No.45【雰囲気】
少女「わかりきっている、といえば私はそんなばか騒ぎも人生を楽しくするスパイスである、なんてことわかりきっているのです。……その、どんちゃん騒ぎがあんまり嫌いってわけでもないんですよね。どちらかというと混ざれない私自身が嫌いなわけで」
男「まぁ、人にはそれぞれ過ごしやすい雰囲気が……雰囲気の向き不向きがあるんじゃないか?俺はこうやってぼんやりここで過ごしてる雰囲気ってのは過ごしやすくて好きだぜ?」
少女「……確かにそうですね。どんちゃん騒ぎは"嫌いじゃありません"が、今のこの雰囲気は"好き"かもしれません」
男「少女は偉いよ、どんちゃん騒ぎを冷めた目で見ながらも見下してる訳でもなくちゃんと違いとして受け入れてる」
少女「物事に明確な優劣なんてそうそうありませんよ、大抵は錯覚でそこにあるのは違いでしかありません」
男「いやはや、考えに芯が通ってるなぁ」
少女「……ありがとうございます。でも、それ故に友達が少ないのかもしれません。こんな話に付き合ってくれる人というのも珍しいものです」
男「それじゃあ俺も変人なのかもしれないな」
少女「なのかも、じゃなく変人ですね」
男「まぁ君ほどじゃないよ」
少女「悔しいですが違いないですね」
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