3月4日:朝は重い。昼は軽い。夜は無に。
大人になったら、ふつうにオトナになれると思っていた。
でも、結局僕は、僕のママで歳をとって現在に至る。
多くの人が、同じ悩みを抱えていればいいのに、と呪いを掛けて僕は生きている。
……いや、今月末には死ぬのだが。そういった意味で僕は仮死状態なのかもしれない。
苦しみは朝が一番辛く、昼が近づくにつれて和らぎ、段々その軽さが無重力を得て無に近づく。夜になると苦しみではなく空虚。虚ろな眼をして、死んだ魚の眼をして、ホームレースの眼をして、後戻りができない境遇に罪悪感をプラスして、生きている。
死ぬのが恐いという感覚はまるでない。
他人を殺す方がよっぽど恐い。だってそうだろ?
人生を仮パクするようなものなんだから。恐ろしいに決まっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます