「確かなる糸は切れず」

『大蛇さまにはお解りにならぬのでございますか? こんなにも素敵ですのに……』






 一護の朝は、大学生にしては早い。

 いくらでも寝ていられる性質ではあるが、当然のように毎日一講目から入っているのだから仕方がない。

 飯を掻き込み、行く。自宅から通っているので食事の準備や片付けはしなくてもいい。

 家族構成は、父と母と弟が二人。全員、この家で暮らしている。仲も悪くはない。

 が、不満はある。

 理論家の父親はいけすかない。

 名は隆一。常に社会的正論を展開してくれる。脛齧りを自覚している身では、反論のしようがない。

 無意味な心配に没頭する母親は鬱陶しい。

 名は英子。しかも人の話を聞いていない。母親を経ると、話の意味合いが必ず変わっている。

 遊び人を自認する一つ下の弟は最近意識に留まらない。

 名は隆弘。完全な夜型人間で、一護とはほとんど会わない。思い返せば、昔からあまり接点がなかったような気がする。女癖が悪く、会った時に今の彼女自慢をされるのには飽きている。

 如才ない二つ下の弟は何かと面倒だ。

 名は英介。表と裏の差が激しすぎる。社会に出て一番うまく溶け込めるかもしれない、眼力のある人間には嫌われているようだ。

 それでも、あくまでも仲は悪くないのだ。これが家族というものなのだろう。

 現在、朝食に全員が揃うことはない。根本的に、どんなときでも隆弘がいない。英介がいることもそれほどはない。父親がいないこともある。場合によっては母親も寝坊する。

 なお一護は土日に朝が遅い。夢うつつにまどろむのは、まるでそのために生まれて来たかのように心地好い。

 そんなこんなで、揃わない。

 今日は一護だけだ。

 茶漬けを作り、流し込んで茶碗を流しに置いておく。

 これでいい。誰もいなくても、片づけを除いては困らない。

 むしろ今日などは好ましい。

 今朝はずっと、いや、昨夜からずっと考えている。

 冷たい雨の中、静かに微笑んだ彼女は何者なのだろうか。

 考えて分かるものでもないが、さすがに忘れていることはできない。

「美人やったよなあ……」

 声が漏れる。

 何をおいても出てくるのがその感想だ。化粧などまったくせずにいて、なおかつ非現実的なまでに美しい。比べるまでもなく、見たことのある中で随一だ。

 そしてあの、匂い立つような艶。

 思い出すだけでぞくりと来る。

 所作のひとつひとつ、あるいは表情という表情。すべてが、人を惹きつけてやまない。

 思わずため息が出た。

 一護に恋人がいたことはないが、決して女に興味がないわけではない。

 ごく純粋に、美人は好きだ。ついでに言えば、可愛いよりは美人がいい。

「参ったなあ……」

 ろくに事情も分からないうちに既に惹かれている。

 だが、それを止める自分もいる。詐欺か何かかもしれないし危険だ、と理性が言っている。

「……困ったよなあ……」

 部屋に戻って鞄を取り、身支度をして玄関へ。草臥れきったシューズを履き、鍵を開ける。

 この家の慣習として、他の家族が全員寝ていても鍵は開けたままにしておくことになっているから、後はドアを開けて外に出てドアを閉めて、それで終わりだ。

 一護は気だるげにドアノブを回し、押し開ける。昨日とは異なり、冬にしては緩やかな空気が触れて来た。そして外を見て、凍りついた。

「おはようございます」

 耳朶を打つ、囁くようでいて艶を秘めた声。

 昨日から頭の中をぐるぐると回り続けていた姿が、目の前で深々と完璧な礼をしていた。そして顔を上げ、値千金のたおやかな微笑みを向けてくる。

「ご一緒しても、よろしいでしょうか……?」






「……それにしても、よう分かりましたね、僕の家」

 並んで歩きながら、最初に出た言葉がそれだった。

 大抵のことには驚かない自信があったが、こんな朝早くから昨日会ったばかりの人間の家の前で待ち構えているというのにはさすがに度肝を抜かれた。自信は、些か過剰だったかもしれない。

「お迎えに上がろうと思いましたので、少し調べさせていただきましたの」

 彼女はほんの少し遅れるくらいの位置を静々とついて来る。

 華やかさと密やかさを併せ持つ仕種と声。

「……ご迷惑でしたでしょうか……?」

 そして、控えめなうちにどこか強引なところ。

 一護は彼女を振り返ってかぶりを振った。驚いたのは確かでそれは迷惑とも言えるが、朝から会えて嬉しかったことにも違いはなく、何よりも心底悲しげな顔をされてしまっては頷けるはずもない。

「いや、驚きましたけど、迷惑ではないです」

「ありがとうございます」

 彼女はふわりと頭を傾けた。

 穏やかな表情に、一護は心を見透かされているような気持ちになった。

 黙っていてはいけない、とすぐさま自分に言い聞かせる。沈黙が訪れれば話しにくくなるだけだ。せめて彼女が何者であるかくらい、一気に確かめておきたい。

 それでも気恥ずかしく、一護は前を向いた。

「ええと、その……如月さんってですね……」

「……氷雨、とお呼びくださいませ」

「え?」

 声に込められた響きに、一護は再び振り返った。なぜだか、泣き出しそうに聞こえたのだ。

 だが氷雨は微笑んでいた。

「氷雨とお呼びくださいませ」

 微笑みのままで、繰り返す。

 何故を問えるような雰囲気ではない。

 気付けば一護は頷いていた。

「なら……氷雨さん」

「はい」

 氷雨はまだ少し不服そうにも見えたが、今度は素直に頷いた。

 一護は立ち止まり、まっすぐに向き直った。

「氷雨さんって何者なんです……?」

「はい……それを申し上げるために、今朝は参りました」

 氷雨はミラーシェイドを外し、一護を直接見つめ返してくる。

 吸い込まれそうに綺麗な緋瞳が揺らいでいる。

 その虹彩の緋色は、とても不思議な色だ。

 一護はアルビニズムによる血の色が透けた眼も見たこともあるが、少なくとも人間においてはこのように綺麗なものではない。

「けれど、未だに迷っております……」

「……まさか、言うと僕が何かに巻き込まれるとかですか……?」

 一護の脳裏をそんな可能性がよぎる。半ば冗談で口にしたことではあるのだが、昨日から小説より奇なる事実が起こっているのだ。ここで一つ増えても変わらないとも思える。

 だが、氷雨が不意に目を伏せた。

「申し訳ございません、少しお待ちくださいまし、大蛇さま。招かれざるお客様がいらしたようですので……」

「客……?」

 一護は怪訝そうにあたりを見回した。

 不意に風景が歪んだ。

 頭がくらくらする。

 視界の端に見慣れぬもの。

「え……?」

 一護は頭を振った。

 道端で小さな女の子が鞠を搗いている。

 ざんばら髪に隠された顔がふとこちらを向いて、口だけがにぃと笑った。

 さっきまではいなかった、と思う。

 違和感。

 どこか気持ちの悪い感覚が一護を襲う。しかしすぐに霧散した。

「あの方ではありません。あの方はこの道に住まう道祖神ですわ……」

 氷雨は一護に囁き、そして幼女に向かい一礼した。

「お手を、お貸し願えますか……?」

 幼女はくすくすと笑った。

 景色がぐにゃりと曲がる。

「『道』とは『未知』へと繋がるもの……」

 そして道祖神は境界を司る。

 前者は言葉として、後者は思考として紡がれる。

 それを成したのが自分であることに一護はしばらく気付かず、戸惑った。

 自分がそれを知っていることに驚きはない。しかしこのような訳の分からない事態にもさらりと出て来るほど、体得に近いものだっただろうか。。

 どこかで風が啼いた。

 再び風景が定まる。

 そこには相変わらず幼女がいた。

 そして遠からぬところに、異形がいた。

『見抜くとは、な。さすがは<緋瞳の戦巫女>よ……』

 鬼、と呼ぶのだろうか。

 見上げんばかりの巨躯、蓬髪から覗く二本の角。

 纏っているのは簡素な、しかし不思議と綺麗な輝きを放つ衣だ。

『よもや今更、古のものが復活するなど……』

 鬼の口調には苦悩の色が濃い。

 おかしい、と一護は思った。

 予想もつかぬ異常な状況、明らかな非現実。

 なのに、なぜ自分は落ち着いているのか。なぜこれを当然と思う自分がいるのか。

 鬼が自分を見たときも、一護が感じたのはむしろ、道で人と擦れ違っただけのような平凡でしかなかった。

 僅かな、しかし芳しい薫りが鼻腔をくすぐった。

 流れる黒髪。す、と氷雨が己が身で鬼の視線を遮った。

「ご用件を承りましょう」

 やわらかな微笑みが鬼に向けられている。

 鬼は苦い口調のままで続けた。

『解っているはずだ……解っているはずだ! そやつをそのまま放っておけば天津神どもが見つけ、殺し、奴らは満足したものを……』

 巨大な拳を握りこむと、そこから炎が吹き上がる。

『お前は天神地祇の戦を引き起こすつもりか? 地祇や妖を窮地に追い込むつもりなのか……!?』

「……明石様は勘違いをなさっておられますわ……」

 氷雨は目を細め、くすりと笑った。

 ぞくりとするほどの、艶。

「わたくしは大蛇さまの巫女……最初から、それだけなのでございますれば」

 ぎり、と鬼の牙が鳴る。

『……よもや、今まで我らを助け続けて来たのは……駒とするためか!?』

「如何様にもお思いくださいませ……わたくしはすべてから大蛇さまをお護りするだけですわ」

 鬼の怒りをさらりと流し、氷雨は婉然と頬に手をそえる。

 氷雨の後ろで、一護はぼんやりとやりとりを聞いていた。

 どうやらこの鬼と氷雨が知り合いであるらしいこと、自分が何者かに狙われていて、その巻き添えを食うことはこの鬼にとっては理不尽であろうこと。

 そして、氷雨が自分を護ると言っていることを頭に入れた。

『お前は……』

 憤懣やるかたなさそうに鬼がうめく。

 ゆっくりと拳が挙げられた。

『……ここで我が屠れば、天津神どもの気も済むだろう……』

 まなざしに、昏い色が灯る。

 同時に、腕全体が真紅の炎に包まれた。

「!!?」

 その炎を目にして、初めて一護の心に恐怖が刻まれた。人間ならばそうでなければならないと、思い出したように。

 息を呑み、何か言おうと口を開け閉めするが、漏れるのは空気だけだ。

 死が、目前に見えた。

 今まで、死ぬなどと本気で考えたことはない。つい今まで茫洋とした感覚だったところに突然現れた普通の感覚は異様なまでに膨れ上がる。

 恐慌すら起こせぬほどの凍りつくような感情が極大まで達しようとしたときだ。

「大蛇さまに害をなすとおっしゃるのであれば……」

 どこか笑みを含んだような声音で、氷雨が鬼に語りかけた。

「死んでいただきます」

 言葉とはうらはらに、春風のような優しい響き。

 鬼は答えなかった。

 が、徐々に薄れてゆく炎が意思を示した。

 氷雨はくすりと笑った。

「御礼申し上げますわ、明石様」

『……<緋瞳の戦巫女>とやり合うほど愚かではないこの身が憎いわ……』

 鬼は忌々しげに自然体に戻った。

 氷雨がくちびるに窘めるような魅惑の弧を描く。

「心配なさらずとも、貴方がたに対しての高位の天津神の介入はございませんわ。天香香背男様との約定を破るだけの利は得られぬと、計算高い彼らが気付かぬはずもない」

『だといいがな……』

 その声を最後に、再び景色が歪んでゆく。

 元に戻るのだ、と一護は思った。

 果たして、少しの違和感とともに、あたりは毎日歩き慣れた道になっている。

 もう幼女の姿もない。

「大蛇さま、御無事でございますか……?」

 氷雨は柳眉を寄せて振り返った。

「え、いや、別に僕は……」

 一護は居心地悪げに首筋を掻いた。途中で卒倒しそうになったとは、恥ずかしくて言えない。

 だが氷雨は細い肩をいっそう縮め、自らを苛むように目を伏せた。

「申し訳ございません……」

「いや、全然問題ないしまあちょっと驚いたというかええと……ええ経験なったというか貴重な体験したっちゅうかまた機会があったら経験してみたいっちゅうか氷雨さん気にせんでも……」

 一護は大慌てで言い繋いだ。喋る速さがいつもより数割は増している。

 その甲斐があったのだろうか、氷雨は少し目を丸くしていた。

「えっと……ええかな、そういうことで……?」

 そのことに気付き、一護もようやく我に返って息をつく。

 が、なぜか氷雨が嬉しそうに目を輝かせていた。

「大蛇さま、お願いがございます」

「ええと……何かな……?」

 無邪気な中にもやはりどこか艶のある笑顔に気圧され、一護はやや仰け反る。

 氷雨はそれにも頓着せず、両手を握り合わせてぐっと身体を近づけて来た。

「どうかそのまま、今のままの物言いをなさってくださいまし」

「今のまま……って…………あ……」

 自覚した。

 慌てたときに狎れた口調になっている。

「ああ……ええと……こっちがええん……?」

「はい。やはり大蛇さまには普通に話していただきませんと、面映うございますので……」

 氷雨はほんのりと染まった頬に手を当て小首を傾げた。

 どこか幼げなその仕種が少し意外で照れくさく、一護は首の後ろを掻いた。

 誤魔化すように、話題を変える。

「それで、氷雨さんが何者かってことなんやけど……」

「はい……」

 その一言で、氷雨は普段の雰囲気を取り戻した。

 一呼吸おき、微笑む。

「歩きながら、参りましょう……大蛇さまも遅刻なさると大変です」

「……いや、ええよ」

 一護は顔に張り付いて離れなくなっていたにやけを、手で無理矢理に消した。

 微笑に隠しても伝わって来る。氷雨はきっと必死だ。落ち着いて聴きたい、そう思う。

 さぼるのは好きではない性質だが、何事にも優先順位というものはあるのだ。

「近くに公園あるし、そこ行く?」

 思えば女性をどこかに誘うのは生まれて初めてだ。それでも言葉はすらりと出た。

 氷雨は品良く目を細め、そして恭しく頭を下げた。

「はい、何処へなりともお供いたします」






 人のいない公園を、風が吹き抜けてゆく。

 まだ朝露の残る草から雫が落ちる。

 誂えたようだと一護は思った。

 だが、悪くない。こんな雰囲気がいい。

「晴れて、ようございました……」

 氷雨が笑いかけてくる。

 艶やかな表情、匂い立つような仕種。

 静かな心持ちはあっという間に破れた。気を静めるのに精一杯になる。

 氷雨が僅かに眉根を寄せ、顔を覗き込んで来た。

「大蛇さま……?」

「そう、それ」

 訊くべき事を思い出し、一護は彷徨わせていた視線を氷雨に向けた。

「『おろちさま』って何なん?」

 その呼び方が全てを語ってくれるような気がしていた。

 氷雨が目を伏せる。

 惑いがあるようだ。

「はい……」

 一陣の北風が彼女の長い黒髪を流し、一瞬だけ表情を隠す。ざわめく常緑の葉の音も心騒がせる。

 たおやかに髪をかきあげるまなざしには、不安と期待。

「八岐大蛇……をご存知ですか……?」

「日本神話の?」

「はい」

「知ってる」

 立場にもかかわらず、一護の最も得意とする分野は日本古典。知らぬはずもない。

 そして問いに対する答えは、その一言で表されていた。

 ここはうろたえるのが普通か、一笑に伏すのが当然か。

 どちらもする気にはなれなかった。

「つまり……僕が八岐大蛇、と」

「そしてわたくしは大蛇さまにお仕えする巫女……」

 氷雨は寂しげに微笑んだ。

「……嘘のような……話でございましょう……?」

 確かに嘘のような話である。

 だが。

「嘘と決め付けるようでは、最近の学生はやってられんさ」

 一護はそう答えた。

 それに、先ほどのこともある。

 少なくとも、今まで知らなかった世界があることは事実なのだろう。

 氷雨は寂しげな表情を変えない。

「けれど、信じていらっしゃるわけでもない……」

 さらりと心の内を言い当てられ、一護は決まり悪げな顔になった。

 確かに否定する気もないが信じているわけでもない。

「……間違ってるとかいうことは?」

「ございません。わたくしには、間違いようがないのです……」

 少し奇妙な言い回しで、氷雨は断言した。

 その後に続く言葉はない。

 それ以上説明するつもりはないのか、それとも彼女にとって説明するなど思いもつかないほど当たり前のことなのか。

 判らなかったが、一護は自分にとって大事なことを尋ねた。

「それで……僕は何をしたらええんかな……? なんか、こう、僕が狙われてるようなこと言うてたけど……」

 自分が何ものだろうと、それはいいのだ。本当だろうが嘘だろうが、考えて判るものではなし、ひとまず置いておいていい。

 だが、今の状況が自分にどう関わってくるかが問題である。どうやら狙われているらしいが、自分や彼女の関わらない範囲ですでに狙われているものは仕方がないし、なぜかうろたえる気もしない。

 さきほどの恐怖は覚えている。なのに、それを瑣末なことと思えてしまう。

 むしろ精神が高揚してならない。

 おかしい。

 だが、おかしくともいい。

 異常であるべきものを己の心が異常と感じていない、そのことこそが何よりの異常なのだと自覚した上でなお、面白いとすら思って受け入れることを意思は肯定する。

 彼女が何かを望んでいるのなら、できる範囲で叶えてやりたい。

 言っていることは突拍子もないことなのだが、何故なのか彼女の想いが痛いほどに伝わってくる。

 氷雨は少し目を丸くして、そして嬉しげに細めた。

「何も……ございませんわ。大蛇さまはそのままお暮らしくださいまし」

「そのまま……って……」

 一護は戸惑った。

 それでは何が目的でやって来たのか。

 氷雨ははにかむようにすべらかな頬に手を当てた。

「ただ、わたくしをお傍に。またお仕えさせてくださいませ……」

 世界の全てが止まったような感覚。

 そして既視感。

 婉然としてかつ幼げな彼女の微笑み。

「わたくしは……そのために二千年を越える時を重ねてきたのです……」

 あの時とは逆の微笑みだと自分が思ったことに、一護は気付かなかった。




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