第十話

【闇夜に咲く花】

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「俺は中学の時好きな子がいた。と言っても後ろの席から見てただけだけどな。中学生じゃぁよくある話だ。かと言って、あまり緊張もしなくって、授業中とかよく話してた。

彼女は兎に角、大人を嫌っていた。

先生が逆ギレしたときは、

『大人は腐ってる。』

と言い、だから俺が

『いつかは大人になっちゃうんだよ。』

って言ったら、

『だから大人になりたくないんじゃん』って怒られたし…。

テストの時彼女が

『絶対間違いだらけだぁ。』

って言った時に俺が

『埋まってんなら逃げてないだけいいよ。』

って言ったら、

『大人みたいに逃げたく無い。』

って言われたからな。

大人が嫌いだったんだ。

そんで、その不の感情から生まれたガルスに殺されちまった。俺は彼女を守れなかった。だからヒーローになったんだ。

この世界と未来と恋を守るため。」

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