第349話
輝く魔法陣より発せられた聖なる力が城を覆いきるほどに膨張していく。
その力に呑まれた肉持つ魔物共は動きを鈍らせ、弱きアングスタの眷属達はそのまま浄化され消滅した。
なんとか耐え残った悪霊達も結界の聖なる力に堪らず逃げ出す。
そうして逃げ出した悪霊共が恨めしそうに聖なる結界の外側を浮遊する中、レグス達は反撃を開始する。
城内に乗り込んだ敵を一掃せんと、聖なる力を受けて弱った魔物共に襲いかかる壁の民達とレグス達。
オークを、リザードマンを、ゴブリンを、斬り殺し、突き殺し、叩き殺し、射り殺す。
やがて彼らは再び魔物達を城外へと押し返す事に成功する。
これで窮地はなんとか脱した……、かのように思えたのだが、喜びも束の間、セセリナから悪い知らせが届く。
「レグス、まずいわ。思った以上に魔法陣が安定しない。霊力の供給が上手くいかないの。これじゃあいつまで結界が持つか……」
一部の書き換えた術式のせいか、あるいは触媒となってる物質の劣化のせいか、魔法陣による結界の力はひどく不安定で、霊力を供給するセセリナの消耗も激しいものとなっていた。
魔法陣が機能しなくなるのが先か、彼女の霊力が切れるのが先か、どのみち結界は長く持ちそうになかった。
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