第118話 ミザウ確保

俺達が近寄るとミザウ三匹がグギャギャとやかましくなる。笑い声に可愛さのカケラもない。

それに比べてムイアの方はどうしようかとウロチョロして愛嬌があるな。

「に、人間がこんなところに来るなんて聞いてねぇぞ!まぁいい、

やっちまえ!だってさ。」

キクラゲの料理は無難に炒め物にしようか?


さらに近寄ると三匹とも頭をぶんぶんと振り始めた。なんかロック系の

音楽でああいうのをするとは聞いた事がある。たしかヘッドバンギングだったか。

念のためステータス確認だ。



ミザウ Lv4

HP:15  MP:0  ATK:7  DEF:3

INT:12  MGR:2  DEX:9  LUC:4

スキル

【禁断の胞子】


【禁断の胞子】

吸引すると様々な状態異常を引き起こします。



今になって気付いたが、個人名で表示される時と種族名で表示される時の違いは 何かあるのか?実力の差か?

「三人とも下がってろ。詐欺師、風で身を守る事はできるか?」

「へ?あ、うん。できるけど?どうかしたの?」

「どうも胞子を飛ばしているらしい。吸い込むと状態異常にかかるぞ。」

「本当?じゃあ今すぐ風でガードするね。」


三人の前には風の膜ができた。それに俺には状態異常はかからない。

距離が縮むごとに激しく頭を振るが、無意味だ。

そして三匹いっぺんに捕まえる。

「コイツ、魔法は効くのか?」

眠りの魔法を唱えるとおとなしくなったので、サーシャに薬を入れる容器を貰いその中に詰め込んだ。


残ったムイアがキーキー鳴いて、詐欺師が喋っている。

「なんて?」

「助けてくれたの?って聞かれたからそうだって答えたのと、後は他のミザウ達がいる

場所を教えてもらったわ。」

「料理するだけなら、この三匹だけでもいいがな。」

「さっきみたいな場面を見た以上、放っておくの後味が悪いである。」

「そうですね。」


二人がそう言うので、詐欺師が教えられえた場所に先導して向かうと、

ムイアと同じような村が作られていた。そこに広がっていたのは、


「オラァ!さっさっと働けや!誰が休んでいいと言った!?」

「何見てやがる!!火で炙られていい感じになりてぇのか、あぁ!?」

ミザウ達がムイア達を重労働者という意味での奴隷にしている

光景だった。

セリフは詐欺師が通訳した。


一匹のミザウが俺達を確認すると鳴き声を上げ、その場にいた全ての

ミザウが 頭を振り始めるが、先ほどと同じような対処法で全部捕まえた。

「二十匹か、これで全部か?」

「多分そうじゃない?さっさと戻りましょ。」


ムイア達の村に戻ると、

「ありがとうございました!これで我々の村にも平和が訪れます!」

「なんとお礼を言ったらいいか……これで、これで……うあああぁぁぁぁ!!」

と物凄い感謝された。

珍味を探しに来ただけなんだが、これは一体何だ?


森を出るまで見送りを受けつつ、さっさと町に戻ったが思ったよりも

時間が経過していたらしく、夜になっていた。

「さっきのコボルトの店で飯を食いつつ、このキノコを見せてみるか。」

「さんせ~い、お腹ペコペコだよ~。」

「そういえば昼食抜きでしたね。」

「いつの間にか時間が過ぎてたである。我が輩もお腹空いたである。」


全員の同意を受けたので、俺達はコボルトの店に向かった。

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