なあ、聞いたか? 夜の市場に、変な双子が居るんだってさ。

●(独断と偏見で)こんな人におすすめ●
ファンタジーもコメディーも好き、
さらっと読みたい、
でもしっかりとした世界観もすき、
ドM、


市場を主催してるっていう友人の……いや、「友スイカ」と呼ぶべきだろうか、から変な双子がいるって言うんで、見に来たんです。

彼ら、実に愉快だ。
扱っている商品も、これまた愉快、愉快。

さらっと読める、「夜の市場」の「ファンタジー商品説明」小説。さらっと読めて、ずしっとお腹に溜まる。好むか好まざるかは、2、3ページ読んでから決めても遅くないっすよ。


この作品は、身も蓋もない言い方もしてしまえば「変な双子が、変な商品を売っている」という、ただそれだけの作品だ(※一部を除いて)。

だが、それが良い。

キャラの魅力と、商品の魅力と――その行間から市場の雰囲気、世界観の面白さがにじみ出ている。

分かりやすいようでいて、いい塩梅でオリジナリティーが加えられたファンタジー的要素。ぱっと見で分かる、でも既視感のない商品たち。
私のお気に入りは、夕焼けの蜜。美味しそう(?)だし。


恐らくこの市場にはリピーター(サバオ含)がいるだろう、と思う。扱っている商品も特別だが、それ以上に双子との短い会話を楽しみに来ている人もいるのではないかと思う。
お調子者の、リク。明らかに接客態度がわるいリコ。
どんな双子かは……まあ、ご自身の眼で確かめてくださいな。