『中間報告』

　世界再生計画、第一次報告。

　現状世界中で深厚な問題が発生している。

　第一に土壌、大気汚染。核兵器の濫用によって大地のあちこちで高濃度の放射能が検出されており、人体には多大な悪影響が予想される。また、大気も同様に汚染されており、呼吸による被爆者は世界中の人口の約八割に上ると見られる。

　第二に食糧の不足。第一との関連性が非常に強い。現存する作物のほぼすべてが毒物や放射能など、何らかの物質によって汚染されている。現在から新たな食物を作るにしても、土壌、大気が汚染されているため汚染された食物が出来上がる可能性は極めて高く、汚染されていない食物を求め、人々の間で暴動が起きている模様。

　第三に人口の減少。第一、第二でも述べたように、大気、土壌汚染により食物の汚染度はほぼ百パーセント。しかし食糧そのものが不足しているため、汚染された食糧を食する以外に道はなく、それが原因で死に至る人の割合が極めて高い。また一方で、食糧の不足が深刻な地域では人肉を食しているという報告もあり、この問題は極めて深刻化している。

　以上の三点を総合して考えた結果、現状のままでいけば数十年以内には人類は絶滅する確率は極めて高く、早急な対抗策が必要である。

　　　　　　　　　　　　　　　『世界再生計画定期レポートより抜粋』