第495話
もしシルボラの街がその豊かさを維持したまま、黄金に依存しない経済を成り立たせるほどの産業をおこすとなると、それは連邦中に影響を与えるほど大規模なものとならざるをえない。そうなれば、当然その商売敵となる者達にとってシルボラの街は大きな脅威と映ることになる。
そしてその商売敵とは他ならぬ連邦諸国の貴族、商人達を意味する。
もともと彼の地の黄金によって割を食うことになったフラーヌやドッシェの有力貴族達からはいい目では見られていないのだ。そこでさらに他の諸侯からの覚えが悪くなるような動きをすれば、シルボラは連邦内で孤立しかねない。
そう考えたからこそ歴代の当主達は下手に産業をおこすことは避け、彼らの上客を演じ続けることで街の安寧を得る事にしたのだった。
だがベルティーナ曰く、そうして生きてきたシルボラの街に近年変化が起こっているという。
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