第35話 下着1
今回は下着についてお話しましょうか。
下着ですよ、し、た、ぎ。
現在、私の下着は5歳になる息子が選んでおります。
ピーチジョンのカタログから、息子がセレクトします。
息子はあまり派手な柄は嫌いなようです。地味な大人しめの配色が好きみたいです。
アニマル柄なんか、もってのほか。レースとかもいまいち。
「派手すぎる! おかあさん、こんなの可愛くない、絶対似合わへん!」
他にも花柄や原色の下着を私が指そうものなら、首を振って断固として拒否します。
それでパステルカラーやモノトーンのぱっとしないシンプルな下着ばっかりニコニコして勧めてくるのです。
……え?
ピーチジョンにA´のサイズがあるのか、ですって?
|無いよ(ねえよ)!
……それがなにか?
Aサイズをカポカポして着用してもそれでいいんじゃないですか? ねえ?
さあ、さわりはここまでです。
下着、というタイトルをつけたからには、まずは私の胸の歴史を語るところから始めなければなりますまい。
涙なしでは語れない、胸の成長にむけて壮絶な努力、挫折を繰り返した半生を……!
1 揉む
テレビとか雑誌とか話でも聞きますよね。揉むと胸が大きくなる説。
あれ、嘘ですから!
だって、大きくならなかったですもん! 自分でひたすら中学生のころからマッサージしてましたけどね!
はい、効果ゼロ! つぎ、つぎ行きましょう。
……え?
そうじゃなくて、他人に揉んでもらうんじゃないですか、と?
……本当ですか? そう言っちゃっていいんですか? 本当に、いいんですね?
いや、ね。そうなるとね、エロさが関係してくると思うのです。
他人に揉んでもらった=(イコール)エロいことをしたから豊乳になりました、ということですよね。
そうなると、ね。
胸が豊かな女性はみんな子供の時からエロいことばっかりしてたから、胸が大きくなったんだと私は思い込みますよ! いやらしい子だから小学生のくせに胸が大きいんだ、そうだ、そうにちがいない、と思い込みますよ! 道行く中で胸が目立つ女性は、みんながみんな幼いころからエロいことばっかり考えてた女の子だったから胸が育ったんだ、と私は思いますよ!
違いますよね? 清楚でエロいことなんかフケツ! ていう女性で豊かな胸の女性いっぱいいますよね?
と、いうわけで、この説は却下です。
2 バストアップ体操
雑誌の特集でよく見かけます。この体操。
胸の前で手を組んで押し合ったり、引っ張ったり、という体操ですね。
注意していただきたいのは、これは|バストアップ(・・・・・・)体操であって、|ボリュームアップ(・・・・・・・)という意味ではないということです。
……はい。私は勘違いをしておりました。
結果……|硬く(・・)なりました。
あかんやん!
ミニサイズで硬いとはなんじゃそら!しかも引き締まったおかげで少し小さくなったぞ!
即刻、やめました。
あれはある程度胸がある人が行うと、形が整ったり位置が上がるという効果がある体操です。
ミニサイズはする必要なし!
3 ヌーブラ? のようなもの
営業妨害になるかもしれませんので、商品名は一応伏せて。
ええ、これも雑誌の広告によく載っておりますよ。ヌーブラのようなものを胸にとりつけることによって、吸引効果、マッサージ効果が得られボリュームアップし、AからCへ生まれ変わります! という夢のような謳い文句の商品ですね。
価格は一万円ぐらいでしたでしょうか。たいそうなプラスチックのケースに入っておりましたもので、購入した私はドキドキいたしました。
さて。
これをしばらく装着し続けた私ですが。(汗で痒くなったりかぶれたりというトラブルにも耐え続けて……泣)
結果。
なんと、大きくなりました♪
……乳首(・・)、がな!
アカンやろ!
むしろ、前の方が良かったやろ!
サイズは全く変わらず、乳首だけ1.5倍に大きくなるって。かえって、アカンことになってしまったのでは?
~~ありのー、ままでー……by 雪の女王
の方が、まだ良かったんちゃうの?
ええ、大ショックですよ。そのときに付き合っておりました今の主人にも指摘されて、取り返しのつかないことをしてしまったと、後悔の念に苦しみました。
でも、もう遅い。大きくなってしまった乳首は元には戻らないのです。
速攻で商品を捨ててやりました。
4 サプリ系
これは私は試しませんでした。
なぜなら血を分けた姉がこの手の商品に次々と手を出すのを見ていたからです。
そして、まったく効果が表れないのをこの目で間近で見ていましたからね。
飲むだけで痩せることがないように、飲むだけで胸が大きくなることはまずないのです。
以上。
……ああ、本当に胸が欲しくて私は努力したのに。
努力してもどうにもならないことがこの世にはゴマンとあるんですけどね。
ダイエットの方がまだいいですよね。頑張れば、あれは確実に効果があらわれるでしょうから。
(……といいつつ、産後のダイエットをしようしようと思いながら一年。全く手をつけてませんが)
小学生の時から理想のおねえさん像を思い描いておりましたものを。理想と現実は程遠いですね。
私が小学生の時にTVのCMで出てきた、あのおねえさん。同年代の方ならわかりますよね?
バドワイザーのCMの、ばどがーる、ですよ。
超ド級にセクシーでかわいいあのおねえさん。
あの衣装が可愛い。ワンレンのおねえさんが可愛い。
「ハーイ♪」
とお盆にのせたビールを持ち、ポーズをつけてこちらを向くおねえさん。
胸の谷間が可愛い。
将来はあんなおねえさんになって、ばどがーるの衣装を着てみたい、と小学生のころから決めていたのに。
オーイ、オイオイオイ……。(泣)
ですが、これで私の歴史を語り終えたわけではないのです。
ここから、本題のタイトルにもあります『下着』にようやく話が移ります。
そうです。ここからが、本番。
次回、補正下着、という悪魔のテーマをお送りします。
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