第5話 僕の日課

  名前も分かったところで、俺の日課を紹介したいと思う。


  まず、起床。


  太陽が登ると同時に目覚める俺のお下は、長い夜の中でびちゃびちゃになっている。

 なので、一日の始まりは下着の交換からだ。

 たまに香ばしく香る茶色のチョコレートが生産されている。

 思わず顔をしかめたくなるような香りを迸らせるビターチョコを、ママンは嫌な顔一つせずに、笑顔で交換してくれる。

 愛してるぜ、ママン。

 たまにパパンも交換してくれるのだが、見た瞬間、


「ぅおぇ……」


 って顔しやがった……

 パパン、お願いだからそんな顔しないで欲しい……


「マーブは目に入れても痛くないが、これはなかなか鼻に来るな……」


 そう露骨に嫌な顔されても、生理現象ですからね。これは。


 そして、下半身が清々しくなると、今度はお口の番である。

 いつも通りにママンは俺を抱き上げ、豊かなおっぱいを俺の口元へと運んでくれる。

 至福の時間とはこのことだ……

 そして、そこから眠りに落ち、腹が空いては泣き、満たされ……を繰り返し、夜。

 

 非常に残念だが、風呂はパパンの仕事だ……

 せっかくだからママンがいいが、食事の片付けなどで忙しいと言う事で、仕方なくパパンに入れてもらっている。

 もう一度言っておこう。

 仕方なく、だ。

 ここ、大事ね。


 それにしても、うちのパパン。農家なだけあって、筋肉ムキムキ!

 胸板なんて、マジ半端ないし、腕の力こぶなんて二つにパックリ割れるんだから!

 腹筋はお約束のシックスパック。

 ゲイやその手が好きな女性がみたら、かぶりつきたくなるんじゃないか?

 ワン◯ーコア駆使したら、こんなんなるかな?


 そして、パパンの男の勲章。

 ハンパなく立派な物が、太ももと太ももの間にぶら下がっている。

 もうね、これは凄いとしか言いようがないでしょう。

 とにかく凄い。


 これはこないだの話だが……


 夜も深まる頃……

 俺が寝ている横で、パンパンとリズム感ある音と、それに合わせてママンの「アンアン」が重なっている事があった……

 若い二人のマッスルタイムだな。

 よく子供の横で出来るなー、と感心していたが、よく考えたら俺寝てるし。

 声が聞こえるだけで想像だけだから、実際何してるか分からないし。

 こんな逸物で突かれれば、あんな声出すわな。

 と、パパンのシンボルを眺めつつ、そんな事を思い出す。

 ただ、二人とも若いだけあって夜の営みは頻繁に行われている。

 いいねー、早く家族を増やして欲しいものだ。

 俺の希望としては、出来れば弟がいいな。

 前の世界では妹がいたが、あれは最悪だ。

 生物に分類する事すらおこがましい。

 あー、思い出しただけでイライラする……

 つーか、覚えてんだな、前世って……


 まぁ、 今の所はこんな一日を俺は繰り返している。

 このままでは、前と変わらないではないかと思われるだろうが、実はそうじゃない。

 前世と明らかに違う事がある。

 まずは時間だ。

 こんな余裕のある時間なんて、過ごした事なかったのだ!

 以前なら朝起きて寝るまでひたすら勉強、勉強、勉強! の繰り返し。

 非常に変化もない、つまらない時間しかなかった。


 それが今は!


 おっぱい飲んで寝て、おっぱい飲んで寝て……の繰り返し!

 最高じゃないか、あんな美人のおっぱいをただで拝めて、ただで吸えるのだ。


 男として、この上ない喜びと言える!


 そして、何よりもこれからの人生を自分で選択出来る!

 これは最も求めていた部分でもある。

 自分の人生なんだから、自分で決めて行きたい。

 全ては無理でも、自分の生き方くらい自分で選択して決定したい。

 前世では叶わぬ願いだったが、この世界ではそれが出来る!


 それだけで充分だ。

 この世界で何が始まり何が起こるかなんて、知ったこっちゃないが、俺の進むべき道を俺が選択できるなら、それはこの上ない喜びだ。


 それだけで俺は神に感謝する。

 なんなら抱き締めてもいい。女神ならウェルカムだが、男だと……あまり気が進まないが、ホッペにチューくらいならいいだろう。

 カマ掘られるのはごめんだけど……


 それから俺の両親を紹介しとく!


 ママンの名前は「マリー」。

 可愛らしい外見にあった、いい名前だ。


 パパンの名前は「ジェイド」。

 取り敢えず、俺のビターチョコを見ても余裕かませるくらいの度胸は身につけて欲しい。

 イイモノぶら下げてんだからさ。


 そして、俺は順調に成長していく。

 二歳で話始め、三歳では村の畑を飛び回って自由を満喫!

 四歳で、何と母親の目を盗んで父親と剣術の練習を……


 そして、あれの習得にも励むのだった。

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