第1章《闇に潜む破壊者》5節《討伐完了》

いにしえの月聖花の日。


暴走精霊が爆散した後、階層フロア内に舞うモンスターの灰の中で。

カイル「やっぱギルドにはかなわないな」

アリス「もう少しで全滅するところでしたよ~、助かりましたぁ~」

リグェ「改めてありがとう。あとやはりギルドマスターの天啓はすごいのね」

ハルヒ「ハイル様の天啓による勘は外れたことがありませんからね。」

コウガ「ああ、今フロアには大量の極彩色魔石カラークリスタルが散乱してるから、これ処理してから帰るか。」

フレイ「まあな~、今回の遠征には莫大なお金がかかってるし、勿体ないからな」

アキ「帰りは私たちもついていきます!報告もしなくてはいけませんし」

レイナ「わかったわ。とりあえず転送魔水晶メールクリスタルで簡単に状況を上に知らせておくわね」

中の大気にはまだ、4人が行使した魔閃狂華ヘルゲート・ラストバーストの残滓が漂っていたが、その他にあのモンスターの名残といえば、大量の灰だけ。


大量の魔石がすべて回収され、全員が地上うえへと向かって登って行った後、

???「あ~あ、潰されちゃったか、じゃあ、次の奴を動かさないとだめだね」

紫の髪に黒い眼の森妖精エルフの青年。その青年の右手の甲に嵌まっていたのは、禍々しいオーラを内包した謎の宝玉マジック・アイテムであった。

============地上帰還後====================

部隊とパーティがそれぞれの根拠地ハウスに帰還した後のことである。

アキ「ふぅ~、なんだか一仕事終えたって感じですね~!」

ハルヒ「まあ大案件でしたからね。でも油断はできませんよ」

レイナ「これで終わったわけじゃないわ…いつまたこんなことが起きるかわからないのよ」

コウガ「でもいささか気疲れする…いつまた想定外のことが起きるやら…」

いくら最強ギルドメンバーであろうとも、人は人(まあ亜人であるが)である。今日はもう暗夜の刻で、外はすっかり暗くなっていたため、全員寝ることにした。


この時はまだ、4人を含めた地上の人々は、また地下のダンジョンで、闇の組織が暗躍し、あの迷宮神聖譚ダンジョン・オラトリオに謳われている怪物へ手を伸ばそうとしており、地上うえ迷宮都市イルメリア標的ターゲットを定めているなんて、知る由もなかった。それを知るころになるのは、ほぼ手遅れに近くなるまで後のことになる。

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