大量のテンプレ転生者の無自覚の行動により、生態系すら崩れ始めた異世界が舞台。転生者たちを殺して回る少女により、主人公もまた命を狙われるーー。
そんな導入から始まるこの物語は、テンプレに対するアンチテーゼと言えるでしょう。しかし、そこにテンプレへの批判はありません。むしろテンプレを美味しく料理してやるぜ、という著者の意気込みを感じます。このような作品をこそ、意欲作というのだと思います。
主人公が助けた聖女、クリスタ。そして主人公の命を狙う銃使いの少女、ルビア。彼女たちとの出会いが主人公に何をもたらすのか。そして、どのような道を指し示すのか。期待が高まります。