及川さんのレビューに全面的に賛成します。レビュー・タイトルは少しだけ捻りました。
加えてコメントすると、文章が綺麗ですね。読み易いです。また、５節目の最後の文字表現が良いですね。出来事の雰囲気をよく表現できていると思います。目の錯覚で、一部の文字が斜めに見え、「文字もか⁈」と驚きました。自分の視力が衰えただけだったんですが・・・。
私は、短編には星ＭＡＸ２つを信条としており、この評価です。２万字を僅かに超えているので、定義的には中編ですが、他の作品(長編)との相対感で２つ。短編としては(優)です。
でも、兎に角、安心して最後まで読める良い作品だと思います。

ごく端的に読後の感想を言えば、個人的にかなり好きな種類のお話でした。
細かいことは、あまりあれこれ説明しようとするとネタバレになってしまうタイプの物語でもあるので、まあとにかく読んでみてはいかがでしょうか。
冒頭から順を追って読み進めていくと、終盤で色々な点がすとんと腑に落ちると思います。

中学生の少女に告白された三十路のフリーター。ふとしたことから彼女と交流することになり、過去と現在の想いが一つの未来に繋がる――。
短編で読みやすく、きれいにまとまっているラブストーリーでした。展開やオチが予想できるベタなお話とも捉えることができますが、こうしたシンプルでありつつ純粋に楽しめる物語も、また良いですね。
短時間で楽しめる良作だったと思います。