第5話 牧場久しぶり
というわけで捜索隊を山に派遣して俺と、グリスラ子達は街に戻りました
「じゃあ、俺達、ラミ子と泥子五十何番と、ブルセラ子3を連れて牧場に行ってくるから。」
「行ってらっしゃいぷる~」
「気を付けるにゃん」
「ごゆるりとー」
「あ、そうそう、小遣いだったな。
帰りに狩ったモンスターの素材を丸ままくれてやろう。
ついでに換金しておいてくれ。あんまり無駄遣いはするんじゃないぞ」
「わかったぷるー」「にゃにゃ」「もちろんですわ」
「それと、あれだ。ネルルも暇だったら付き合ってやってくれ」
「いいのぉ? お兄ちゃん?」
「ああ、まあ捜索隊は派遣したが、ネルルからの依頼をほっぽった形になってしまってるからな。
お詫びと、あと山のこととか知るきっかけをくれたお礼だ」
「よかったプルね。一緒に遊べるぷる」
「変なところに連れていくんじゃないぞ」
「もちろんですわ」
「それじゃあ、あっちらは牧場へとドナドナなのじゃセラー」
ブルセラ子3がそういうとなんだか本当にドナドナが聞こえてきそうだ。
可哀そぉな幼女~ 売られにいくんだよ~ ※著作権の関係上それっぽいけどオリジナルの歌詞『ロナロナ』です。
といっても、荷馬車に揺られてではなく、
「じゃあ、行こうか。
目標は初めの村、転移石、発動!」
俺達は光につつまれ、目の前が真っ白になったと思ったら一瞬で初めの村の入り口に着いていた。
「おおぅ!」
村の入り口に居た警備の若者が、突然現れた俺達を見て素っ頓狂な声を上げた。
そういえば、コボル子と来たときも驚いてたっけ。
「ああ、驚かせたか?
でも、転移石の出現地点といえばここだろう?
前も来たし。
慣れていないのか?」
「こんな辺鄙な村に尋ねてくる人は、それもわざわざ転移石を使ってくる人は滅多にいませんから」
そういうもんなのか。
「それにしても勇者様。だいぶとパーティも様変わりしましたね?」
若者は、俺の連れている、ブルセラ子3、ラミ子、泥子(もう何番だか忘れた)の3匹の幼女(に見えるんだけど18歳以上)をしげしげと眺める。
「いや、こいつらは仮のメンバーだ。
牧場に預けに来たんだ」
「ああ……」
と、なんだか若者は気まずい表情を浮かべた。
「ウガー」
「なんだ、泥子?」
「ウガー!」
「わからん」
「多分のじゃセラが、牧場に預けられるだけでも光栄だと言ってるのじゃセラー」
「そうなのか?」
「ウガー!(そうなのであります!)」
泥子は敬礼に似たポーズを取ろうとしたようだが、関節がが固いのでぎこちなく手を掲げただけになっている。
「素材、経験値玉、合成の肥やし……。
それラミくらべたラミね、まだましラミね」
「ましとか言うのじゃセラ。切なくなるのじゃセラ」
何となく自分の運命を受け入れているようで、割り切れないというのがほの見えた。
が、気にしていてもしょうがない。
俺は、牧場へと向かった。
「ひょひょひょひょひょ」
相変わらずじじいか、ばばあかわからない管理人がじじいかばばあかわからない声で俺を迎えた。
「こいつらを預かってくれ」
「ひょひょひょひょひょひょひょ。
相変わらずつれないのう。
要件はそれだけかい?」
「ああ、また来るけどな。
マミ子を探しに行くんだ」
「お預けになるのは、3体でいいんじゃの?」
「ああ」
「預かっているモンスター娘にはお会いになるかい?」
そういえば、コボル子が居たな。
っていうかこないだ預けただけだし別に用事もないし。
「いや、いい。まあ俺が来たという話だけしておいてくれ。
あいつが会いたそうだったら帰りに来たときに顔ぐらいみせる」
「ひょひょひょひょひょ。
では、この
「じゃあな、ブルセラ子3にラミ子、そしてもう何番だかわからない泥子よ。
コボル子って奴がいるから、仲良くするんだぞ」
「のじゃセラー」
「ラミ~」
「ウガー」
と、あっさりと別れを済まして俺は、マミ子を探しに行くのであった。
そういうわけで、俺は村を出て散策する。
ちょこちょこと気ままに経験値玉を作って摂取しているので、あれからもレベルはひとつ上がって現在のレベルは7である。
レベル7
体力:19
魔力:14(11→14)
筋力:12
敏捷:18
知力:14(12→11)
精神:15(13→15)
器用さ:11
とはいえ、上がったのは魔力、知力、精神とまだ魔法を覚えていない俺には何の役にも立たないステータスなので本質的な強さは変わっていない。
といっても、この辺りのグリーンスライムや、コボルト、マミーなんかを相手にする分には十分だろう。
装備も整えてあるし、楽勝である。
さっさとマミ子を捕まえに行くことにしよう。
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