第115話 恥知らず

 吉造に驚いたお初は家の中に入ってしまう。門には女中が立っていた。


女中 「お帰りください!ここからはどなたもお通しできません!」

----何だと、どなたもお通しできないだとぉ。さっき出て行ったのはにわか侍の真之介じゃねえか。


 と、言いたいのをぐっとこらえて、歯を見せただけの作り笑いで言う。


吉造 「いや、あのね。俺、お初姉さんの。おーい、姉ちゃーん、俺だよう」

 

 吉造が言い終わらないうちに、女中が叫ぶ。


女中 「誰か、来てくださーい」


 その声に、中から三人のチンピラ風の男が出て来る。


男1 「何だい。えっ、うちのご新造さんに用だと。悪いが帰ってくれねえか」

男2 「そう、こちらのご新造さんにゃ、すごい方が付いてなさるんだ」

男3 「そのお方がもうすぐお見えになるんで、そんな時に変な野郎にうろつかれ

   たんじゃ、俺たちが困るんだよう」

吉造 「い、いえ、怪しいもんじゃありませんよ。弟ですよ。本当に実の弟。お初

   姉さんに会いに来たんですよ。これでも、心配してたんですよ。ちょいと、

   取り次いでもらえませんかねえ」

男1 「ああ、お前か。ご新造さんから二十年にも亘って、金を無心し続けたろく

   でなしの弟ってぇのは」

男2 「ご新造さん、顔も見たくないって」

男3 「だからよ、このまま黙って帰んな」

吉造 「そんなあ…。おーい、姉ちゃん、俺だよぉ、吉造だよぅ。ちょっと出て来

   てくれよぉ!」


 その時、引っ込んだ筈の女中が出て来る。


女中 「あの、これで、お帰り下さいとのことです」


 と、金包みを差し出す。


男1 「はぁ、さすがはご新造さんだ」

男2 「何だかんだおっしゃっても、おやさしいこと」

男3 「良かったじゃないの。さあ、これ持って帰んな」


 と、男が女中からの金包みを吉造に握らせるが、その感触は一分金が数枚。おそらく一両くらい入っているだろう。


----これっぽっちかよ…。

吉造 「いや、ちょっと、会って話がしたいんですよ。取り次いで…」

女中 「もう、金輪際、こちらへは来ない様にとのことです。これが最後の最後だ

   そうです!」

 

 と、女中がきっぱりと言う。


男1 「ああ、帰り道がわからない。じゃ、俺たちがそこまで」

男2 「いやいや、どうぞ、ご遠慮なく」

男3 「はい、出口はこちらぁ」

吉造 「いや、頼みますよ。会わせてくださいよう」


 男たちに押され、後ずさりしながらも、必死で頼み込む吉造だった。


吉造 「ああっ!もう一度取り次いでみてよ!ねえ、頼むよぅ!」


 と、女中の背に訴えるように叫ぶが、戸はぴしゃりと閉められてしまう。


男1 「いい姉さんで羨ましいな」

男2 「本当だ、俺たちもあんな姉さん、欲しいなあ」

男3 「これから、あんまし、姉さん困らせないことだね」


 と、三人の若い男に囲まれてはどうすることも出来ない。


男1 「おっと、渡し場はこっちだよ」

 

 どっちもこっちも、悄然と歩いているに過ぎない吉造だったが、何と、その先は渡し場だった。


----えっ、もう、着いた?


 では、行きのあの長歩きは何だったんだろうと思いながらも、この男たちを早く何とかしなければならない。


吉造 「あの、もう、ここで結構ですから」

男1  「そんなことおっしゃらないで、せっかくここまで来たんだから、最後まで

   お見送りしなくちゃ。なあ、おいっ」

男2 「そうですよ。そんなことしたら、ご新造さんに叱られちまいますよ」

男3 「うちのご新造さん、そう言うとこ、きちんとしてまして。ああ、これは釈

   迦に説法でしたね」


 と、男たちは吉造の側を離れようとはしない。やがて、乗船が始まり、吉造も仕方なく乗り込む。男たちはまだその場にいる。そして、いざ、舟が岸を離れようとした時だった。


万吉 「ちょっと、待ってくださーい」

仙吉 「乗せてくださいよう」 


 と、駆け込んで来た二人の男。それは何でも屋の二人だった。


万吉 「あら、吉造さんじゃない」

仙吉 「良かった、帰りもご一緒出来るとは」

万吉 「それで、姉さんとお会い出来ましたか」

仙吉 「随分、久し振りじゃないですか、さぞかし…」


 吉造は黙って俯いたままだった。思い出すだけで、はらわたが煮えくり返える。まさか、お初が自分にこんな仕打ちをするとは…。

 胸から、苦いものが込み上げて来た。

 吉造はお辰の手土産の包装紙を乱暴に破り、中の饅頭を口に入れ、ものすごい勢いで次々と口の中に放り込むが、さすがに口の中の水分がなくなり、喉に詰めそうになってしまう。こうなったら、川の水でも飲もうと身をのり出すが、それは船頭に止められてしまう。

 それでも、気が治まらない吉造は思わず包装紙を掴み川に投げ入れようとするも、その腕を掴まれる。


万吉 「川にごみ捨てちゃ、駄目でしょ」

仙吉 「この間、お達しがあったばかりじゃないですか」


 人類の歴史はゴミと共にあると言っても過言ではない。人が住めばそこにゴミがでる。

 古くは貝塚があり、大和政権後もゴミ問題があった。かつては宮都を一代ごとに転々と移動していたので、ゴミ問題も処理できる範囲に留まっていたが、平城京が84年で平安遷都を余儀なくされた背景には、処理しきれなくなったゴミ問題が一因であったとの説もある。

 我が国のゴミ処理の歴史は非常に古く、驚くことに平安京にはすでに掃除に携わる官職があった。掃部寮かもんのりょうと言い、宮中の掃除や調度設営などを担当していた。延喜式えんぎしきには清掃や掃除のことばが数多く記述され、京の都の生活環境を保っていた。道路を清掃する命令も、当時すでにあり、鎌倉幕府時代の歴史書「吾妻鏡あづまかがみ」にも寺や道路の掃除の記述がある。汲み取り便所もそのころ発明されたようだ。

 江戸時代になると江戸や大阪で都市が発展し、ゴミ処理が大きな問題となり、芥改役あくたあらためやくを配置するなど、町をきれいに保つためのゴミ処理に江戸幕府は苦労をしていた。そのお陰か、外国人が書いた文献によれば、 江戸の町の清潔さは、当時の欧州の状況に比べ、非常に際だっていた。一方、し尿のリサイクルをはじめ、修理・再生・回収の専門業による循環型社会が形作られて行く。

 しかし、それでもゴミが町や川に捨てられるので、三代将軍家光や四代将軍家綱は、堀や川、会所地(町単位に作られていた空き地)へのゴミの投げ捨てを、悪臭や美観上の問題から禁止する町触まちぶれを出し、不法投棄の防止に努めた。その代わり、明暦元(1655)年幕府は深川永代浦をゴミ捨て場に指定し、以来18世紀半ばまで、江戸周辺だけでもごみ捨て場は10ヶ所にも及び、延べ約125haが埋め立てられたと言われている。


 いつの世にも、不心得ふこころえ者はいる。


万吉 「うまく行ったようだな」

仙吉 「さすがは市之丞さん」

万吉 「あれは、相当堪えてるぜ」


 あれからもずっと無言のまま、舟から降りて一人とぼとぼ歩く吉造の後姿を見送る、何でも屋の二人だった。


仙吉 「それにしても、手土産を持って行っただけかわいいとこあんのに、それを

   持って帰りやすかね」


 そう言う仙吉の手には、包み紙の残骸が握られていた。これは近くの銭湯で燃やしてもらうつもりだが、一方の吉造は縄のれんをくぐる。酒を飲むしかなかった。


----お初の奴、よくも、よくも、俺をコケにしやがって…。


 もう、心の中は憎悪でいっぱいだった。姉弟なのだから、助け合うのは当たり前。金を持っている者がないところへ回す。それだけのこと。吉造にしたところで博打で稼いだことはあるのだ。その資金が欲しいだけだ。まして、夫も子も無いお初ではないか。持って死ねるわけでもあるまいに…。

 その後、追い出されるように店を出た吉造は家に帰るしかなく、そのまま寝てしまう。翌朝、女房に起こされる。


吉造 「うるせえ!放っておけ!」

女房 「うるさいはこっちの台詞だよ!そんなことより、お辰さんが来てんだよ」

吉造 「お辰…」


 顔を上げれば、仏頂面の女房の後ろから、お辰が睨んでいた。


吉造 「ああ、どうもこうもねえよ。野郎三人から脅されてよう、門前払いだっ

   た。それだけ」


 と、吉造はまたも布団に潜り込もうとする。


お辰 「そんなことはわかってるさ。その訳を詳しく聞かせてもらおうじゃない

   か」

吉造 「だから、今言ったじゃねえか!」

お辰 「それじゃ、わからないさ!最初から順序立ててえ!」

吉造 「うるせえなあ、見りゃわかるだろ!」

お辰 「おい、吉造!私ゃ、聞く権利があるってもんだよ!」

女房 「お辰さんの言うとおりだよ!」

 

 もし、吉造がお初からうまく金をせしめることが出来たなら、すぐに舞い戻って来て、お辰に大威張りで話すことだろう。それがなかったと言うことは、うまく行かなかったことくらい、子供でも分かる。

 だが、お辰とて黙ってはいられない。今後のためにもそのいきさつを知りたい、いや、吉造が報告の義務を怠っているのが許せない。

 吉造の女房にしても、同じ様なものだ。とっくに愛想の尽きた男であるが、今となってはどうしようもない。それでも、お初のところから帰って来れば金を入れてくれるので、期待していたのだ。


お辰 「それなら、次の手を打とうってもんじゃないか!」

吉造 「手を打つって、どうすりゃいいんだよ」

お辰 「だから、最初っから話してみなって言ってるじゃないか。話によっちゃ、

   手がないとも限らない。それより何より、吉造。お前にゃ、私に報告する義

   務があるってもんだよ」

 

 確かに、それはないとは言えない。吉造は布団から出て、昨日の話をする。


吉造 「だからよ、どうもこうもねえさ」

 

 と、吉造は忌々しそうに不貞腐れるが、お辰はじっと考え込んでいる。


お辰 「吉造」

吉造 「何だよ。話は終わったよ」

お辰 「それで、お前、いくらもらったのさ。あのお初が、手土産だけ受け取っ

   て、それで知らん顔はないさ。少しゃ受け取っただろ。それを私に隠すのか

   い!」

吉造 「ああ、一分金一枚」

お辰 「その金、出しな。そりゃ、私の分じゃないか」

吉造 「何言ってんだよ。ああ、お初がなあ、金が欲しけりゃ隣のお辰からもら

   えってさ。散々貸してるけど、未だかって、一文も返してもらったこたぁね

   えってさ」 

お辰 「本当に、お初がそんなこと言ったのかい」

吉造 「ああ、言ったさ」


 金はまだ、三分と少し残っているが、それをお辰に取られてたまるものか。


お辰 「そうかい。それでも気は心って言うじゃないか。これからのこともある

   し、せめて半分でもよこしな」


 誰が半分でも出すものか…。


お辰 「私に考えがあるんだけど」

吉造 「どんな」

お辰 「これから、二人して、お初のところへ行こうじゃないか」

吉造 「ええっ。だから、それはよ。行ったところでまた、門前払いされるだけだ

   よ」

お辰 「その、若い衆って、いつもその家にいるのかい」

吉造 「そりゃあ…」


 言われてみれば、囲っている女の家にあんな若い男を住まわせるだろうか…。 


お辰 「そうだろ。昨日は偶々居ただけかもしれないさ」

吉造 「そういや、後で親分、来るとか言ってたな」

お辰 「そこでだ。これから、も一度行って見ないかい」

吉造 「今更、行ったところで…」

お辰 「それが付け目だよ。まさか、昨日の今日で、またもやって来るとは思わな

   いだろ。それに、その野郎たちだって、昨日のうちに追っ払われてるさ」


 若い男たちはそうかもしれないが、まだ、御大はいるかもしれない。


お辰 「心配すんな。親分だか親方だか知らないけど、ああ言う人の上に立つ人間

   てのはさあ、意外と話がわかるもんだよ。こっちがきちんと話をして見ろ。

   情にほだされるってこともあるさ。とにかくさ、今頃は油断しきっているか

   ら、その裏をかいてやるんだよ」

吉造 「さすがは亀の甲より年の劫だ。俺もそこまでは思いつかなかった」

お辰 「わかったら、早く支度しな。それと、半分」


 と、お辰は手を出す。酔っていても、巾着だけは布団の下に入れた。吉造は小銭を取り出す。


お辰 「なんだい、これっぽっちかい」

吉造 「夕べ、飲んじまって、それしか残ってねえんだよ」

お辰 「ふんっ。さっさと支度しな!」


 お辰が帰ると、早速女房が詰め寄って来る。

女房 「お前さんっ」

吉造 「しっ」


 吉造は女房に一分金を握らせる。まだ、二分残っている。

 急いで身仕舞をすれば、外にはお辰が待っていた。


お辰 「遅い!さっ、行くよ」


 黙って見送る女房の顔をちらと見て、吉造も歩き出す。そして、渡し場に着けば、お辰はさっさと舟にのり込もうとするが、船頭から舟賃を請求される。


お辰 「舟賃はこいつにもらっとくれ」

----ふん、あれっぽっちのはした金で、舟賃まで出せるかい!

 

 吉造は仕方なく、お辰の分も舟賃を払えば、舟はゆっくりと岸を離れて行く。

 舟の中で吉造は、昨日の行きと帰りの道順を思い返していた。行きはそれこそ、同じ様なところをぐるぐる連れ回されたものだが、帰りは二つ三つ角を曲がったくらいで着いてしまった。だが、その道成りがよく思い出せない。


----昨日はそれどころじゃなかったもんな…。


 そんな吉造だったが舟から降りると思い出した。


----そうだ、この道だった。


 と、吉造はすたすたと歩きだす。


お辰 「ちょいと、待っとくれよ。そんなに早く歩かれちゃ…。どうしたんだい?」


 せっかく思い出した道だったが、すぐにわからなくなってしまう。


お辰 「なに、もう、忘れちまったのかい。まったく、頼りないったらありゃしな

   いよ」

吉造 「そんなこと言ったってよ。行きと帰りじゃ道が違ったんだよ。それに、こ

   う同じ様な家ばかりじゃなあ」

お辰 「じゃ、覚えてる方に行けばいいじゃないか」

吉造 「それがよ、行きはものすごく時間がかかったのに、帰りは何か知らねえけ

   ど、すぐだったんだよ。けど、昨日の帰りは胸糞悪くて、道を覚える余裕な

   んかなかったさ」

お辰 「そんなことだろうと思ったよ。じゃ、これからどうすんだい」


 とにかく、じっとしていても始まらないので歩き出して見るが、また、尋ねようにもこんな時に限って誰も歩いてないのだ。


お辰 「まだかいっ」

吉造 「確か…」


 その時、向こうから一人の女がやって来た。これこそ、地獄に仏の心境で尋ねて見る。


女  「お初さん…。さあ、私も最近こちらへ越してきたものですから…」


 幸い、吉造は地図を持っていた。


女  「ああ、ここですか」


 と、女に教えてもらった道を行けば、お初の家が見えて来た。


吉造 「ここだよ、ここ」

お辰 「しっ、大きな声出すんじゃないよ」 


 門は閉まったままで人の気配も感じられない。


お辰 「ごめんくださいませ」


 いつにない気取った声に吉造は吹き出しそうになるが、またもお辰に睨まれてしまう。だが、再度声をかけるも応答はない。


お辰 「留守かねえ」

吉造 「俺、ちょっくら裏の方へ行って見る」


 吉造が裏口へと回った時だった。野菜かごを抱えた女がこちらへ向かって来る。


お辰 「あの、もし、お尋ねいたしますが」

女  「はい」

お辰 「こちらはお初さんと言う方のお住まいでは?」

女  「そうですけど、お初さんは昨日越されましたよ」

お辰 「えっ、昨日!?それはどう言うことでしょうか」

女  「どう言うことも何も、こちらは家が完成するまでの仮住まいだそうで、昨

   日引っ越しのご挨拶に見えられましたけど…。おや、ご存じなかったのです

   か」

お辰 「い、いえ、それはご存知でしたけど、それが昨日とは…」


 では、吉造を追っ払った後、すぐに越して行ったのだろうか。


女  「そうですか、それは悪うございましたわねえ」

お辰 「それで、どちらへ行かれたんでしょうか」


 その時、吉造が戻って来た。


吉造 「どうやら、留守みてえだな」

お辰 「違うよ、引っ越したんだってさ」

吉造 「えっ!引っ越した…」

お辰 「あの、それで、どちらへ」

女  「谷中の方だとか」

お辰 「谷中…」

吉造 「でも、俺、昨日お初さんに会いましたよ。それも、とっくに昼過ぎてたけ

   ど、そんな気配なかったなあ…」

女  「ああ、先程も申しましたけど、ここはほんの仮住まいでして、道具もそん

   なに置いてないので引っ越しも簡単だとか」

お辰 「でも、女の足で谷中までは…」

女  「いいえ、昨日はお知り合いの家に泊めてもらうとか。それで、後はゆっく

   り行かれるそうです」

お辰 「谷中のどの辺りとか、聞いてませんかね」

女  「そこ迄は存じません。では、失礼します」


 と、女は去って行った。お辰と吉造は言葉もなく立ちすくんでいた。まさか、それこそ、昨日の今日で引っ越すとは…。


お辰 「ふん、とんだ骨折り損だった」

吉造 「それにしてもしても、まさかなあ」

お辰 「本当に引っ越しに気が付かなかったのかねえ」

吉造 「引っ越しも何も、荷物一つも見なかったさ。若い男が三人いただけだ

   よう」

お辰 「どうだか。まったく、情けないったらありゃしない」

吉造 「そんなこと、俺に言われても知るかっ。間が悪かったんだよ」

吉造 「ああ、お前はいつもそうだ」


 お辰は歩き出す。ここで愚痴ってても始まらない。二人は渡し場まで黙って歩いた。


お辰 「ああ、腹減った」

吉造 「なら、かけ蕎麦でも食うかい」

お辰 「馬鹿、今そんなもの食って舟に乗りゃ、気持ち悪くなっちまうさ」

吉造 「それなら、言わなきゃいいだろ」

お辰 「言うくらい、何言ったっていいじゃないか。口ってもんは食い物入れるた

   めと、しゃべるためにあるんだよ。何を言おうと私の勝手。あーあ、くたび

   れた」


 舟を降りれば、お辰は近くの蕎麦屋へ入る。そして、てんぷら蕎麦と稲荷寿司を食べたかと思えば、別に稲荷寿司を土産にするのだった。

 当てが外れ、散財させられた吉造だが、これで、お初との縁は切れてしまったのだろうか…。

 切れるもんか、切られてたまるか!

































 




 


















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