少し見つめあってる詩の箱

第7回 3/10 アリ

ブツン。ブツン。

ブツン。ブツン。

一足分ずつ、そこに居る蟻を、踏みつける。

ブツン。ブツン。ブツン。ブツン。ぐりぐり。


自分が嫌だった。

しにたくなったから、代わりに蟻を殺すことにした。


ブツン。ブツン。ブツン。ブツン。


思い出したくないことばかり。何が悪いか忘れた。

俺なんて、誰にも救われなかったらいい


ブツン。ブツン。ブツン。ブツン。


なぁ、お前もそうだろ?

俺がまさに踏みにじってるのに、誰も助けてくれないな、生き残れないよな。

蟻に問いかけた。


ブツン。ブツン。ブツン。ブツン。ぐりぐり。ぐりぃー。


夜の道端で俺は自分を何度も殺した。

代わりに蟻を殺した。

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