第十三話

【1日の始まり】

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私が目を覚ますと知らない場所に居た。烈斗さんの家でもなく、真っ白な場所だった。かと言って何も無いわけではなかった。そこは部屋で、男の子がいた。小学生時代の改名前のよく正夢をみてた頃の私に似ていたが、きっと気のせいだ。そういえば、あの頃レットという名前とバットレンジャーという名前を聞いた事がある気がする。それも気のせいだったか?今、気づいたが私は宙を浮かんでた。私は死んでしまっているのか。


「おい。」




「へぇ。」




「おい。」


「わぁ。居たんですか烈斗さん。」


「あぁ。あれはお前の子供の頃か?」


「わからないです。子供の頃の記憶はまだ戻っていないもので。」


「そうか。でもあれはお前の子供の頃だ。」


「なんでわかるんですか。」


「お前はこの“キオク”になんかある。で、お前はガルスを生んだ。つまり、お前の記憶だからだ。」


「あの私の書いている日記を見ると、今日はブラクスの夢を初めてみた日だ。」


こんな後になる正夢もあるのか。


「そういえば、政府がガルスを生み出すために暗い場所を増やしてるって話を聞いたことがあるか?」


「あれは嘘なんじゃ。」


「嘘じゃぁ無いらしい。政府が人間を減らすためにバーバラ・ガルスが作ったと言われている。現にお前の部屋の自動発光電球は発光しないように細工されていた。」


「ていう事は本当の敵は政府なんじゃ。」


「そうなんだが、俺ら3人の力じゃ政府には抗えない。」


「じゃあ、私が入ります。」


「良いのか?ヘンな奴ばっかだぞ。お前は影響受けやすそうだし。」


「それでも入ります。」


「そうか。引き止める理由も無いしな。じゃぁ、これからよろしくな。」


「こちらこそ。」


「お腹が空いたな。」


「元の世界に帰らしてください。」


「そうだな。そろそろ朝飯の時間だ。今日は目玉焼きだ。」

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