第3話 邂逅 トワside

【パイロット覚醒を確認、続いてバイタル等確認……allgreen、認識確認実行、名前所属をお願いします】

「…惑星連合軍特殊部隊隊長、コードネーム、トワ・レイヴン」

【確認の為、私の名前と搭乗機体名をお願いします】

「ナビゲーター番号217、愛称ニーナ、機体名レイド」

【確認、マスター、報告します】

「ああ、頼む」

【目標をロストしました】

「現状は?」

【現在地不明、帰還方法不明】

「では、目の前にいる巨大な岩はなんだ?」

【Unknown判定でしたが、脅威レベルが上昇、脅威レベル3敵意感知Enemy判定に変更、周辺に現地民と思われるUnknown複数、致命的ダメージがあるもよう】

「前方の奴は排除して問題ないか?」

【現地民の脅威になっている模様、排除妥当です】

「了解、現在使用可能の武器一覧表示」

【一覧を表示】

「……使用可能の武器が少ないが?」

【現在の出力低下、高出力の武器が使用出来ません】

「了解した、Enemyスキャン、脆い部位検知後、最適武器算出」

【スキャン開始……武器算出…胸にあるコアらしき物が心臓部の様です、使用武器はアームイレイザーを推奨】

「了解、攻撃を開始する」


レイドを操作して手を前にいる巨人に翳す、すると巨人の胸にあるコアが一瞬で消失する、心臓部であるコアを失った巨人はビルが崩壊するが如く音を発てながら崩れていった。


【Enemy撃破確認】

「了解、状況終了する」


トワはモニターに映し出された周囲を見渡して、ニーナに指示を出す


「ニーナ、現地民の生き残りで指揮官クラスを探してくれ、同時進行で使用言語をアップロード」

【了解しました……右前方の人物が指揮官クラスと判定、生命反応がとても微弱です】


長くもたない事を聞き、急ぎレイドを指揮官の装いの鎧兜を着込んだ人物にレイドを寄せる


「ニーナ、起動可能状況で警戒待機」

【了解】


ニーナに周囲を警戒させながらレイドから降り歩み近寄ると、指揮官はトワに向けて話掛けてくる


「…リ……ント……あ…が…ござ…す…」


所々聞き取れない事を確認してニーナに話す


「ニーナ、使用言語不明だな、言語解析出来そうか?」

【解析……終了、通常会話レベルでの言語アップロードします】


トワの脳中枢にデータが電子信号で書き込まれる、言語アップロードの完了を確認して話をしてみる


「お……れのこと…ばが…わかる…か?」


使用した事の無いから少したどたどしくなったが、会話を続ければ問題視する程では無いから会話を続ける事に


「!?はい理解出来てます、もしや貴方様は天の使者様では」


話が理解出来る事を確認したが、こちらの事を使者と言ってくる


【現地民の文化レベルでレイドでの戦闘能力を観た場合に起こった勘違いだと判定します】


「………わか…らな…いが、…そうかも…知れない」


指揮官は驚いた態度をするこちらが、たどたどしいのが流暢になってきた事に驚いた様だ


「自己紹介させていただきます、私はアーイル王国王家の長男のオルター・ラン・アーイルです」


オルターは兜を外した金髪が所々血や泥で汚れていたが17.8ぐらいの青年が兜の下から出てきたの


「ニーナ、大気の問題は?」

【ありません】


ニーナに確認を取りヘルメットに手を伸ばす、ヘルメットのバイザーがシュィーンと音を立てるながら開くとオルターは驚いた様な顔する。


「使者様、よろしければ御名を頂戴しても」


 こちらの名前を訪ねてきたので、トワの認識番号を言ってみる事にした


「……認識番号198306……トワ・レイヴン」


「?……トワ様ですね、不躾お願いが御座います」


どうやら認識番号は通用しない事を確認するが、元々連合が掌握していないので無意味だと理解していたが念のためにしてみただけだった。


【話を聞いて有益な情報を採集して下さい】


ニーナは何か要求してくるが話を聞いてから、問題なければ実行して情報収集をしろ言っているので


「……聞こう」


オルターは安堵した表情になると話だした


「ここに残った兵士達の死体を燃やし頂きたく、更に頼める事でしたら胸にある紋章を出来るだけ、あちらの方角にあるアーイル王国の王城に届けて頂きたい」


兵士の火葬と認識表を持って行き、オルター達の死亡通知を頼んできた。

そしてオルターは腰に挿しているナイフを取り出すと髪を切った束をトワに差し出し


「私の紋章と髪があれば今回の経緯を伝えて頂ければ、トワ様の便宜を図りやすくなるはずです」


【方角確認、難易度軽度、受領を推奨】


ニーナから報告と提案が入る、兵士の火葬と王都に向かうついでに持って行く事で


「了解した」


差し出された髪と紋章を受け取るのを確認すると微笑んでで目を閉じる。


「ありがとうございます」


オルターはそう言って動かなくなった、よく見ると背中に幾つもの岩刺さっていたのであった。

トワはレイドに乗り込み兵士達の死体をオルターの周りに置いて、レイドから降り紋章の回収して腕輪を操作する、兵士達の死体が燃え上がり灰に成る事を見届け、トワはレイドに乗り込み王都の方角にレイドを向ける。

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