Episode Ⅷ


「…っ、良かっ、た…」

「は?おいちょっ、初華!初華!」


ガクンと、腕の力が抜けた。



***


「…うっ…ううっ……」


ズ、ズ、と繰り返される律動。

ナチは泣くことしか出来なかった。


「…っ……ひぐっ…えぐっ…」


何も感じない。

抵抗すれば、殴られ、蹴られ


身体はボロボロだった。


「……ハ、ル…助け、て……」

「まだ抵抗する力があるんですね」


ガシッと髪を掴まれレイのモノが更に奥深く突き刺さる。


「う、あ……い、やぁっ…!」


中に熱いモノが注ぎ込まれた。

それでもレイはナチを離さない。


これで三度目だった。


「…もう…いい、でしょ…っ」


どうして…

こんな時にお父様は来ないのだろうか。


結婚相手は勝手に決めるクセに…


「…うあぁっ…!」


再びねじ込まれた。

思わず発した声にレイが反応した。


「気持ちいいんですか?」


ニヤニヤしながら律動を速めるレイ。

嫌悪感しかない。


こんなの、見られたら終わりだ。


ハルに見られたらもう一生…


「…ナチ?どこに行っ……ナチ!?おいお前何やってんだよ!!」


バキッ、と嫌な音が私の上で響いた。


「……ハ、ル…?嫌だ、見ないでっ…!!」


「ナチ!そんな、ボロボロになって…」

「見ないでお願いっ……!!私は穢れてしまったからっ……!!」


優しくそっと包み込まれるナチの身体。


「大丈夫。俺は何も言わないから」


…耐えられない。


「一緒に逃げよう」

「……準備、するから」


見られた。

こんな姿……


ナチは部屋に戻った。



「……ごめんなさい」



もう耐えられない。







「…ナチ?まだかかっ……!?ナチ!?ナチッ!ナチ!!しっかりしろ!ナチ!!」



ナチの部屋では、ナチ本人が首に縄を掛け、ぶらりとぶら下がっていた。





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