1章-⑤:行くとしましょう…外はどんなのだろうか?
惶真は新学期の初日にクラス転移に巻き込まれ地球とは違う世界、異世界パルティスに異世界召喚された。
惶真は召喚された者には必ず会得しているはずの“女神の加護”を持たなかった。
惶真は召喚したアルトシア王国の城を出ると城下町に移る事になった。
城から出て惶真が思った事は、この世界と地球とでは時間の流れが異なるという事だった。
地球では朝だったのだが、召喚されてからまだ数時間しか経過していない筈なのだが、城を出た景色は既に夕方になっていた。
この世界とは若干時間の流れが違うのだなと思った。
+
俺は街並みを見回しながら(何だかゲームの中にいるみたいだなぁ)と思いながら取り敢えず一息つけてこの後の方針などを考えられる場所を求め、日も落ちてきている事もあり今日泊まれる宿を探した。
城を出る前に、ヴァレンシュ騎士長に『宿を利用するなら此処を利用するといい』と渡された紙に従いそこに向かった。まあ何処にいるかを把握できるようにと言ったとこか…
そして数分もせず宿に着いたのだが。…うん。なかなかいい雰囲気だった。綺麗に手入れもされており高評価だ。
その宿の扉を開けて入ると正面にある受付と思われる場所に向かうと、俺と年が近いと思う紫のショートヘアーの女の子が「いらっしゃいませぇ~!」と元気よく笑顔で迎えてくれた。
俺はその受付の少女に「取り敢えず一泊したい」と告げると「一泊、夕飯、朝食付きで銀貨4枚となりますぅ~」と言われヴァレンシュ騎士長から城を出る際に受け取った資金袋を確認すると銀色の小銭の様なのが2種類あった。
その2種類の銀貨を取り出す。
(100円玉くらいのと500円玉くらいの銀貨……どっちだ?)
どっちが正しい銀貨か分からないので受付の女の子に尋ねると怪訝そうな様子を一瞬見せるも、大きめのでない方―100円玉サイズが銀貨と教えてくれた。
俺は銀貨を4枚取り出し受付の女の子に渡した。
その後「部屋は105ですよ~」と105の部屋の鍵を受け取ると「ありがとう」と女の子に声を返した俺は105の部屋に向かった。
辿り着いた105の部屋に入るとしっかりドアを閉めると鍵をかける。そして部屋にあったベッドに腰掛けると大きく息を吐いた。
「ハア―! やっと一心地出来たなぁ~」
もう問題ないと体の力を抜きリラックスする。
思っていた以上にやはり少なからず緊張していたのだろう。
それからゆったりとした時間を過ごした後夕飯が出来たら声がかけるとの事らしいので、夕飯の声が掛かるまでに今後について考える。
まずは制服のポケットから黒いクロノカードを取り出すと“オープン”と唱えて俺の現段階のステータスを呼びだした。
そのステータスはこんな感じだ。
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〔クロノカード〕
所有者:
職業:― 種族:人間(異世界人)
筋力:1270
体力:1480
耐性:1350
俊敏:1260
魔力:2000
魔防:1640
『固有技能』:恩恵・固有魔法【変性・変成】
『特殊技能』
戦闘系:剣術:金剛:剛力:瞬歩
魔法系:魔法適正【黒】:耐魔力【全属性】:詠唱破棄:魔力放出:魔力付加
補助系:言語理解:気配感知:気配遮断:心眼:威圧
天職系:鑑定【魔物鑑定/魔石鑑定/食糧鑑定/武器鑑定】
=========================
確認して見て、初めに確認した時とは明らかに大幅に能力が上昇していた。
ステータスなど召喚勇者チート組や騎士長などめでない1000を軽くオーバーしているスペックになっていた。
何故最初は0だった数値がこんなデタラメな数値になっているか。
“言語理解”のみだった『特殊技能』が豊富になっているのか。
それは俺の固有技能である“恩恵”と言う名の固有魔法である“変性・変成魔法”の効果である。
俺が“女神の加護”とやらの代わりに得ていた”恩恵”という名の固有魔法。
まず”変性”は自分の周囲にいる半径1キロ程の範囲にいる人間のステータスを自分のステータスへとコピー付加させることができる魔法である。
正直ラッキーであった。
なにせ自分の周りには“加護”を受けチートのステータスとなっているクラスメイトがごまんといたのだから。
俺はこの世界に召喚され目覚めた時には、既に自分の能力に気付いたのだ。そしてどう言う魔法なのか何故か理解できていた。
俺はクロノカードの作成時の後から姫様に確認され返してもらうまでこの”変性“魔法を維持していた。
おかげで俺の、特に近くにいた神童Sの2人や剛田、細見、ヴァレンシュ騎士長のステータスは限界まで“変性”し自分のステータスに変換する事が出来た。
そしてもう一つの“変成”は対象を自分の望んだ結果に組み替える魔法なのである。
この魔法で勇者チート組の技能を(固有技能は不可だったが)自分のものとして変質付加させたのである。ただ、どうやらこの魔法で変質させても、自分に適性のないものは意味がないようだったが。属性魔法とはどうも相性が悪いのか変質できなかった。唯一出来たのは【黒】の属性であった。
さらにこの魔法は【魔物】に対して有効性があるようだった。俺的に寧ろこっちがメインだと思った。
その能力は1つの魔物を強化したり、複数の魔物を複合させ姿を変えたりもできるようだった。
またこの
実を言うと、地球にいた時から俺の名前が、なぜ他の奴らに認識されなかったのは無意識にこの能力を発現させていたからだったようだ。
とまあステータスを確認した後、騎士長から受け取ったこの世界の財貨が入った袋を開けるとベッドにばら撒いた。
そして数えると以下の枚数があった。
========
金貨×2枚
聖堂銀貨×2枚
銀貨×6枚
銅貨×100枚
========
因みにこの世界の通貨はこの様になっていた。
受付の女の子に教えて貰った通りならこんな感じだな。
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王立金貨:10000円位の価値=金貨10枚分の価値
聖堂金貨:5000円位の価値=金貨5枚分の価値
金貨:1000円位の価値=聖堂銀貨5枚分位の価値
聖堂銀貨:500円位の価値=銀貨5枚分の価値
銀貨:100円位の価値=銅貨10枚分位の価値
銅貨:10円位の価値
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まっ、この世界と地球との価値観は違うからお金の価値観も違うので今の現状が正しいかは不明だった。
恐らくステラ姫やヴァレンシュ騎士長は、俺がこの城下町で過ごすと思っているから、後々新たに追加してくれる気かもしれない。が、俺はさっさとこの国を出るつもりなので、取り敢えず無駄使いはしない様にしようと心にするのと、どうやって金策をしようか考える。
そんな時、部屋の扉がノックされた。
「お客さん~夕食出来たのですけど~どこで召し上がりますぅ?~」
と、夕飯の声がかかり最初は部屋でのんびり食べようかと考えたが、この世界の事を知るのに良いか。と考えに至り「食堂でいただく!」と答えた。そして「では、待っていますね~!」と受付の女の子は離れていった。
俺は財貨を袋に入れると部屋を出て施錠すると食堂の方に足を運んだ。
食堂に来た俺は用意された食事を食べていた。メニューはパンにサラダにシチューの様なものだった。味もなかなかだったがやはり米がほしいと思ってしまうのは日本人ゆえだろう。そんな風に食べていると外の受付の方が騒がしくなっていた。
食堂は受付の横手にあるのだ。
興味が湧いたので俺は席から立つと食堂から顔を出した。様子を確認するとどうやらさっきの受付の女の子とガタイのよさそうな、それでいて見るからにガラの悪そうな冒険者風の男が何やら騒いでいた。と言うよりガラの悪そうな男が一方的に怒鳴っていただけの様だ。
その様子を見ていた俺以外の宿泊客は男を見て奥に引っ込んでいった。
「何かで有名なのかな?」
と思っていると丁度困った顔をしていた女の子が俺の顔に気付き「あっ!」と声に出してしまった。
それに、嫌な予感が…と言うか絶対面倒事になるなぁ。と小さく溜め息を付くのと同時に男も俺に気付くとこちらに近づいてきた。
俺は頭をかきながら食堂から少し出ると、
「おォー!ガキィ!命がほしかったら今すぐてめえの部屋を俺に譲りなあ!!」
「だ、だめです!おやめください!」
いきなり部屋をよこせと恫喝してきた男とそれを止めようとする女の子に、俺は取り敢えず女の子に事情を聞いた。するとこういう事だった。
この男は、この宿を利用しようと来たが部屋が一杯だったという事だ。そしてそれに切れた男に困っている女の子は、偶々俺の顔が見えて声を出してしまい男にも気づかれた。という事の様だ。因みに俺が最後の客だったようだ…
それを聞いて俺は阿保らしくなった。それと同時にこの男のステータスを“変成”で得た、相手のステータスを確認する事が出来る技能“心眼”で覗いてみた。
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所有者:ワルイ・ガラー 年齢:32 性別:男 レベル:25
職業:冒険者 種族:人間 冒険者ランク:紫
筋力:120
体力:200
耐性:150
俊敏:90
魔力:70
魔防:80
固有技能:―
《特殊技能》
戦闘系:拳術:金剛:剛力
補助系:言語理解:胆力
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覗いた感想だがなんかそのまんまの名前だし、ステータスも一般でいえば中級クラス?と考えた後、“心眼”を解除した俺は眼の前の男に笑顔を向けると「断る。消えろ」と返した。
その瞬間、男は「このガキィーー!!」と激昂すると俺に殴り掛かってきた。近い傍にいた受付の女の子は悲鳴を上げた。
(……うぅん、遅いな)
殴り掛かってきたコイツの動きは正直遅すぎと、まるでスローモーションの様だと俺の目には映っていた。俺は右手の人差指でコイツの拳を受け止めた。
因みに俺は特に能力は使っていない。純粋なステータスの差である。
相手の男は驚愕に目を見開いた。自分の拳をまさか指一本で止められるとは思っていなかったのだろう。「ググッ!」と相手は“剛力”を発動して拳に力を籠めるも変わらずの結果だった。
全力の拳を繰り出しているが全く通じないそんな様子を「つまらないなあ」と呟くと、飽きた俺は指に力を加えつつ拳を押し返すと「ふっ!」と指を弾くと相手は拳を弾かれその衝撃で体のバランスを崩した。
俺は出口のある方を確認すると、俺は回し蹴りで男を吹き飛ばした。丁度開いていたのでそのまま男は外まで絶叫を上げながら吹き飛んでいった。そして遠くで大きな物音がした。
しかし、地球では俺は格闘術なんて習っていなかったが、何だかこう体を動かせばいいと感じるまま蹴りを繰り出していた。技能って凄いなと思った。
その様子にポカンとした様子の女の子や気になって覗き返していた宿泊客(多くは冒険者のようだ)は茫然となっていた。
「まったく。王都が近くにある場所なのにあんな騒ぎを起こす馬鹿がいるんだな…」
でもまあ、自分の力量がどのくらいか理解できたし、しばらくはこの拳だけでも通用するし武器はいらないかなと考えていると受付の女の子は羨望の眼差しで頬を染め興奮するように話し掛けて来た。
「す、すごいです!あなた一体何者なんですか!?…」
興奮気味の女の子に俺は若干引き気味になっていると先程の出来事をこっそり見ていた宿泊客の中から1人の冒険者の格好をした翡翠色の髪を腰まで伸ばしており碧い瞳をした同い年くらいの綺麗な女の子が近づいてきた。
「まあ、その子の気持ちはわかるかなぁ~それにあのワルイ・ガラーをまるで子供扱いにしたんだから。当然と言えば当然よね? そうだ。私の名前はセシリーよ。これでも一応冒険者よ!…新人だけどね…」
「あっ、セシリーさん」
セシリーと名乗る冒険者の女性によればあの吹き飛んでいった雑魚はこの王国にある冒険者ギルドではそれなりに名が通っており実力があったそうだ。品格は最悪だがとおまけ付きだが。
俺はついでとなんなのでセシリーのステータスも“心眼”を発動して覗いてみた。
この“心眼”、意外と便利だな。相手の力量だけでなく名前などを確認できるし偽る事もできないのだから。詐欺とかに無縁になるな今後…これを持ってたクラスメイト、確かなんだか気弱そうな苛められっ子って感じの子だったか、に感謝しとくとしようか…あとは、ふふ…
確認したセシリーのステータスはこんな感じだ…
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所有者:セシリー・ベアトリクス 年齢:16 性別:女 レベル:7
職業:冒険者/元貴族 種族:人間 冒険者ランク:赤
筋力:50
体力:60
耐性:50
俊敏:50
魔力:300
魔防:180
固有技能:恩恵・固有魔法【?】
『特殊技能』
戦闘系:槍術
魔法系:詠唱破棄:魔法適正【白】
補助系:言語理解
天職系:治癒
=========================
「!?」
セシリーのステータスを見て俺は驚いた。
この子は何の種類か不明だが俺と同じ“恩恵”による固有魔法を持っていたのだ。しかもレベルの割にステータス自体も勇者達と同等の能力だった。しかも魔力は300オーバーしていた。
これは、どうするべきか…
あれこれ考えているとセシリーは不思議そうな表情で俺を見つめていた。若干頬が赤いような気がする。
これ以上はばれるか?と“心眼”を解いた。
取り敢えず自分の他にも“恩恵”と言う力があるのに興味はあるが今の俺の魔法レベルでは相手の固有技能は“変成”が効かないので放置の方向で行こうと決めた。
あと俺の名前を聞かれ(聞かれてもいいか)と、この世界で初めて人に
立ち話も何なので先程の食堂にセシリーと何故か受付の女の子も付いてきた。夕食が終われば暇になるとの事だ。
あと、騒ぎに駆け付けた少女の両親は物凄く感謝していた。
少女の両親に感謝された事で、今まで感謝されたりする事がなかったので正直、俺的に居心地が悪かった。
そんなこんなで俺は途中だった食事をしながら、冒険者であるらしいセシリーに、興味があった冒険者について聞いてみた。
「ちょっと聞いていいか……えっと、君の事はセシリーって呼んでいいか?」
「ええ、いいわよ!私もあなたの事をオウマって呼ばせてもらうわ」
「そうか。ならセシリー、冒険者について教えて貰いたいんだが」
「えっ、冒険者について?…うん、いいわ。何でも聞いて!この先輩冒険者の私に!」
「…まあいいか…まずなんだが、冒険者ってどう言うもので、如何にして生計を立てているんだ?」
「えっとね…冒険者は依頼を受けてその依頼を達成させる事で、その依頼に設定されている依頼料を貰うものよ。他には冒険者になると迷宮探索や買取とかも多少優遇されるみたいよ」
「なるほどな。それでその冒険者にはどこで登録を行うんだ?」
恐らく定番である冒険者を管理する場所、冒険ギルドなる所だと思うが。
「オウマはそれを聞くって事は、冒険者志望って事?なら冒険者ギルドで登録するのが一番よ。ギルドは殆どの街にあるから、何処でも登録できると思うわ」
「そうか。…その冒険者登録になんだが、お金は必要なのか?俺あまり持ち合わせが少ないんだが。あと登録の際に何か試験みたいなのってあるのか?」
「えっとね……確か、私の時は登録時に聖堂銀貨50枚必要だったわね。あと試験もあるわ。各上の相手と模擬戦して力量を量るそうよ」
登録の際に聖堂銀貨50枚を支払わないといけないようだ。
お金がない!の状態なのと、この国を出て旅して回るのに財貨は必要だと考える。
そんな風に考えている俺にセシリーが1つの金策を教えてくれる。
「手持ちが少ないのなら魔物を討伐する事で、倒した魔物の魔石や素材を売ってお金に換えるといいと思うわよ」
「魔物、か……興味あるし、お金も稼げるし一石二鳥だな」
俺は魔物狩りをしながら魔石や素材を集めて売り、別の、この王都でない場所で冒険者登録する事に決めた。
それから他にも聞いて見て、どうやら冒険者にはランクがあり登録時は【赤】となり、それ以降が【青】・【紫】・【黒】・【銀】で最上が【金】のランクとなるらしい。
因みに先程ブッ飛ばした雑魚は確か紫だった。
「色々聞かせてくれてありがとう。あとちょっと気になったんだが、セシリーってもしかして貴族か何かなのか?なんとなく気品があるかなあ、と思ったんだけど?」
「そ、そお?…うん。一応はあってる…かな」
どうやらセシリーはこの国とは別の大陸にある国の貴族の出身ではあるようだ。だが、セシリーは三女である事と元々冒険者に憧れがあったセシリーは実家を勘当同然で出て来たとの事だ……そして数日前にこの国のギルドで冒険者登録した様だ。
あと、冒険者について聞いた後、この国の周囲にある町とかについて聞いてみた。出て行くにしても取り敢えずの目的地は欲しいからだ。
ここから一番近いのは、森の先にある【エルドラ】と呼ばれる町の様だ。
そんな感じであれこれ質問しているうちに眠気がでてきた。欠伸をかみ殺す俺をセシリーと受付嬢(名前はティファと言うらしい)の2人が微笑ましそうに見ていた。
人間嫌いの俺にしては他人にここまで素の自分を見せられるなんてと思いもよらず苦笑した。地球では心を許せたのは亡き両親と従姉の美柑さんくらいと思っていたからだ…
俺は食堂で2人と別れると自分の部屋である105に戻った。
この宿に入浴場はなく近くの風呂場を利用する様だ。
特に汗もかいてないのでそのまま休んだ。
憂鬱だった日々を有意義のある日々へと変えてくれた女神とやらに感謝しながら眠りについた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次の日……
コンコン!と言う音で目覚めた。
環境が変わると眠れなくなる場合があるらしいが、意外とグッスリと眠れた俺は目を擦りながら体を起こすと扉の外からティファの声が聞こえた。どうやら朝食の時間なので呼びに来てくれたようだ。
俺は「食堂で食べる!」と伝えティファは「待ってますぅ」と離れていった。俺は制服に袖を通し着替えると食堂に向かった。
食堂に入ると俺を注目する視線が沢山あった。特に冒険者風の男達のだ。
(まっ、昨日やらかしたしなぁ~)
少々鬱陶しいが仕方ないと無視する事にし、ティファが持ってきてくれた朝食を食べ始めた。
食べ終えた後、俺は、特に荷物もないのでそのまま宿を出た。ティファは残念そうだが笑顔で送り出してくれた。「いい子だったな」と思った。
因みに宿を出る際にセシリーが朝にいなかったので、ティファに聞いてみると、どうやら朝早と依頼に出かけたとの事だった。
その話を聞いて俺は「まっ。何となくまた逢う気がするしいいかな」と思うのだった。
俺は、いよいよこの国から出て自由に旅をしに行く前に、ティファに教えて貰った道具屋で回復薬など(どんなのかはセシリーに聞いた)を購入した。
そしていよいよ俺はこの国の門を抜け外の世界に足を踏み出すのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そして今に至るという事だった。
外の空気を吸いつつ今までの回想を終えた俺は取り敢えず目指すはこの近くにある町【エルドラ】を目指そうと歩き出した。
~
しばらく歩いていると森が広がっていた。
その森に近付くにつれ、前方の樹にもたれかかる様に精気を感じない男がいた。そしてその近くにブロードソードに似た何やら不思議な感じがする剣が落ちていた。
「なんだ?…なんでこんな所に?」
おまけ~惶真装備品~
======================
服装:学生服(ブレザー・ズボン・シャツ)上履き
武器:なし
常備品:回復薬【体力】・レア度『低』×5:回復薬【精神】・レア度『低』×5
財貨:金貨×2枚:聖堂銀貨×2枚:銀貨×5枚:銅貨×50枚
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