skill 6

玄関で靴を脱ぎ捨ててからすぐに二階の自室に向かった。もちろん、ゲームをパソコンにおとすためだ。広くも狭くもない部屋の家具は主に白や黒で統一されている。

自分の黒い勉強机に置かれたパソコンを起動させ、ゲームをインストールさせる。今度はそのあいだに腕につける形のゲームハードをパソコンに繋げておく。

ここまでの作業を素早く行い部屋着に着替えてから着替え終わるのと同時にインストールが終わった。

「やっと終わったか」

やっとという程の時間は経ってないが俺にとってはそのくらいに長いように感じていた。

ベットで横になり腕にゲームハードをつけ腕輪にある起動ボタンを押す。押してから五秒程した後にまぶたを閉じると寝るときのようにまぶたが重くなり意識が遠のくような感覚に陥った。

意識が遠のいたと思ったら周り一色が暗がりの場所に出た。そして目の前にあるキーボード。

「セットアップとチュートリアルか?」

とりあえず、キーボードに手を置くと画面が表示され、アナウンスが聞こえてくる。

[プレイヤーネームを入力してください]

いつも使ってるやつでいいだろと思いながらいつも通り〈sou〉と入力する。プレイヤーネームを入力すると顔のセットアップに出た。だがここは無視すると現実の体が反映されるらしい。そして顔を納得いくまでいじると果てしない時間がかかると蒼が言っていたので遠慮しておく事にした。

そして、次に出たのはステータス決定画面だった。ステータスの内訳は物理攻撃力の物攻に物理防御力の物防があり、他には魔法攻撃力の魔攻に魔法防御力の魔防がある。そして、速さに関わる敏捷や器用さに関係のある器用、忘れてはいけない体力値に影響のある体力。最後に魔法力に関係のある魔力がある。俺は最初に考えていたように敏捷値を初期値の最大に選択する。

okボタンを押すと次に最初に使う武器選択画面に移った。武器は使えば使うほど種類別武器レベルが上がり一定数まで上げると派生することができると蒼から聞いた。当初の目的通りに片手剣を選ぶと確認画面にたどり着いた。迷うことなくokを押すと視界が開け、目の前に[Enjoy the game!]という文字が並んで俺は転送された。おそらくは最初の拠点となるところだろうと思い眩しい光の中目をつぶった。

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