3-6 魔理守と特訓1

「くっそー、ポニーの奴むちゃくちゃだよ!」


 勝利はそう言いながら、魔理守に飛び蹴りをする。


「よっと、まぁお前はこっちに今日来たばっかだからな」


 魔理守は、攻撃をかわしながら答える。


「それで、俺に特訓してくれってわけだな、デビルクロー!」


「よっと」


 魔理守の攻撃を今度は彼がかわす。だが、


「そうじゃねーよ勝利、そこは俺の腕にのって0距離からの飛び蹴りだろ」


「美樹じゃないから無理だよ」


「ちょっとしよりん、みきみきにへんなこと言ったでしょ〜」


「葵のマネかよ、あいつなら言うな」


「SWN《セカンド・ワールド・ネーム》で言えよー」


 2人は、攻撃をかわしながら会話をしていく。


「そういえば、葵があおりんで、美樹は同じ名前だよな〜、よっと」


 勝利は、飛び蹴りの勢いで魔理守の左に飛び、回し蹴りをする


「魔衝撃!」


 彼は、手で勝利の攻撃をMPを使って衝撃波を放ち、彼を弾き飛ばした。


「魔法かずるいってー」


 不満そうに言う。


「しょうがねーだろ、ポニーの攻撃を再現するには、これぐらいしねぇと」


「うっわかった……」


「俺たちは、現実では、ポニーには勝てないけど……」


「はっ?俺が勝てないって言うのかよ!」


 魔理守はうっかり口を滑らせて、勝利が文句を言う。


「あっごめん」


 つい謝る。


「えっと、俺たちはまぁ俺はほぼ諦めてるけど、勝利は、まだ勝っていないだろ?」


「えっ、まぁ」


「SW《セカンド・ワールド》で、俺はポニーに多分勝てる」


「悔しいが認める」


 先程、彼は魔理守に助けらけている上に、彼らがいつも集まる人の中で、真理守は2番目にSW《セカンド・ワールド》に入ったので、経験的にも一番強い。

 それに、


「だから、俺に特訓を頼んだわけだ」


「ああ、あともう一つあるとすれば、戦い方が上手いからな〜なんか、レベルがあんまり関係ないっていうかなんつーか…….」


「まぁ、つまり俺はポニーになりきった方が練習になるだろ?」


「うったしかに……」


「だろ、だから俺はMP使ってあの攻撃を再現するから、お前はそれに対応しろ」


「了解だ」


 納得したようだ。


「まぁ、SWセカンド・ワールドはもう一つの現実ってわけだからな。ポニーのあのインチキみたいな攻撃力も同じだしな」


「俺は、どっちの世界でも勝ちたいけどな」


 勝利は得意げに言う。


「よしじゃあ、いくぞ」


 勝利は、魔理守の接近攻撃が僅かに届かない左側へ飛ぶ。


「ん?」


 魔理守はこの行動に意味を疑問に思う。

 この行動をいつもは感覚で予想できるが、僅かに遅れてしまい。


「おりゃー!」


 ドシッ 「ぐっ」


 勝利は、後ろに回り込み、飛び蹴りを彼は受けてしまい、膝を片足付く。


「おー、よっしゃー!」


 彼は、喜び声をあげる。


「よっしゃじゃねーよ!」


「えっ?」

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