第18話握り飯
俺は目黒怨。
種族は悪魔で職業は殺し屋。
怨みのある奴俺が代わりに晴らしてやろう。
金は一銭もいらんが、代わりに怨みをいただくぜ。
近頃、依頼が全くない。
怨みの感情を持つ人間がいないため、俺の体調は悪かった。
寒気と震えが止まらない。
「怨みの感情が足りねぇ……これはやべぇぞ……」
怨みを食えない事を怨みつつ、この状況をどうにかするべく、外に出た。
どうすれば怨みがでるかと考えた俺は、公園に行き、ガキが作っている砂の山を踏みつぶした。
「うわああああああああんっ」
幼稚園に通うか通わないかのガキは、いきなり火がついたかのように泣きだした。
よし、これで美味い怨みが手に入るはずだ。
けれど、手に入ったのはガキの母親からの強烈なビンタだけだった。
「仕方ねぇ、こうなれば――」
俺は飢えを満たすべくコンビニに向かい、握り飯を買って食った。
「怨みじゃなくても腹は満たされるが、物足りないな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます