Episode-2 悪異性体‐Evil:イービル
「――ッ!」
悪意を感じ、
瞬間、反応があった。
イービルが発する特殊な波系を発する振動波――それが現れたという事即ち、出現したのだ。
モニターに映し出される電波の波形のような物。
そしてマップが開き、その振動波検知地点が映される。
「スクランブル。出撃可能ユニットは、イービル振動波検知ポイントへと出撃してください」
『了解、A-unit出撃します』
「お願いします」
指令を出す、全身白ずくめの服装に銀髪、中性的な出で立ちをした少年、
通信の向こうから聞こえる声はA-unit隊長、三守であった。椋良はA-unitの端末へとイービル振動波検知ポイントが載せられたマップを送信する。
「ん……?」
送信完了されたとき、もう一つ、椋良は予知した。
そしてマップにもう一つ振動波が検知された。
「これは、プラスの……。ライブギア? まさか、あれの継承者が?」
異形の者を葬る一撃を放ったのは、銀色の光の装束纏う一九程の少女。葬られた異形の者は無数の青白い光の粒子となって分解され、空の中に消えていく。
その青白い光舞う中にたたずむ姿は、光の精霊が降りてきたものかと思わせるものだった。
(助かった……)
そう思った時、ふと、先ほどの睡眠作用のある匂いを吸っていたせいか、さらに緊張が弛緩したせいも伴って美天は頭が痛くなるほどの眠気を覚える。
「――っ……」
ボウっと光の装束を纏う少女が空の中に溶けて消え、
美天の瞼もついに閉じられ、意識は眠りに沈められた。
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