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追い掛けても追い掛けても追い付けない 年の差とはそういうものです


牛乳に小さじ一杯のはちみつと少しのアニス 煮立ててみれば魔法の薬


きみ宛てのラブレター未だ渡せずにあたためているセンチメンタル


鬼灯の甘い実鳴らしゆく道で初恋の散る苦さをば知る


ラベンダー香るミルクティー飲む君の横顔に揺れるおそろのピアス


カッコウを残酷と厭う君の手が割った卵の黄身は半熟


ヴァイオレットチョコレート食む君想うショパンOp.10-3


コーヒーとミルクセーキの缶並ぶ 深夜一時の安上がりな休息


指先を染む露草の青ささえ憎らしく思う君の移り気


暗い夜の底まで降りて逢いに来て 月の光の石をしるべに

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