STEP02:〈ゆーしゃみならいでいず〉
【01】街外れの丘にて
少女「……えいっ!」ピュンッ!
少年「……ん!」パシーン!
少女「……えいっ!」ピュンッ!
少年「……ん!」パシーン
剣「こんなところで何をやっているのだ?」
少女「きゃっちぼーる!」
剣「それにしては少女ばかり投げているな」
少女「ぴっちゃーだからね!」
少年「……ぼくはキャッチャーです」
剣「バッテリーなのか……」
◆
剣「ほほう、街の野球大会」
少女「いつも思ってたけどツルギさんって目がないのにちゃんと見えてるよね、どうしてなの?」チラシピラピラ
剣「そういう魔法がかかっているのだ……おそらくな」
少年「ツルギさんもよくわかってないんだね……」
剣「しかし少女も少年もピッチャーとキャッチャーとは随分期待されてるんだな」
少年「ぼくは元々運動神経はいいので。それに、剣士になるために動体視力も鍛えてますから」
剣「ほほう。なるほど。……少女の投げる球も悪くはなかったが少女はどこから投げる技術を身につけたのだ?」
少女「強くなるためにはこう!色々投げることもあるでしょ!ブーメランとか!だから石で練習した!」
剣「ブーメランと石とボールは全く違うのではないか……?」
少年「少女ちゃんも運動神経、実は中々ありますよね」
剣「……うむ」
少女「やっぱり野球も師匠とか必要なのかなぁ……?」
少年「今でも監督さんはいるし、それでいいんじゃないかなぁ」
少女「監督って八百屋のおじさんじゃん!なんか……もっとこう……世界一のピッチャーを目指してる人とか……」
少年「世界一を目指している人がそこらにいっぱいいたら苦労しないよ……」
少女「でも強そうなボールとか投げたいよ!燃えたり!消えたり!」
少年「それは魔法を使わないとだめなんじゃないかな……というか反則だよ……」
剣「心配するな、少女。今のままでも十分良い球だ。鍛えた成果だな」
少女「え?ほんと!?今ならツルギさん抜けるかな!?」
剣「それはまだまだ先だな」
少女「えーっ」
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