第260話: 邪神降臨
空間全て凍らせるとか反則だろ…
俺とクロは離脱出来たが、ジラは大丈夫なのか?
氷の中の影響か、
「クロ、もう一度行くぞ。さっきの近くに転移を頼む」
「ん、捕まって」
ははっ、何とも奇妙な光景だ。
巨大と現していいのか分からないレベルの氷柱が眼前に広がっていた。
「クロ、無闇に触れるなよ。何があるか分からない」
不用意に氷に触れようとするクロを制止させる。
これ、溶かせれるのか?
試して見るか。
そこそこ魔力を込めた
蒸発時の水蒸気を上げながらも確かに氷解は溶けている。
しかし・・・今ので1mくらい掘れたのだろうか。
「これ何発撃てば全部溶けるんだ?時間の無駄だ。術者である氷の巨人を探した方がいいな。クロ、手分けして奴を探すぞ」
「待って」
クロが遠くの方を眺める。
目を瞑り、何かを感じているようだ。
「ジラの反応がある。近い」
クロはその場所まで俺を案内する。
「真っ直ぐこの奥。200mくらいの所。まだ生きてる」
クロの頭を撫でる。
やはり
どっちにしても今はクロを信じるしかない。
一発1mを延々と繰り返す。
氷山を掘り進んでいる気分だな・・・
クロには周囲の警戒を頼んでいる。
50m程掘り進んだ辺りで、俺にもジラの反応を感じ取る事が出来た。
目前まで近付いたら、ストレージから耐火性グローブを取り出し、
肉体的には疲れるけど、魔力的にはこっちの方がかなり節約出来るな。
ジラを優しく抱き起す。
その際、
そのまま抱き抱え、外にいるクロの元まで戻る。
「ユウ…様…あれ…どうしてユウ様にお姫様抱っこされて…って!」
慌ててジラが飛び降りる。
「申し訳ありません」
ジラの肩をポンポンと叩く。
「無事で良かったよ。氷の巨人は恐らくまだ氷塊の中だ。行けるか?」
「はい、問題ありません」
特に後遺症などはないようで良かった。
さて、リベンジマッチだな。
その時だった。
目の前の巨大な氷塊が何も無かったかのように綺麗サッパリと消えてしまった。
なんだあれは…
氷塊の中には小さな少年が禍々しいオーラを発しながら佇んでいた。
側には氷の巨人が無残な姿で横たわっている。
「何が起こったんだ?まさかあんな少年があの氷の巨人を倒したってのか?」
「ユウ様、あの者は危険です。何か嫌な予感がします」
名前:邪神カオバ・クゥ
レベル:99
種族:????
弱点属性:????
スキル:????
レベルが99だと・・・
しかもそれよりも邪神って何だよ。
邪神はこちらに睨みを利かせている。
俺の前にクロとジラが立ちはだかる。
あれは敵なのか?
「いやいやまだ敵と決まった訳じゃない。味方なら有り難いんだけどな」
邪神は一瞬の内に俺達の前へと移動する。
「それ以上近付いたら攻撃する」
クロが武器を構え、邪神を威嚇する。
邪神はまるで観察するかのように俺達3人交互に視線をくべる。
「ユウ!そいつは危険だ!」
地上から叫ぶのは行方不明だったスイ。
邪神はその姿を視認するや、スイの元へと転移した。
《
邪神の頭上から巨大な手が出現したかと思えば、そのままスイの身体ごと握りつぶしてしまった。
「スイィィィィィィィ!!」
なっ、まさか、嘘だろ?そんなにあっさりお前が死ぬはずないよな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます