【02】街の隅の小屋にて

商人「おー、似合う似合う!」


少女「ふわふわだ!かわいい!」


商人「うんうん、わかってるね少女ちゃん。そのふわふわはフリルっていうんだ。かわいいだろ?……いやほんとかわいいな。写真撮っていいか?」


眼鏡「……どうして私は制服なの」


商人「え?不満か?かわいくて好きなんだがな」パシャパシャ


少女「制服……?」


商人「あぁ、北の方の街に魔法学校ってのがあってな。こいつはそこに行ってたんだ」パシャパシャ


眼鏡「……一応、まだ、生徒。あと私まで撮らないで」


少女「へぇー!魔法学校なんてのがあるんだ!」


商人「まだ生徒なんだったら制服でよくないか?」パシャパシャ


眼鏡「……」ムゥ


商人「わぁーった、わかった。ドレスを出すよ。待ってな」ヤレヤレ


少年「あの」


商人「なんだ?」


少年「なんですかこれ」


商人「メイド服だ」


少年「おかしいですよね……?少女ちゃんが前に着てたやつですよねこれ……?」


商人「おかしいことはないぞ。パーティに行ってみろ。メイドさんがいっぱいいるはずだ」パシャパシャ


少年「撮らないでください!!!」


少女「でも、かわいいよ?」


少年「えっほんと?……じゃないです!これは恥ずかしいですよ!というかメイドさんと紛らわしいですから!」


商人「ちぇーっ。わかったよ。タキシードとかあったかなぁ……」

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