第3話

夏休みが終わり学校が始まった

イジメはまだ続いた

その日はいつもより大勢だった

中学生までイジメに加わるようになっていた

畑泥棒と言われながら棒で叩かれたり蹴られた

体の大きな中学生が拳程の石を投げた

勢い良く又三郎の目に当たった

「うう・・・はあ・・はあ・・」

目の周りがどす黒くなっていった目も真っ赤に充血していた

同級生達は怖くなって逃げていった

中学生はびびる物かと罵声を浴びせていたが

すぐに逃げていった


次の日担任の先生に連れられて病院に行った

当たった方の目はほとんど見えない状態だった


誰にやられたのか

担任は聞いたが、「ころんだ」そう言って黙ってしまった

3日で病院を出た

病院の先生にはもう目は元に戻る事は期待出来ないと言われた

担任はよくなると又三郎に言った

本当の事はいえなかった

又三郎の祖父は病院に来なかった

「病気で家で寝ている」又三郎に聞くとそう返って来た



10月に入り秋祭りの準備が始まった

神社に幟が立てられた

村人は村の巡回をまだ続けていた

畑荒らしは少なくなっていたが、あの耳の事件があったのだ

まだ止める事はできない


台風が近づいていた




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