ゲームスタート(12)

翌檜光  〇票‐ 仮間瀬 仮間瀬

安食真由 〇票‐ 仮間瀬 揺島

戌亥エレナ〇票‐ 仮間瀬 仮間瀬

風火水土 〇票‐ 仮間瀬 仮間瀬

仮間瀬戌 〇票‐ 安食  翌檜

雉城朝陽 〇票‐ 仮間瀬 翌檜

犀川綾瀬 〇票‐ 仮間瀬 仮間瀬

揺島千  〇票‐ 仮間瀬 仮間瀬


 左のモニターには、獲得票の少数順に順位がつけられ表示される。


一位 戌亥エレナ 〇票

一位 風火水土  〇票

一位 雉城朝陽  〇票

一位 犀川綾瀬  〇票

五位 安食真由  一票

五位 揺島千  一票

七位 翌檜光  二票

八位 仮間瀬戌 十二票


おれは目を見張り、怒声を上げる。

「どういうことだ?」

 真っ先におれが駆け寄ったのは雉城。

「どういうことだ、とは――どういうことだ、翌檜光?」

 とぼけるようにそんなことを言う雉城におれは激昂し、殴りかかる。

 しかしその拳は簡単に受け止められ、逆におれが殴られた。

「くそっ……」

「勘違いしているのはお前だ、翌檜。お前は二票とも仮間瀬に入れろとは言ってない。そして俺も二票とも入れると言っていない。お前がそう思いこんでいただけだ。それによく見てみろ。俺だけじゃない」

 言われなくても分かる。おれはもうひとりの裏切り者、安食を睨みつける。

「やっ、そんなに睨みつけなくても。それにあなたも言っていたけど過半数入れれば脱落させられるんだから本当は僕が入れてなくても事足りるわけで。それでも一票入れたのは、少しでも悪いと感じているからだよ」

 屁理屈もいいところだ。おれは安食と雉城を交互に睨みつける。

「あと、お前は投票前に過半数は九票だと言っていたがそれは違う」

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