第2話 別れ

私には5歳年上の彼氏がいる

ある会社の御曹司なんだけどとても誠実過ぎてたまに物足りない時も・・・・・・


「姫羅!!」

「和人さん」

楽しく過ごした後、車で送ってもらい和人が話を切り出すのだった


「姫羅・・・今度アメリカに長らく仕事で行くんだ・・・・・・・」

「えっ・・・どれだけ?」

「5年は滞在なんだ・・・・・・・」

「5年も・・・・・・」

「一緒に来ないか?」

「・・・・・・・ごめんなさい、おばあちゃんを置いて行く事はできない」

「そうか・・・じゃ、待っていてくれるか?」

「ええ、待つわ」

「分かった」

初めて和人は姫羅にキスをした


「出来るだけ電話やメールをするよ」

「ええ、アメリカには何時行くの?」

「・・・・・・・・明日の昼なんだ」

「分かった、見送りにはいくわ」


翌日の昼に姫羅は和人を見送るのだった


「このまま君を連れて行きたいよ・・・・・・・」

「気持ちは嬉しいけど駄目、ちゃんと待ってるわ」

「ああ・・・・・・」

和人は飛行機に乗りアメリカに旅立つのだった


半年が経つ頃だった姫羅に思わぬ事が起こる


「姫羅~饅頭貰って来たから食べましょう」

「は~い」

テレビをつけ食べるとテレビから信じられないニュースが流れる


(後藤財団の御曹司の和人氏と芹沢財団の令嬢美紀さんが婚約を発表しました)


「・・・・・・・・嘘・・・・・・。」

「すごい、幸せそうだね~」

「ええ・・・・・・・おばあちゃん・・・・・」

「どうしたんだい、顔が青いわよ・・・・・」

「だ、大丈夫・・・・・・・」

姫羅は信じられずに観ていた。


そうだ・・・・・・

昨日から和人と連絡がとれないのはこのせいだったんだわ。


あまりにもショックで涙も出なかった


部屋に戻り腰掛けると姫羅の電話が鳴るのだった


「はい・・・・・・」

「・・・・・・・・・・もしもし」

「和人さん・・・」

「すまない・・・・・・・・君を騙したわけではないんだ」

「何があったの・・・・・・?」

「父の会社が倒産しそうなところに芹沢財団に救って貰ったんだよ・・・・・・・」

「婚約はその代償ってこと?」

「ああ・・・・・でも、俺は君を愛している!!」

「もういい・・・・・・・幸せそうだったじゃない、おめでとう!!それとさよなら!!」

姫羅は電話を切るのだった


これでいいのよね・・・・・・

こ、これで・・・・・・・・

涙を流す姫羅、今は家に居られなく桜並木へと歩いていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る