第2話とある日の二人の物語
人間って、限界を超えると自然と笑顔になるものだ。
目の前の彼氏様は難しい顔をして私の手元を覗き込んでいる。
「ほら、ここまた間違えてるよ?」
「ほほう」
同じセリフを今日だけで30回は頂いたと思う。聞きすぎて返事もどんどん雑になっていく。
疲れがピークを過ぎ去り思考回路がうまく作動しない。何も考えたくない。
顔を上げた彼氏様はへらへら笑っている私を一瞥して、見てはいけないものを見たような顔をしてからもう一度私の手元に視線を戻したのだった。
こんにちはみなさん。
本日もいいお天気で、絶好の洗濯日和ですね。
日中は日差しが眩しくて気温も高いのに明け方は少し冷えるので、温暖の差にやられて体調を崩しませんようお気を付けください。
ここで一つ、私事ではございますが皆様にお知らせがございます。
この度、結婚することになりました!
お相手は王宮内の研究機関にお勤めの魔術師様なのです。
現在私の真向かいに座ってる彼のことでございます。
いや~、奇特な人もいるもので、行き遅れの年増で貧乏人の平凡顔を引き取ってくださるって言うんです。世の中まだまだ捨てたもんじゃないですね!まだやれるって、悟りましたね私!
「違うよ、“さ”じゃなくて“ふ”だよ」
「誰が太りましたねよ!」
研究がひと段落して久々に会った彼は毎度のことながらやせ細っていた。
たくさん食べさそうそうしようとあれもこれもと作っていたら、毎食必要以上に作ってしまい…。
貧乏精神が食べ物を残すことは許さないのでここ数日間彼と一緒にいつも以上にたくさん食べてしまっていた、かもしれない。
…確かに、ちょっとお腹のお肉に弾力がついたような気がしてたけど!
くわっ!と目を開いて怒る私に、彼は上半身を仰け反らせる。
「だって、“ふびなし”のところに“さびなし”って書いてるよ」
おずおずとさされた指の先を追いかけてみると、確かにそこには私の字で“さびなし”と書かれている。
「ほんとだ・・・」
「ね?」
燃え盛っていた怒りが沈下する。
いったいこれで何度目だろうか。
ペンを置いて書き損じた紙をぐしゃりと潰し、足元のゴミ箱へポイっと捨てる。
私が失敗することは予想済みだったようで、彼は大量に同じ用紙を用意していた。
だからといって何枚も無駄にするのは良くないとわかっているのだが、字を書いたり文章にするのは苦手なのだ。
白紙の紙の上に、ごとりと頭を乗せる。
「はああああ」
「深い溜息だね」
「あなたの癖がうつったのかも」
「はいはい、後に回せば回すほどやりたくなくなるんだから早く終わらそうね」
「もうやだ。できない。頭回らない」
「苦手だからって逃げ出さないの」
「集中力が切れました限界です昨日寝かせてくれなかったから」
「俺のせいみたいに聞こえる!」
異議あり!と顔に書いてある彼にじいいと視線を送る。
「激しかった」
「・・・」
「寝ようとしてるのに起こされるし」
「・・・」
「やってもやってもすぐ次がくるし」
「・・・」
「まさかの窓開けっ放しだし」
「ごめんなさい」
彼はしゅんとして申し訳なさそうに小さくなる。
昨晩は本当に激しかった。激しい死闘を繰り広げた。
「布団の中に潜り込んで汗だくで悲壮な顔してたのは誰でしょうね?」
「・・・俺でしょうね」
彼がくしゃりと顔を歪める。
「耳元にぷ~んって音がして、気になって気持ち悪くて眠れなかったんだもん」
「その擬音語使うの禁止!いないのに幻聴が聞こえてくる~、痒くなる~」
刺されて赤く膨らんでいる頬を無意識にかこうとして彼に手を握られる。
伸びてきた彼の手に視線を向け腕へと動かしていくと、肘のあたりに同じような腫れができている。
昨夜、敵からお見舞いされた一撃だ。
それを見て、脳裏に昨晩の記憶が蘇るのだった。
気分良くお風呂から上がって彼が待つ寝室の扉を開けると、ベッドの上で布団を頭まですっぽりかぶり丸くなっている彼が目に飛び込んできた。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「いるんだ」
沈黙に耐えられなかったのか、ポツリと声がした。丸まった布団の中から。
あまりに真剣な声とちょっと間抜けな体制にギャップがありすぎて返答に詰まったが、なんとか持ち直す。
「…なにしてるの?」
「言うなれば身を守ってる」
「別に襲わないよ私」
「既に何度も奇襲をかけられてるんだよ」
いまいち噛み合わない会話に首をかしげる。どうしたのだろう、研究のしすぎで厳格でも見えるようになったのだろうか。それとも何か変なものでも食べたのだろうか。
今日一日分の食事を思い返していると、奇怪な体勢を取ったままの彼が呟く。
「さっきからうるさいんだ。絶対いる」
「なにが?」
パタンと背後の扉を閉めたのと同時に、耳元にぷ~んという独特の音が聞こえた。
戦闘開始のゴングにしてはなんとも気の抜けるような音だったが、この瞬間から私の長い戦いが始まった。
敵は強力だった。まず姿を見つけるのが困難だった。
耳元から音を拾って手を振り下ろすも、なんの痕跡も手応えも感じない。
粘って粘って、見えた瞬間にぱちん!と手を合わせて、なんとか勝利を収める。
やったあああ!寝よう!と二人仲良く布団に潜り込んで目を瞑る。
安息の睡眠を手に入れた・・・かに思えたが、戦いは始まったばかりだった。
またしても耳元に倒したはずの音が聞こえて、沈みかけた意識を呼び起こされる。
敵は一体ではなかったのだ。
二人飛び起きて電気をつけて戦闘を開始する。
それを5度ほど繰り返した。
どうしてこんな次から次へと現れるんだと疑問を抱きながら悪戦苦闘していたが、戦闘中に窓がちゃんと締まりきっていないことを発見した。
きっちり戸締りを確認し、部屋の中に滞在していた残りの敵を全て葬り去り、やっと安眠を手に入れた時には、外から鳥の声がチュンチュン聞こえてきていた。
ちなみに戦ったのは私だけで、彼は布団にくるまって私の様子を敵の恐怖に怯えながら見守っていた。
心優しい彼は、たとえ自分の肉体を搾取しようとする相手であっても命を奪うことなどできないのだ。別に彼がヘタレで虫も殺せないような弱虫なわけではない・・・うまいこと言った私。
「それが書き終わったらいくらでも寝ていいから、もうちょっと頑張ろう?」
首を傾けて様子を伺うように励ましてくる彼に、べそっと涙腺が緩む。
「なんで女の人が結婚届けを書く決まりなんてあるのさああ」
「この国の風習だからねえ」
「読み書きできる女の人の人口が増えてきたのなんてここ最近の話なのに!」
「そうだね。これに関係する悪習は女性の習熟が推奨された一つの理由なんだよ」
「・・・悪習?」
「そう。この国の歴史上、女性の身分は冷遇されてきた。今はだいぶ改善されてきているけど、それでも人々の根底にある女性への差別意識は簡単に消えるものじゃない」
同盟を結んでいる近隣国から近年始めて女性の国王が誕生した。その国は女性の進出を促し女性の権利の見直しを図り、結果を出して国民から多くの支持を得ている。
我が国にも影響を及ぼし、女性の待遇や地位の見直しが行われている。
しかし、根付いた差別意識とはなかなかぬぐい去れないものでもある。
女性だからと就けない仕事があったり、男性と同じ職業でも女性の方が低賃金であったりすることが当たり前だったのだ。
それを突然、女性の上司が出てきたりあまつさえ男性陣より高級鳥になってき出している状況に不満の漏らす輩もいる。
私の両親は男女の身分差が当たり前の時代を生きてきた人達だから、女の私が勉強をすることについて理解できないようだった。
お客さんたちの中には女性の私が対応することに難色を示す人もいた。
「一昔前は女性が政治の道具や都合のいい交渉材料に用いられていたけれど、そこに彼女たちの意思は全く関与されなかった。後で不祥事が起こったときに彼女たちに罪をなすりつけるために女性たちはあらかじめ何が書いてあるのか読むことのできない証明書に、有無を言わさず署名させられていたんだ」
「ひどい・・・」
「この悪習が転じて、今では男女間の重要文書は女性が記述するようになったんだよ」
「なるほどー」
さあ、だから頑張って書こうね。
整った顔立ちがにこりと微笑みかけてくる。
自分の汚い字に飽き飽きして、嫌になって八つ当たりしても、こうやって励まして呆れずに傍にいてくれる。
私、こんないい人と結婚するんだなーとなんとなくしみじみしてから、全く進んでいない結婚届に視線を落としペンを握り直した。
私の旦那さんになる人は、高給取りのエリート魔術師で博識で根気強くて、厳選されたものの中で育った目の肥えたご令嬢たちが頬を染めて家政婦でもいいからお近づきになりたいと望む、美しい人。
そんな人と結婚することになった私を誰もが羨ましがるし、いい人を捕まえたと褒めてくれた。
「はあー」
「お疲れ様」
やっと彼から合格をいただけた。
彼は、私の綺麗とは言い難い字で記入された書類の束を重ね直して机の上でトントンと端を揃え、丁寧に封書の中へしまった。
「これを役所に提出してチェックしてもらえば終わりだよ。お疲れ様」
「お疲れ様私―!」
へにょへにょと机に突っ伏す。
「提出するのは・・・」
「今日はもう外に出たくないです!!」
すかさず早口で主張する私に、彼は苦笑を漏らす。
「役所の受け取り時間はもう過ぎてるから今日は行けないね。提出は明々後日にしよう」
「しあさって・・・?」
てっきり明日にでも持っていくのかと思ったのに、なぜだろう。
はてなを浮かべる私に、彼はやはり苦笑するが、どこか嬉しそうだ。
「明々後日は君に出会ってちょうど4年になるから」
「・・・覚えてたんだ」
古くから伝承されている一つの言い伝えがある。
戦争が頻繁に行われていた時代、戦争中の任期が4年と決められており、戦争参加を強制された男手はこの4年間は何があっても国に帰ることができなかった。
しかし戦況によっては、任期が延びたり国に帰れないこともざらであった。
厳しい条件の中4年の任期を経て無事に帰れた者たちは、帰りを待っていた愛しい人と幸せに暮らした。
この話が時代を経て変化し、出会ってから4年後に結ばれた恋人たちは幸せになれると言われるようになった。
「だからこの時期にプロポーズしてくれたの?」
「研究が思ったように進まなくて、日取りを合わせるのに大急ぎになっちゃったけどね」
お互いの家への挨拶や職場への報告など、だいぶ駆け足だなあとは思っていたが、彼なりのサプライズだったらしい。
「指輪といい・・・隠し事が多いよ」
「明かすタイミングが掴めなくて、どっちもなし崩しみたいになっちゃったけどね。うまく驚かせて喜ばせようと思ってたんだけど」
「・・・すごい嬉しいよ」
驚きすぎてうまく表情が作れないくらい。
照れて頬をかく彼が、愛しくて仕方ない。
どうして机の向かい側になんて座っているのだろう。隣に座っていたなら思い切り抱きつけたのに。
「一度手紙に書いてたよね」
彼と付き合いだして数ヶ月が過ぎた頃、研究のために彼が他国に数ヶ月滞在することがあった。
研究先の国は特に紛争もなく平和で豊かなところだと聞かされていたけれど、自分の国から出たことのない彼女は未知の領域に対する不安をぬぐい去れなかった。
けれど、子供のように目を輝かせて新しい地での研究を語る彼をそんなわがままで困らせたくなかった。
笑顔で彼を見送ってから、彼宛に毎日毎日な手紙を書いた。
会えない時間を埋めるように字を書いた。
字を間違えたり書きたいことがうまく文章にできなくて、何度も書き直しては紙を汚して出せずに捨てた。
毎日何時間もかけて呆れるほど手紙を書いたが、気に入らなくて出せなかった数の方が多く、一週間に2通くらいしか出せなかった。
内容も同じようなことばかりだった。
ジンクスのことも、こんな話があるんだよ、私もいつかこの日に結婚してみたいな、くらいの軽さだった。
見ようによっては結婚を促しているようにも思えるが、私が書ける文章が限られていただけだった。
彼に出会う前から、下の兄弟たちが学習会からもらってきた教材を使い親に隠れて独学で字の練習はしていたが、限界があった。
彼に頼めばきっと教えてくれたけれど、羞恥心が勝って頼めないでいた。
しかしこの時を機会に、研究から帰ってきた彼に詰め寄って教えてもらうようになった。
書けないし、しかも読めなかった。
彼から稀に来る手紙の内容を半分も理解できなかった。
辞書を片手に丸一日かけて読み解いても、さっぱり意味がわからないこともあった。
悔しくてちょっと泣いたりもした。
自分の伝えたいことも伝えられなくて、私のために書いてくれた言葉を満足に受け取れないなんて、苦しくて仕方なかった。
「そっか、言い伝えのことを書いた手紙は送ってたんだね」
「何書いたか覚えてないかな?」
「書くのに必死だったし、書いた手紙を出したか捨てたかまでは覚えてないの」
「全部送ってくれればよかったのに」
「下手すぎて出せなくてさ」
「一生懸命書いてくれたんでしょう?読みたかったな」
「自分でも何書いてあるかわかんないのも多かったよ」
「なら、一緒に読み返して直したりするのも楽しそうだったかもね」
「やだよ。恥ずかしいもん」
「・・・それを君が言うの!」
文を書いたり読んだりする練習として、彼から貰った手紙を教材にして解説してもらうという、彼曰く羞恥プレイも行った。
彼は涙目で悶絶していたが私は至って真剣だった。
あの日々は彼の中でちょっとした黒歴史になっているようだが、私は彼の手紙を読み解くことができて大満足した。今でも勉強用の冊子に大切に挟んでいる。
彼は赤ペンで丁寧に解説されているそれを目にするたび、顔を真っ赤にして小刻みに震えているが。
「家族のこととかご飯のこととかたくさん書いてくれてたよ」
「私の生活って、家事と下の子達の世話が中心だったからね」
「あとはその日一日あった事の報告とか」
「厳選してましなやつを送ったつもりだけど、ちゃんと読めた?」
「だいたいは。どうしてもわからない文もあったけど。 “今日はお芋が手に入ったのでさかして食べたです。”とかね」
「わああああ!」
「“下の子達のおもちゃが、どれがどの子のものだかわからなくなって、喧嘩して暴れておもちゃをこわしてしまい大変だです。私が昔遊んでいたおもちゃをあげました。さるかったので綺麗にさいてあげたら喜んだです。”」
「やめてってばーーーー!」
「“昨日は下の子達はお昼寝をたくさんしたので、みんななかなか寝てくれなくて今日はすいみんざそくだです。なにかお話して欲しいとせがまれたです。”」
「やめてえええええ!」
「あははは」
恥ずかしい!
自分の手紙の内容を、しかもかなり文章がおかしいものを読み返されるのは思った以上に恥ずかしい!
長文を聞かせてくるから内容に身に覚えがありすぎて尚の事恥ずかしい!頭が良すぎて怖い!
心底楽しげな彼を前にぎりりと歯を噛みしめる。
「に、似てるようで全く違う内容のことを書いた気はするけど、そんな風に書いた覚えはないもん!」
「そう?じゃあ見る?」
「え?持ってるの?」
「うん、全部とって置いてる」
俺の宝物だよと言って、にっこり笑って頬を染める彼と対照的に、私の顔からはすうっと血の気が引いていく。
「全部出せ!」
「やだ」
「どこにあるか吐け!」
「やーだ」
「“読んだら燃やしてください”って!これだけはどの手紙にも絶対書いてたのに・・・!」
「書いてたね」
「実行しようよ!」
「やだよもったいない」
あわあわあわと体が震えた。
お、面白がってる………!
「人でなし!」
「あははは」
「ばかばかばか!意地悪!性悪!腹黒!むっつり!色魔!草食に見せかけた肉食!キス魔!ぜつり・・・」
「はいストップ」
机に身を乗り出してきた彼に片手で口を覆われる。
言いかけていた言葉を途中で遮られむぐううう、と意味のない音に変わる。
手をひっぱって無理やりどかせた。
大して力のこもっていなかったそれは簡単にはずれる。
楽しそうな彼を睨みつけた後、顔を背けてぶすっと頬を膨らませる。
ひどい顔をしている私に、けれど彼は嬉しそうに笑ってみせた。
「君が俺宛に書いてくれた言葉なら、なんだって嬉しかったんだ」
本当に、素敵な人。私にはもったいないくらい、素敵な人。
明々後日、私はこの人のお嫁さんになる。
知っている。
この人の一番近くにいるのが私なことに、不満に思っている人たちがいる。
私が持っている物の中で間違いなく一番高価だと断言できる、私の左手薬指に嵌められた指輪を見て、高貴なご令嬢方からあからさまに眉をひそめられたこともある。
私では、役不足だ釣り合わないと直接言われたこともある。
でも、誰も彼もが一目置くこの人が、他の誰でもなく、私を選んでくれたから。
この人にふさわしい人になれなくても、この人のそばにいて恥ずかしくない自分でいたい。
この人の隣で、いつだって胸を張れる自分でいたい。
いたいの。
ずっと、ずっとそばに。
「私ね、子供が出来たら字を教えてあげたいの」
なんの脈絡もない私の発言に、彼はほんの少し目を見開く。
「寝る前に絵本を読んであげて、おもちゃに名前を書いてあげるの。」
彼は濃い紫の目に優しい色をにじませて、静かに頷いた。
「下の子達の世話をたくさんしてきたからね。子育ては得意なんだよ」
「それは心強いな」
「反抗期の対応もばっちり」
「どうするの?」
「叱っても聞かなくなったらね、泣き落としにかかるの」
「・・・うん、そっか」
苦笑いを浮かべる彼に懇親の笑顔を向ける。
意外と効くのだ、これが。
「子育てに疲れちゃったときは甘えさせてね」
「いつだって甘えてきて。子供に構いすぎて俺のことを放ったらかしにしないでね」
「仲間はずれになんてしないよ。家族みんなで毎日並んで寝ようね」
「・・・」
「それから、字の練習はあなたから貰った手紙でするね」
「それは絶対ダメ」
えー、と不満を漏らす私に、彼はダメだよ絶対ダメだからねと何度も何度も念を押す。
その様子がたまらなくおかしくかて、愛おしかった。
左手の薬指にはめたアメジストの宝石が埋め込んでいる指輪にそっと触れる。
世界で一番可愛いあなたの子供なら、きっと世界で一番可愛いだろうなあ。たくさん愛でてあげなくっちゃ。
ああ、でも。可
可愛いこの人がいてくれるなら、子供ができなくてもこの人を愛でていられるから幸せだろうな。
幸せだ。
思い描いた未来に、自然と笑みがこぼれた。
おわり。
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