書を刷れよフリマ出よう

「映画館の暗闇の中でそうやって腰掛けて待ってたって何も始まらないよ」

「それは昭和の話でしょう。今ならスマホ一つで僕たちは何だって始められる」

 

 しかしてハイティーンシンフォニーの行き着いた先が転生とチートだけだとしたら、それはそれで悲しくもある。だってそりゃあ、死ななきゃ何も変えられんって現世への諦観ですから。


 さしずめ「日常の片隅でそうやって溜息吐いてたって、何も始まらないよ(冒頭で君が死ななきゃ)」ってとこでしょうか。




 ああ、そんな横道。

 さて。諸々の作業に伴う結果的な断筆の末、何とか文フリ用の新刊は間に合いそうです。30日に印刷会社に直接受け取りに行きます(遅い)


 ええ文フリ。

 俗にいう文学フリマですね。


 東京では某流通センターで行われる事が多いこのイベント。

 映像作品から転向した筆者が昨秋初めて参加し、そして爆死したイベントでもあります。


 うっ……思い出すだけで胃が痛くなる……

 周りは大学の文芸サークル(各学年毎と、さらにOB)や、既に知り合い同士でグループが出来ていて、しかし馴れ合わないを旨とする筆者が挨拶以外にアクションの取れる筈もなく、ただ無常に時間だけが過ぎ去っていった事を覚えています(それから人の波も僕の前を)


 こうね。投稿した作品が閲覧されないとか、そんなの「だから何」って思えるぐらいに心理的に来ますよ。自腹切って赤字なる鮮血を迸らせたイベントで反応が無いと。


 


 まあですがね。

 理屈捏ねて部屋に閉じこもってるぐらいなら、先ずは虎穴に先陣きって切り込むのが男の矜持ってヤツです。何が?って言われるとそれまでですが。積極果敢なスーサイドスタイル。こいつを忘れると人は恐らく本当に老いるんじゃあないかと(知らねえよ)


 一応。おう参加したいぜ。やっちまおうぜ。

 なんて思っていらっしゃる方の為に、ええ。文フリの参加費用をざっくりと。


 出展費用:5.5k 

 A5製本50部(28P・表紙フルカラー・PPマット加工)20k ※直前につき割増

 B2ポスター:1.7k 

 名刺100枚:1.7k

 フリペ:自宅印刷につきインク代および紙代のみ。

 現地での戦利品取得:5k〜10k

 

 総額40kってとこですかねえ。

 筆者の場合山の手沿線住みの為、交通費は往復1kちょい、頒布物もキャリーケースにつきタダ。


 とは言え高いっスな……

 どんだけマゾだって感じっスな……

 全部はけても全然赤字という…… 


 むしろ自費出版の労力と費用があれば、もう一つ別の作品を書くことすら可能な訳で、果たしてそこまでしてイベに出る意義があるのかと内心問いが生まれるのは最早至極当然の事……




 が、敢えてポジティブな事を申し添えますと。

 実際に参加者としてイベに出展する事で、触発されモチベが上がります。

(現在書いている長編ファンタジーは、昨冬コミの帰りの車中で思いつき書き始めました)

  

 またコンテストに見送りはあり得ますが、イベは申し込んだが最後参加しなければなりません。ゆえに絶対遵守の効力として作品が一つは完成します(それでも間に合わない方はもう諦めましょう)


 なお読み手目線としては、様々なジャンルの作品が一堂に会するだけに、見て回るだけでも実際楽しかったりします(もちろん立ち止まったら基本買います。試し読みや無配だけは自分がされて悲しいので)


 と。完全に精神論ばかりで萎縮しつつも、要は「一度は出て損はないんじゃないですか」という結びです(実際にお財布的には損益ですがね。ただ何にせよ、始めたてってのは損するものじゃないでしょうか)


 五月の末から「なろう」にて文学フリマ賞なるものが開催されるそうで、筆者はそれに向けて何本か新作を書ければと思っています(テーマがまだ分からないため、最終的にアウトな可能性もありますが)




 はい。閑話休題でした。

 ネットの海にたゆたうのも悪かありませんが、たまには街に出てみませんか。


 ちなみに筆者、ここまで宣っておきながら、ですが。

 (文フリの出展費用諸々で遊戯王充できたんじゃね。いや出来たよ。出来たわ……)と真顔で思い悔恨に咽んでいます(マジで)


 最後のオチがそれかよってね。

 ふふふ。


 とりま原画展だけは行きます。二日までなので。

 あとは後日……


 ううっ……ガンドラXもう貰えねえわ……ツライ……


 それではまた。

 かしこ。




 ※なお冒頭は寺山修司の「書を捨てよ町へ出よう」から。終盤はちょうど五月、遊戯王の劇場版がやっていた為の時事ネタです。

 

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