第7話ー2 少女の日記
私は好きでこうした訳じゃない。だって、好きで人を殺したり、それに加担する人なんていないでしょう?私だってそうよ。だけどね、お父さんとお母さんが・・・悲しかった。まさかお父さんとお母さんからそんなこと言われるなんて思わなかった。二人とも私の気持ちなんて分かってないんだ。あのときの言葉は絶対に忘れない。あんなにショックで、辛くて、悲しくなることを言われたのは初めてだったから。
私がどんなに泣き叫ぼうと、騎士たち、そしてお父さんとお母さんまでも止めようとはしなかった。人を殺して何かを得る。これが世の中の道理なんだ。私はそう思った。
私は未来が分かるの。お母さんが言っていた。『これは、私たちの一族に古から続く‘力‘なのよ』って。最初は寝てるとき。ただの悪い夢だと思った。ただの夢だって・・・。でも、それからは起きているときでも悪い夢を見る。夢というか、なんと言うか。目を閉じると何かが見える。何故だかは分からない。見えるときと見えないときがある。何でなんだろう。
とうとう王城に連れてこられた。もうお父さんとお母さんのところには戻れないんだ。私、怖い。怖いよ。
今日、私の部下になるんだって、トゥーティさんに言われて大勢の新兵の前に立たされた。みんな暗い顔をしていたわ。何故ですか?とトゥーティさんに聞いたら、俯いたまま何も答えてくれなかった。
そういえば、今日は少しの間頭痛がしたの。あたたかい風が当たるような感覚がした。何だったのかな・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。