閑話5.6 お風呂でできるエッチなこと
脱衣所に来た大輝は、他人の家で二度も全裸になるという不思議な感覚に苦笑を漏らさずにはいられなかった。
男友達の家ならまだわかるが、ここは女子の家なのだ。そこで全裸になるということは、やや変態的な嗜好を呼び起こされるわけではあるが、先ほどやられてきたことを考えれば、むしろ裸になることくらいどうということもなかった。
股間にはまだ余韻が残っている。残っているのは余韻だけではなく、生臭いオスの体液もなのだが。
乾いてカピカピになる前になんとか処理しておきたいところでもあり、風呂に入れるということはありがたいことではある。
浴室でさっそくシャワーを浴びて汗と体液を流し、人心地をつける。
余裕がでてくれば必然的に再びいろいろと邪なことが頭の中に浮かんでくる。
浴室で見た明日香の母の裸。二児の母とはとても思えないむっちりとして崩れのない体。暴力的とまでいえるおっぱい。その感触に包まれながら何度も精を吐き出させられたことは、まるで夢みたいな出来事だった。
その時のことを思いだし、大輝の息子は再びむっくりと大きくなっていた。
健全な男子高校生なのだから、一度や二度で収まるはずもない。むしろ最初がきっかけとなって、性欲は高まってしまっている。あの気持ちよさを再び味わいたくなり、大輝はいっそここで自慰してしまおうかと考える。
(まさかまたおばさんが乱入してくるってことはないだろうし)
来てくれるなら歓迎だが、明日香も夫もいる中で浴室に飛び込んでくることは考えにくい。あまり長湯することも失礼な気もするが、今の興奮状態ならあっという間に済ませる自信もあった。
と、油断していると、いきなり浴室のドアが開き、誰かが乱入してきた。大輝は飛び上がらんばかりに驚き、とっさに股間を手で隠しながら振り向くと、そこには裸にバスタオルを巻いただけの明日香がいた。
「ちょっ、明日香っ、どうしたの?」
「……看病してくれたお礼に……大輝の背中を流してあげたいなって……」
顔を真っ赤にしてもじもじと明日香は言った。バスタオルを巻いているとはいえ、むっちりとした体は隠しようもなく、白い太股と豊かな胸の谷間が色っぽく見える。ほとんど無防備状態の明日香を大輝は押し倒してしまいそうな欲望にかられる。
「うっ……うれしいけどっ、ちょっとやりすぎじゃない?」
「……わたしだってすごく恥ずかしいんだからっ……。大輝、あっち向いて。胸とか……アソコとか……刺激が強すぎるよっ……」
「ごっ、ごめん……」
大輝も頬を赤く染めて背中を向ける。明日香はちらちらとお尻を見ていたが、おどおどしながらスポンジとボディソープを手に取った。
「大輝、座って」
促されるまま大輝はイスに腰掛け、ついでに股間にタオルをかける。明日香もしゃがみこんで、たっぷりと泡立てたスポンジを大輝の背中に当てた。
ただ背中を流されているだけとはいえ、女の子にしてもらうのはすごく気持ちよかった。これなら毎日してほしいくらいだが、それはさすがに夢を見すぎか。
鏡から見える明日香は、顔を真っ赤にしながらも一生懸命背中を洗ってくれている。そのせいか体のあちこちに泡が付き、タオルもやや緩んで胸が半分くらい見えるようになっていた。
(スポンジもいいけど、バスタオルにボディーソープを染み込ませて、体をスポンジ代わりに洗ってくれたらすごいだろうなぁ……)
この柔らかいたわわな乳房が背中に擦りつけられる姿を想像すると、さっきから勃ちっぱなしの股間はさらなる快感を求めて荒ぶりそうになる。
ソーププレイみたいなことを明日香で考えるなんていけないとわかりつつも、目の前の誘惑には勝てなかった。
『いいよ、してあげよっか……』
そう言うと、明日香はボディーソープのボトルを逆さにして体に巻いてあるバスタオルに垂らし始めた。
ドロっとした白濁液が明日香の胸の谷間を伝ってバスタオルに染み込んでいく。もしボディーソープが精液だとしたら、明日香の胸にぶっかければ同じような状態になるだろう。
シャワーヘッドを手にとって明日香はバスタオルにお湯をかける。より泡立てるためだが、濡れたれたタオルが体にぴったりと張り付いて体の凹凸がはっきりと見えるようになる。
『大輝……イクよ……』
真っ赤な顔のまま明日香は大輝の背中に体を押しつける。あのたわわな膨らみがむにっとつぶれる。おっぱい特有の感触に、リクエストをした大輝も顔を赤く染めた。
『んっ……んっ……んっ……』
明日香は大輝の胸に手を回し、抱きつくような体勢から上下に動き始める。どんな極上のスポンジより柔らかい感触についつい大輝の頬が緩む。
泡だったバスタオルとおっぱいは滑りがよく、適度な摩擦感で明日香の乳首を刺激する。興奮もしているせいか、すぐにそれは勃起してしまい、擦れるたびに明日香に快感をもたらした。
押し殺した喘ぎ声がバスルームに木霊する。
おっぱいの感触と漏れる喘ぎ声に、大輝はもうたまらない気分だった。勃起していた股間はさらに激しく屹立し、今すぐにでも明日香を押し倒せと暴れ回る。
もし、振り返ってキスをしても、明日香なら許してくれるだろう。唾液の交換を始めてしまえば、次はおっぱいを揉みたくなり、最後には初めてのセックスまで突入してしまうのは確実だった。
大輝は痛いほど疼く股間から沸き上がってくる衝動を我慢できず、ごくりと唾を飲み込む。
「……き……大輝、大丈夫?」
現実に引き戻してくれたのは明日香の声だった。
あまりにも妄想に耽っていたためか、数度の呼びかけにも無反応だったようだ。肩を揺すられていることに気づき、ようやく大輝は返事をした。
「えっ、あっ……うん。あんまりにも気持ちよかったからついぼーっとしちゃって」
まさかエッチな妄想をしてましたとは言えないが、それでもあまりにも不自然でないかと心配になる。
「そう……。あの、ね……シャワー流すよ……」
「あっ、うん……。ありがとう」
相変わらず明日香の顔は上気していて、目もうっとりとしているように見える。
大輝が頷くと、彼女はシャワーヘッドを取って優しく大輝の背中にお湯をかけた。
泡と垢と妄想が一緒に流されていく。鏡に映る明日香のバスタオルは湯気で湿っていても体に張り付くほどではないし、まだ手にはスポンジを持っている。
お湯のぬくもりで大輝は我に返った。
「あとは自分で洗えるから」
手足や胸とか、お腹とか、そもそもお尻や股間も残っている。頼んでも洗ってはくれないだろうし、当然なのだが、大輝はもし、明日香がやってくれたらと夢見ずにはいられない。
「う、うん……。これスポンジ……」
泡だったスポンジを手渡されたところで、大輝は明日香の様子がおかしいことに気づいた。
顔が赤いのはいまに始まったことではないが、チラチラと下の方に視線が動くのだ。
なにがあるのかと大輝も下を見ると、ちょうど股間を覆ったタオルがシャワーで濡れてくっきりと息子の形がでているところだった。
具体的に言えば、テントならぬ独峰がそそり立っていたのだ。
「わっ、ちょっ、明日香っ、これはなんていうかっ、その……」
慌てて手で隠すものの、言い訳にはならない。
「うっ、うん。気にしてないっていうか、気になるっていうか、わたしこそごめんなさいっ」
明日香と大輝、二人して互いにあせあせと謝る。
「違うんだって、明日香が善意で背中を流してくれたっていうのに、別にエッチなことを考えていたわけじゃ……」
「大丈夫。男の子がそうなっちゃうっていうのは知ってたし、生理現象っていうか、健康な証拠だし……。でもこんなに大きくなるなんてびっくりしちゃって……」
「気持ちよかったのは確かなんだけど、それ以前にやんごこなき事情ってものがあって……」
「おっきいっていうか、逞しくってすごいなっていうか……。むしろわたしでおっきくしてくれたんなら、ちょっとは目があるかなって嬉しいし……」
「だから違うんだって、明日香をエッチな目で見てたわけじゃけっして……」
もうなにを言ってるのかわけがわからなかった。互いに自爆しているようなものだが、パニック状態になっていたために、自分と相手がなにを言ってるのか理解できない状況だった。
「………………」
早口で言い訳しおえた後に、互いに気まずそうに沈黙する。勃起はおさまらないし、タオル一枚で大輝の前にいるという事態に気づいた明日香は恥ずかしそうに身をよじった。
「大輝……、よかったら……シてあげようか……?」
今度は妄想ではなかった。幻聴を疑いたくなったが、明日香がチラチラと大輝の股間を見ながら言うのだから、聞き間違いでもないのだろう。
「だっ、大丈夫だからっ。すごく嬉しいけど、そこまでしてくれなくて大丈夫だからっ」
「だって男の子ってそういう状態になったら射精しないと収まらないんでしょ?」
どこの薄い本の知識だとびっくりしつつも、確かに収まりきらない興奮状態なのも確かだった。
「大丈夫だし。我慢できるからっ」
「でも……、大輝、すごく苦しそうな顔してるよ?」
明日香の柔らかい手でしごかれたら三秒でイク自信はあった。むしろあまりにも早すぎて恥ずかしいくらいだが、この流れならお願いするべきなのかもしれなかった。
「いやっ、でもほんと、大丈夫だから」
へたれと罵られようが、それでも頷くわけにはいかない。あっと言う間に出してしまうのはともかく、今日二回目とはいえ、明日香の手でされればそれで収まるはずもない。むしろ押し倒して胸で挟んでもらったりとか、口でしてもらったりとか、最後には赤ちゃんができることをしても不思議ではない。
「大輝がそこまで言うなら……。えっと、自分でするってことだよね」
「えっ?」
断ったつもりが、どういうわけか自慰するという話になっていた。そもそも明日香が入ってくるまではそのつもりだったのだから不思議ではないのだが。
「シていいよ。大輝がイクところとか、興味あるし」
「ちょっとちょっと、仮に百歩譲ってそういうことをするにしても、明日香に見られながらするのは恥ずかしすぎるんだけど」
明日香に観察されながらというのもご褒美ではあるが、それなら彼女にしてもらう方がマシだ。
「でも、シないと収まらないんだよね? わたしがシないなら、大輝が自分でするしかないし。見せてくれたら嬉しいなっていうか、わたしも見たいし……」
「ううっ、明日香に見られながらなんてできないよ」
「ふぁっ、くしゅん……」
と、明日香が小さくくっしゃみをした。タオル一枚で浴室にいたのだ。体が冷えたのだろう。それは大輝も同じことだった。
「えっと、お風呂に入って暖まって。僕は……シャワーでも当ててるからさ」
「だめ……。大輝も一緒に入ろうよ。お客さんより先には入れないよ」
「いやっ……さすがにそれは……マズイんじゃ……」
とはいえ、体が冷えている明日香をそのままにしてはおけない。また風邪でもひかれたら何をしているのかわからなくなる。押し問答をするわけにもいかず、大輝は渋々、とはいえ内心は喜んで彼女の言う通りにした。
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