◆Climax01◆世界の外より来たる(5)

●第5ラウンド

GM:では、第5ラウンドを始めよう! ソウルイーターが倒れたので、その制御の判定はないが、魔族の乱入判定は依然、存在……!

ルイン:(判定の難易度をチェックして)まずいな。もう、乱入を阻止するのは難しい。

クロウ:乱入されても、結城さんがみさとさんの意識を判定まで持ちこたえれば……。

フジヤマ:でも行動値的に、すみぽんの順番が来るまでに全員が、赤い染みに……(笑)。

GM:だが、そんな時だ。乱入判定の前……新たにこのシーンに登場する人物がいた。その人物は仲間を引き連れて現われ、一斉に抜剣して声を上げる。「……ぎりぎり間に合ったわね。ブラックロータスがギルドマスター・ガートルード……加勢します!」

一同:おおお――――――っ!?

GM:ガートルードの能力は、乱入判定に+2D! さあ、どこに配置する?

菫:(少し考えて)……これ、五行さんと同じ場所にぜひっ!(笑)

フジヤマ:それは面白いっ!?(一同大爆笑) 生徒会長もこれで、少しは幸せに……!(笑)

クロウ:(数値を計算して)……うん、それでインプは確実に抑えられる。実は悪くない。

GM:それじゃあ、判定にいこうか。まず南側だな。空を覆い尽くす無数のインプを前に、会長の体力はもはや限界だった―――しかし。「……会長、手を貸すわ。今まで、ここをよく守った」「あああっ、ガートルードさんっ!」会長は頬を紅く染めて喜んだ(一同爆笑)。


 なお、乱入判定の結果は以下の通りだった。

 南側:ルインが判定―――達成値14で成功

 東側:フジヤマが判定―――ファンブルで失敗

 北側:クロウが判定―――達成値10で失敗


クロウ&フジヤマ:ぎゃ―――――――――っ!?

GM:うはは……! ディブロウとザガンが戦線を突破! さあ、セットアップに入ろう!


▼行動値

フジヤマ 13

ディブロウ 12

ハゲンティ 9

菫 8

クロウ 8

ザガン 8

フォモールB 7

ルイン 5

戦闘図版↓

http://www.fear.co.jp/kakuyomu_gazou/34C02_R05-01battle.jpg


 セットアッププロセスでは、まずルインが菫に《ヘイスト》を試みることとなった。

 4以上が出れば、菫が【行動値】でディブロウを上回り……みさとの心を解放する判定に真っ先に挑める―――そう狙ってのことだった。


GM:え……っ? おい待て、せっかく最強魔族が乱入したんだ。正面から戦おうよっ!?

クロウ:やなっこった! こんな化け物とまともに戦えるか! いいか? ゲームは、勝てばいいんだよ!

ルイン:そのとおり! 《ヘイスト》を菫さんに! (ダイスを振る)発動は成功、【行動値】がいくつ上がるか……もうフェイトはないので1Dで振る!

クロウ:4以上なら、確率は半分か……頼む、ルイン!

ルイン:うおお……どりゃあっ!(ダイスを振る)……ダイス目は、5だ―――っ!

一同:やったぁあああああああああああぁっぁあぁあ―――っ!(一斉に拍手)

GM:おいぃいぃぃっ! なんだよ、せっかくディブロウが来たのに―――ぃっ!?

クロウ:よし、これでメインプロセスだな! 結城さん、みさとさんを……! 

菫:はいっ! じゃあ、みさとの胸に手を当てて……声を掛ける!

GM:判定方法は、難易度10の【精神】判定だ。

菫:フェイト1点あるから3Dで8以上……もしくは2Dで一回振り直し? どっちがいいか悩むけど……うん、3Dでいきます! いろんなことがこみ上げてきちゃって……ぽろっと涙を浮かべながら指を絡めて手を繋ぎます。―――みーちゃん、一緒に帰ろう?

GM:キミが手を絡めると同時に、ふたりは淡く、神々しい光に包まれる。それを間近で見たハゲンティが叫んだ。「落ち着け……! その女を目覚めさせても無駄だ! お前たちはいずれ儂が地球に帰す! それがお前たちの願いだろう! だからやめろ……っ!?」

菫:やめないっ! わたしたちは、わたしたちの未来を信じるのっ! 願いを叶える方法は……ひとつじゃない! フェイトを1点使います!(ダイスを振る)……8っ!! 出たあぁああ―――っ!! 10で成功―――っ!!

一同:おっしゃ――――――っ!!(一斉に拍手)

菫:みさと……っ!

GM:菫の涙がみさとの目元に落ち、頬を伝って流れる。大事な友が呼ぶ声……それははたして、みさとの閉ざされた心の奥に―――届いた。「……菫、ちゃん?」呟かれた声と共に、みさとの目がゆっくりと開いて……。

菫:ああっ……!! みーちゃん……!!

GM:みさとの意識が、急速に覚醒していく。それと同時に、大学都市オーカーを覆い尽くした魔族たちが怨嗟の声をあげる間もなく……一斉にはじけてかき消えた。天を覆う黒雲も急速に晴れゆき……やがてこの塔の屋上に陽光が降り注いだ。その暖かなな光の中、みさとは菫に微笑みかけてこう告げた。「……ただいま」

菫:親友の言葉に、あたしもも微笑みを返して……言います。


 「―――おかえり、みーちゃん」


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