2. 真中慧という男
顔は良くもないし悪くもない。成績もテストのたびにクラスの平均点が机に並び、運動も出来なくはないが推薦をもらえる程の実力もない。彼を一般的な言葉で表すなら、「普通」だ。
だが、そんな生活は2日前に終わった。
予想外に雨風の強い夜だった。12時を過ぎた頃から雨粒が窓を打ち、風が木々を激しく揺らした。その頃には眠りについていた慧だったがガラスが立てた大きな音で目を覚まし、外の様子を見るために窓に近づいときに、眩い光に襲われ気を失ってしまったのだ。
白濁した世界の中で見たものは猫らしき動物だった。そして、その物体は、慧に、「お前の願いを叶えてやろう。その力を存分に使うが良い」と言うと、すぐに消えてしまった。
こうしてなんらかの力を手にした慧は、多分、「平凡」でも「普通」でもなくなった。その力とやらの正体は未だに不明だが、きっと、特別なものなのだろう。慧は力を必要とする状況を期待している。
僕はあなたの裏をみる @yurino
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。僕はあなたの裏をみるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます