ふしぎスイッチ

ゆーげんと

スイッチ

「よお」

「久しぶり」

「急で悪いんだけどさ、俺今体調悪いんだ」

「大丈夫かよ、病院行くか?」

「いや、病院はいいんだけどさ、スイッチ見てくんない?」

「え?」

「だから、スイッチ」

「なんの?」

「俺のだよ。背中の第二関節のことのスイッチ」

「何だそれ。そんなのあるわけないだろ」

「お前何言ってんだよ。政府の方針でみんなスイッチ付けただろ」

「え?…ほんとだ、ある」

「ほら見ろ。変な位置に変わってない?」

「Rの2?っていうところになってる」

「あーやっぱりか。小林のやつだな。悪いんだけど、Sの5にしてくんない?」

「お、おう」

ガチャッ

「え、待って」

ガチャッ

「左に回してない?右じゃないと」

ガチャッ

「待って。苦しい苦しい」

ガチャッ、ガチャッ、ガチャッ…

「ふう、ようやく合わせられたな。あれ、どうし…し、死んでる。俺がやっちゃったのかな。とりあえず、救急車」

ピーポーピーポー

「どうしました」

「あの、友達のスイッチ回したら、死んじゃったんです」

「わかりました。人工蘇生を試します」

ガチャッ

「ああ、配線がショートしたんだな。ならこのスイッチを交換して…。大丈夫、助かりますよ」

「ああ良かった。スイッチのおかげで助かった」

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ふしぎスイッチ ゆーげんと @takeo0426

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