第4話手
俺がよく休日、もしくは休み時間に訪れる場所。
学校にもあり、町にもあるもの。
、図書館だ。
まあ学校の休み時間毎回図書室に行くわけじゃないからトータルでは休日丸1日、開館時間から閉館時間までいる立川図書館の方がいる時間は長いのだろう。
今日、新年度初めての休日。
つまり土曜日。
今日も図書館に行こうと部屋の中で準備していた。
早起きが苦手、苦手と日々奇声を上げるクラスメイトは起きてもいないのだろう。
只今の時刻、朝8時半。
図書館開館は朝9時。
家から自転車で30分くらいなのでこの時間に出るくらいが丁度いいのだ。
朝風を感じながら自転車を走らせるのはとてつもなく気持ちがいい。
こんな発見も友達なるものと一緒に自転車に乗るような人間は見つけられやしないのだろう。
自転車のハンドルを握ると丁度傷の部分が目立つ所に位置するため、どうしても、あのときの事を思い出してしまう。
あのときは、さすがにもう、生き地獄だった。
母親に定規で手を打たれる。
何度も何度も。
理由は本当に下らない。
ご飯粒を一つ残したから、親に逆らうから、
へらへらしてばかりいるから。
そんな風にして傷ついた手は、今大きな縫い跡がある。
テストでケアレスミスをし、100点じゃなかったから。
そんな理由で打たれていた日だったはずた。手がぱっくりと切れてしまったのは。
これは俺が人間嫌いになった理由の一つでもある。
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