ~よなぁ!これが巻きの威力やんなぁ…勝負早いし。こりゃ、釣れたらハマるわ。


 とか考えつつ、フックを外し記念撮影。

 そっと逃がす。



 それから数投。

 目の前の障害物にそのルアーが根掛かりしてしまう。

 サオをあおったり移動して引っ張ったりするが、回収できる気配がない。


 え~くそ!ガッツリ引っ掛かりやがって!


 確かここは手前が浅いはず。

 さっき引っ掛かってサオを突っ込んだとき、底にサオ先が当たっていた。

 幸いなことにサンダルだ。


 入って取ろう!


 即、実行。

 膝まで浸かって糸を伝いルアーのもとへ。


 桃代ちゃんから貰った大切なプラグ…よかった。回収できる。


 直に引っ張ってルアーを回収しようとしたその時。


 パーーーーー…


 エンジン音。

 下流からボートが接近してくる。


 日はだいぶ傾いている。

 暗い色の服装。

 合流部下流側に砂利や石が堆積してできた半島状の地形。そこに草が生い茂っているためユキが風景に同化し、操船者は存在に全く気付いてない。

 フルスロットルでユキの10m程先をボートが通過する。

 5馬力エンジン付きジョンボートのフルスロットル。

 至近距離で発生した引き波の威力はかなりのものとなる。

 避難する間もなかった。

 大きな引き波を数発、まともに受けると足をすくわれ転倒。


 ここで一つ。


 ユキは全く泳げない。

 顔を水に浸けることすら躊躇する。

 実生活において風呂と洗顔で精一杯なのだ。

 予測無しに顔が水に浸かったユキは当然パニックを起こす。

 腕には手繰った糸がグルグル巻き。

 糸の強度は16ポンド。なるべくルアーは失いたくないから、強い糸を使うようにしている。

 転倒し、暴れると身体に糸が絡みついた。

 大きいポンド数だから簡単には切れない。

 ルアー側は根掛かりだから、固定されているのと同じ。

 もがけばもがくほど絡んで悪い状態になる。

 だから…

 身体の自由を奪われ、水を大量に呑み込んだ挙句、失神。

 単独での釣行だから助けも呼べないし、気付いてももらえない。


 皮肉なことに、発見者はユキを溺れさせたボートのやつら。釣りをして、折り返してきたところで発見したのだ。

 運が良かったのは、救出までに大した時間が経過してなかったことだ。やろうと思っていたポイントにはオカッパリ先行者が多数いて全く撃てず、その周辺を数分間やっただけで戻ってきた。


 下りはじめ、ユキが溺れた付近を通過中、


「なんあれ!あっこ浮いちょーの人じゃねぇ?」


 バウ側の人間が気付き、指をさす。

 操船者が、


「マジやん!ヤベー!救急車呼ばな!」


 ユキの方へボートを寄せる。相方は救急車の要請。

 二人で抱え、水から引上げ、横たえる。

 溺れた人間を実際に前にして、咄嗟に人工呼吸できる者なんかそうはいない。辛うじて腹部辺りを押して、少量の水を吐かせた。

 そうしているうちに救急車が到着し、搬送される。


 その頃。

 病院では待合スペースに桃代がいた。

 先日派手にケンカした時に負ったケガの消毒と、ガーゼの付け替えに来ていたのだ。

 処置も終わり、会計を済ませるために順番を待っていた。

 この病院行きがあったため、ユキとは釣りに行けなかったのだ。


 救急車が到着し、慌ただしくなる。

 誰かが担架で運ばれていく。

 その様子をボーっと眺めている。

 

 大変やなー。

 

 なんてことを思いながら順番を待っていた。

 すると、少し間を空け誰かが慌てて病院に入ってくる。

 その顔には見覚えがある。

 あるというかあり過ぎる。

 ユキ母だ。

 なんだか様子がおかしい。

 とてつもなく嫌な予感がした。

 心配になって駆け寄り、


「おばちゃん…何があったん?」


 恐る恐る話しかける桃代。

 すると、


「…あ~…桃ちゃん…ユキがね…川で溺れて…意識不明。」


 とんでもない答えが返ってきた。


「へ?…何それ…。」


 意味が分からない。

 その情報を身体が受け付けない。

 理解したくない。

 が、理解してしまい…

 目の前が真っ暗になっていく感覚。

 そして眩暈。

 ショックでその場に崩れ落ちた。


「ウソやろ…」


 それ以上声が出ない。

 ものすごく震えだした。




 只今、処置の真っ最中。

 会計は終わったけど、とてもじゃないが帰る気になれない。

 ユキの両親と一緒に待つ。

 永遠に感じる時間。

 涙が止まらない。


 お願い!助かって!


 さっきから、ずっと心の中で叫び続けている。


 どれくらい経っただろう。

 いっぱいの機械に繋がれた、意識の無いユキが処置室から出てきた。


「ユキくん…」


 震えながら病室までついていく。

 ユキのお母さんが


「ごめんねユキが…心配かけて。」


 詫びるけど、


「ううん…」


 そう言って首を振るのがやっとだった。


 変わり果てた姿になってしまったユキ。

 何もしてあげられないことが酷く情けない。

 無力感。

 結局、消灯時間まで病院にいた。

 ユキの親に送ってもらう。

 家には電話してくれていたらしく、祖父母はこのことを知っていた。


 何も手に着かない。

 何も口にすることができない。

 涙が止まったと思っても、ふとした拍子にまた溢れ出る。

 ダメだ…ホントに…ダメだ。


 昨晩は一睡もできなかった。

 なんとも言えない気分で学校に行く。

 遅刻寸前に到着し、席に着く。

 ホームルームで昨日の事故のことがみんなに伝えられる。

 そこで幼馴染達は知ることになった。

 桃代はずっと机に伏せたまま。

 時折嗚咽が聞こえてくる。

 詳細を聞こうと思ったけど、声をかけるのも躊躇うほどに空気が重い。

 朝のうちは突っ伏していたが、それでも何とかクラスや委員会の用事はこなす。

 何かしていないと圧し潰されてしまいそうなのだ。

 たまに無理して愛想笑いしたりするけど…見ているだけで猛烈に痛々しい。


 放課後。

 急いで病院に行く。

 取り付けてある機械の数が、昨日より僅かに減ったように感じた。

 あとは回復するだけ。恐らく脳に障害も残らないだろう、とは医師の話。

 ユキの母からおしえてもらった。


 ベッドの傍ら。

 投げ出された左手の掌を握り、


 お願い!目ぇ開けて!

 また一緒に釣りに行こう?

 色々話もしたいし、遊びたいよ。

 だき…はよ…


 話しかけてみる。

 返事の無い、一方通行の会話がひどく虚しい。


 枕元に設置してある棚に何気なく視線を移すと…そこにはとっても見覚えのあるプラグが置いてある。


 …何これ…これっち、この前ウチがしたプレゼントやないと?まさか…これを取りに水に入って溺れたとか?


 事故の原因やその光景までが容易に想像できてしまい、またもや身体が震えだす。

 強烈な罪悪感に襲われる。

 恐る恐る、


「おばちゃん…これ…」


 ユキ母に聞いてみると、


「あ~…これね。なんか、川から引き上げた時、服に引っ掛かっちょったみたい。多分、ユキの大事なモンやろーき捨てんごとっちゆった。」


 予想していたとおりの答えが返ってきた。


 もーっ!ホント、何しよーん?


 心の中で叫ぶ。

 と同時に涙が溢れ出す。

 ひとしきり泣いた後、何の進展も見受けられなかったし、面会時間も終了したため病室を後にした。



 帰って風呂に入り、晩御飯を食べようと思ったけど喉を通らない。

 食べたくない。

 でも、食べないと身体が弱るし…。

 どうにか無理して流し込んだ。

 何も手に着かないけど、気を紛らわすために宿題をしてみる。

 が、全く頭に入らない。


 今日はもう寝よう。


 ベッドに入るけど、案の定眠れない。ユキのことばかりが頭に浮かぶ。

 そしてまた涙。


 連日の徹夜。

 クマがひどい。

 寝てないので後頭部が痛い。

 フラフラしながら学校へ。

 疲労と精神的ショックで体育の授業中、ついに倒れた。

 そして今、保健室のベッドの上。

 ほんの少し寝ていたようだ。

 身体を起こせるぐらいには回復した。


 放課後、病院へ。


 病室に入ると機械はほぼ外されていた。

 回復している証拠なんだろうが、未だ目を覚まさない。

 そんな姿を見て、またも涙。


 もう目を開けてくれんっちゃないと?意識が戻らんっちゃないと?


 良からぬことを考えてしまう。

 どうしようもなく怖くなり、その度医者や看護師に尋ねてしまう。そんなことないとは言ってくれるけど、実際目を開けてくれないことには信用できない。


 今日も変化なし。


 疲労が極限にまで達してしまっている。


 ウチ、ユキくんのこと、こげん好きやったんやん…事故やらで実感やらしたくなかったよ。はよ目を開けて!お願い!


 祈る日々は続く。





 ここ数日、ろくに睡眠が取れてないから体調もすこぶる悪い。

 学校も終わり、フラフラしながらお見舞いに行こうとして、


「どげんかなっしまうぞ!ちったぁ休め!お前になんかあったら悲しむと、ユキぞ!」

 訳:どうにかなってしまうぞ

 菜桜から無理矢理肩を掴まれ止められた。


「…行かせて…ウチ…このまんま一人で家やらおりきらんき…」


 振り切ろうとするが、


「つまらんちゃ!病院行きがけこの前みたいにコケてからクルマにひかれでもしたらどげするんか!ユキのために休め!これは命令!」


「だって!」


「つまらん!家まで連れてく。」


 全員で阻止された。

 幼馴染達に逃げられないよう、囲まれて家まで連行。

 祖父母に言って、しばらく全員で側に居ることにした。

 その間、桃代はベッドに伏せて泣きっぱなし。

 菜桜は頭を撫で、安心させようと試みる。

 みんな黙って落ち着くのを待つ。

 幼馴染達が傍にいて、少し安心したのだろう。嗚咽から寝息へと変化する。


「やっと寝た。もうチョイ様子見て帰ろっかね。」


「そやね。」


「バカが…無理し過ぎなんて…。」


 眠りが深いことを確認し、桃代の家を出た。




 そのまま朝まで寝続けた桃代。

 久しぶりに眠れたから、いくらか頭痛が治まっていた。

 起きて学校の準備をする。

 ひたすら授業が終わるのを待つ。

 そして放課後。


 終わったと同時に病院へダッシュ。



 容体は安定しているらしく、顔色もいいみたい。

 でも、やっぱし目を覚まさない。

 はやく目を覚ましてもらわないと、そろそろ心も身体も限界だ。

 布団の外に放り出された左手の掌を、ここ数日間やってきたように、そっと両掌で包み込む。

 そして、


「はよ起きて…。」


 何度やってきただろうか?

 今日も同じことを繰り返す。

 半ば、諦めかけたその時。


 …!


 僅かに握り返してきた…気がした。

 ハッとなり顔を覗き込むと…うっすら目が開いていた。

 実に五日ぶり。


 はたして記憶は?


「…ん~…」


「ユキくん?」


 声をかけてみる。

 その声を聴いた瞬間、靄が徐々に晴れていくような、そんな感じで意識が明確になっていくユキ。

 手を握ってくれている桃代を確認し、


「…あれ?…桃代ちゃん?…ここ…どこ?…オレ…なんで…?」


 名前を呼んでくれた!


「よ…よかったぁ…もぉ!二度と会えんくなるっち思ったやん!何しよったらこげなことなるんよ?」


 思わず泣いてしまう。

 あれだけ泣いたのに、まだ涙は出るのか?とか、考える余裕なんか勿論ない。


「…オレ…あ…そうやん…オレ…ルアー…根掛かって…それで…」


「コレっち、やっぱそーゆーことなん?」


 ルアーを摘まんで見せると、


「…あぁ…よかったぁ…無くしちょらんやった…」


 ホッとした表情に変化してゆく。

 すると、


「バカ!こげなもんのために命賭けて、どげするんよ!切れたら切れた。それでよかろーもん!たかがルアーばい?何回も切れたことあるやろ?千なんぼのお金のためにユキくんは死ぬんか?」


 怒鳴り声。

 初めて本気で怒られた。

 恐る恐る顔を見上げると…ポロポロと涙を溢している。


「…ご…めん…でも…俺にとっちゃ…でたん大事なモンやき…無くすわけには…」


 そこまで思ってもらえていたとは…


 怒っていたはずなのに嬉しくなってしまう。そして、ますます好きになる。


「でも、命には代えられんっちゃきね?これから絶対無茶せんっち約束して!そもそも泳げんやろ?」


「ごめんね…ホント…ごめんね。」


 情けない声で謝る。そして、そっと手を上げ、指で涙を拭う。


「もぉ…。」


 感極まって顔を寄せ、


「よかった…よかったよぉ…」


 頬ずりしてしまう。

 ホントはキスしようと思ったが、そこはヘタレである。

 恥かし過ぎてできなかった。

 ユキは照れくさそうにして、でもその感触を満喫している。

 右手でそっと桃代の頭を撫でる。

 ちょっとドキッとしたが、心地よいのでされるがままになっている。




 病室の外には幼馴染達がいた。

 部屋に入ろうとドアを開けたら頬ずりの真っ最中だったので、そっと閉じて待っている。

 で、離れたのを確認したと同時に入ってきた。

 このタイミングで入ってきたのは流石にわざとらしく、真っ赤になる。顔色の意味は分かっているので、あえてそのことには触れず、恥ずかしがらせて楽しんでいる。

 明日、学校が怖い。


 全員ユキと話し、晩御飯の時間に間に合うよう、帰って行った。

 桃代は面会時間の終了までいて、ユキの親に乗せて帰ってもらった。

 帰りの車の中。


「桃ちゃん、心配かけてごめんやったね。」


「ううん。目が覚めてホントよかったよ。」


「そやね。またこれからも懲りずに面倒見てやってね。」


「うん。」


「じゃ、またね。」


「は~い。」


 今日は久しぶりにゆっくり寝れそうだ。




 次の日。

 朝っぱらから、


「みんな聞いて!こいつね~。昨日、病室でユキの顔にホッペにスリスリしよったんばい!」


 からかわれまくる。


「ちょ!菜桜!」


 急激に顔が赤くなる。


「もぉ!いらんごとゆーなっちゃ!」


 ムキになる。


「マジで?」


「やるぅ!」


 大騒ぎだ。


 でも、生きていたからこそできるバカ騒ぎ。

 心から命の尊さを実感した事件だった。


 それから数日してユキは退院し、再びみんなとバカをやっている。




 ドラマチックじゃなくてもいい。

 何事もなく健康に過ごせればそれが一番。


 今回の事件で、マジ痛感した。

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