第3話 依頼の代償

この人が言う通り、ここ以外にも数カ所に相談したが、

「何処も取り合ってくれませんでした。」

何度依頼しても、あり得ない、馬鹿げてる。と言われてきたのだ。咲姫さきは、普段は絶対に信じない噂話を信じてここに来たのだ。

「噂を聞いてきたのなら知っているな?」

「代償ですね。私が渡せるものならなんでも」

咲姫の答えに薄く笑った雍州は 、立ち上がった。

耀よう!依頼成立だ。行くぞ。」

「まず、地獄に行くんでしょ。ならその格好から着替えてください。」

スッとどこから出したのか、耀の手には今着ているものよりかなりいいものだ。

「別に閻魔くらいなら着替えなくてもいいだろ。」

「バカですか?そんな恰好で行ったら、今度こそ出禁になりますよ。」

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