第6話

中学を卒業した

あれ程、嫌っていた学校

それなのに2~3日は学校の夢を見た

心のどこかに引っかかっていたのだろうと

今になると思うが当時は気づきはしなかった


そして中学卒業と同時に母親の元に引っ越す事になった

叔父のあの電話のせいだ

まあ久しぶりに母親と暮らすのも悪くないだろうという気持ちもあった

母は家を出てから、再婚していたが

卒業式の少し前に離婚していた様だ

田舎のアパートでの母と子の二人の生活が始まった


何も無い日々が続いた

進学も就職もしてないのだから当然だが

夜中までテレビを見て過ごす日々だった

髪を切りに行く事もしなかった伸び放題だった

風呂も2週間に一度程度だった

歯磨きもしなかった

たまにティッシュで歯垢をそぎ取るだけだった


たまに暴れたくなっが

アパートだし

一人の母親に迷惑をかけたくなったのでしなかった


そんな日々が5年程度続いた

20歳になっていた

成人式の映像がテレビから流れる

俺には成人式の招待状は来なかった


20歳になっていた、ある日に元の家に住んでいる父親が家に来ていた

一緒にテレビゲームをして遊んだ

その日はすぐに帰っていった


しばらくしてまた来ていた


しばらくして、母親が元の家に引っ越すと言って来た

中学の頃の家に戻る事になったのだ

どうでもよかったが反対もしなかった


引越しの時、母親の姉が手伝いに来てくれた

タンスにムカついた時に彫刻刀で掘った

「みどりしね」を読まれた

みどりは母親の名前だ

なんか笑えて来た

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