第7話

とりあえず元の家に戻ってきた

前の俺の部屋は母の部屋になった

俺は離れで使ってなかった部屋に住むことになった

すでに絨毯がひかれて部屋らしくなっていった


しばらくは布団で寝てたが

ある日いきなりベッドで寝る事になった

いきなり来るもんだから驚いた

なかなかいいベッドで気に入ったが

ベッドを運んで部屋に置く際にあの叔父に手伝ってもらう事になっていたのだ

あんまり会話などせず、たんたんと作業を進めた

最後にありがとう位言ったかもしれないが言ってないかもしれない


それからパソコンを購入した

14万円したシャープのパソコンだ

インターネットを楽しんでいた

グーグルなどの検索を最初に作った奴ってすげえなって思った

そのグーグルで当時話題になっていた人物を検索してみた

田代まさし。である

ニュースで連日「ミニにタコができる」とか言う映像が流れるたびに笑っていたものだった


そして検索してみるとある場所で凄く人気者になっているではないか

2ちゃんねるにたどり着いた瞬間だった


それから田代祭りに参加したり2ちゃんを楽しんだ

書き込みはあまりしなかったが楽しかった


それからニコニコ動画なる物が出来た

とりあえず行って見たが

すごーーく遅い

とういうか、まともに見られなかった

youtubeに戻って動画を見る日々が続く事になった


父親はパチンコが好きだった

ある日、俺をパチンコに誘ってきた

あんまり乗り気じゃなかったが行ってみた

それから日曜日は一緒にパチンコを打ちに行くようになる


数千円もらって打って

親が当たったら玉をもらって打って

そんな感じで日曜が来るたびに少しづつお金をゲットしていた

そんなことをしているうちにパチンコが楽しく感じるようになる

平日は暇なので本屋にふらっと入った

パチンコ雑誌が目に付いた

そこには大量の広告ページがあり、パチンコの攻略法なる物が売っていた


「これが本当ならすごいな。でも偽者だろ」


気が付くと梁山泊の5000円の攻略法を買っていた

当たりませんでした


普通はここで終わるが

執念深い俺のこと

このままで終わるわけが無い

パチプロがその雑誌で実践日誌を載せていたのだ

さすがプロと唸らせる内容だった

そして何ヶ月後の内容にはさらに驚いた

具体的なスペックの計算方法などが実際の機種を例に挙げて

丁寧に載っていたのだ

手品師が種明かししてるようなものだ


俺はその人の真似をしてみる事にした

ストップウォッチと関数電卓、メモ帳などを買った


でもここで問題が発生した

中学すら行ってない俺だ

関数電卓なんて使えるわけない

説明書をみてもチンプンカンプンだ


しかし、どうしてもやってみたかった

雑誌のスペック計算どおりに電卓に打ってみる

違う。。。

同じ様に打っても答えが違うのだ

何十個もある電卓のボタンを少しづつ理解しながら

何日かかけて雑誌と同じように扱えるようになった

一気に天才になった様な気分だった


そして実践だ

種銭は父とパチンコしに行っていたので20万位はあった

雑誌のマネをして新装メインで立ち回った

結果はいきなり着いて来た

開店から数日しか打たないがそれでも3日程度打てれば10万くらいにはなった

スキップ機と言う、物凄く早くまわせる機種は一日で20万近くの利益だった

しかし、幸運は長く続かなかった

近所の小規模店がどんどん閉鎖に追い込まれたのだ

不況のせいだろう

大規模店は新規オープン位しかプロは行かない

理由は単純、釘を開けないからだ


さて困った


しかし、それよりプロと同じ事が出来たのがうれしかった


もし、普通に働いててもああゆう上司なら毎日勉強になるので

俺なら喜んで働くわって思った

実際そうゆう上司にめぐり合える人はいるのだろうか


預金額は170万程度になっていた




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