光と闇が輝き煌めく、この世界で。

光輝くこの世界で、貴方は何を思うだろう。

悪であることを誇り、正義を打倒すべき敵であると定めた、貴方は。


闇煌めくこの世界で、貴女は何を思うだろう。

正義であることを嫌いながら、悪と戦い続けた貴女は。


そして、正悪争ったこの世界に、一体何が残るのだろう。




人にはそれぞれエゴがあって、私たちはそれを押し通しながら生きている

人にはそれぞれ欲望があって、私たちはそれをひた隠しながら生きている。


輝かしい栄光の裏に、何人の絶望が凝縮されているのだろう。

高く積もったゴミの山に、今日も絶望が捨てられる。

それでも上を向いて、前を向いて。

理屈じゃない世界のために、人は生きられるものだから。


投げ出したい現実も、吐き捨てたい偽善も、いつもずっとそこにあるけど。


それでも人は進むたび、何かを手に入れるから。

コインの裏と表のように、絶望の裏は希望だから。


人にはそれぞれ夢があって、私たちはそれが叶うことを無意識に望んでいる。

人にはそれぞれ希望があって、私たちはそれを気付かないうちに持っている。


吹き抜ける爽やかな風のように、あるいは緩やかに流れる川のように。

そっと指で撫でたくて、けれどちょっぴり眩しくて。

でも触れた途端、泡沫のように刹那に消える。そんな曖昧なものだけど。

誰もが描くハッピーエンドの、そこから旅を始めてみたい。

より良い次を探す旅を。


目的地なんて決めてないけど、ただひたすらに足搔いてみたい。

世界に散りばめる希望の雨を、ここから見えるあの天へ。


あっけない結末で、終わることがあるでしょう。

そんなつまらない結末で、諦められる人はいない。


だから、また始めよう。

かけがえのないこの世界を、私たちは駆け抜けてゆく。

その果てにあるナニカを目指して。


いつも、いつまでも。

きっと、ずっと。


2015年3月15日。

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